2013年6月号

トップページ > 2013年6月号 > 楽しいエレクトロニクス工作/JA3FMP櫻井紀佳 第1回 ゲルマラジオ

連載記事

楽しいエレクトロニクス工作

JA3FMP 櫻井紀佳

第1回 ゲルマラジオ

1.3 作り方

最初の写真が完成したゲルマラジオです。主な電気部品はコイル、バリコン、ゲルマダイオードとイヤホンです。これを回路図に書くとこのようになります。

■コイル
コイルはクモの巣形のスパイダーコイルを作ります。  
この型をはがきの大きさの厚紙に印刷します。添付してあるPDFの設定がはがきの大きさになっています。ダウンロードした時にプリンターがハガキの設定になっていない場合はハガキの設定にしてください。厚紙ははがきの大きさのプリンター用紙の中に入っている台紙が使えますが、プリンターで印刷できる程度の厚みのあるものにしてください。


印刷用PDFはこちらからダウンロードできます

・印刷後、形に添って傷ついてもかまわない木の板の上でカッターナイフを使って切っていきます。手を切らないように気をつけてください。
・昔はできた厚紙をパラフィンで揚げて使ったものですが、何もしないでも大丈夫でしょう。もし、ロウソクがあれば厚紙の裏から塗りつけて、その後ドライヤーで熱をかけるとロウソクが染みこみ防湿効果が上がります。
・できあがったコイルの枠にエナメル線を巻いていきます。エナメル線の端を10センチ位残して巻き枠の内側から巻いていきます。

・直径0.4mm×10mのエナメル線ですと21回位巻けますが最後の所は巻き始めと反対側(1/2回)の巻き枠に細い穴をあけてエナメル線を通しておきます。部品屋さんで買うとエナメル線でなくポリウレタン線かも知れませんがどちらでも使えます。

■バリコン
バリコンはコンデンサーの静電容量を可変して周波数を合わせるものです。今回はトイレットペーパーの芯を利用して作ります。今回使ったトイレットペーパーの芯は長さが115mmで直径が40mmでした。
・台所用品のアルミホイルを、トイレットベーパーの芯より10mm長く、芯の直径の3.5倍の大きさに切ります(125mm×140mm)。カッターナイフで切るときれいに切れないのでハサミで切りましょう。
・下の写真のようにアルミホイルの端をセロハンテープでトイレットペーパーの芯に貼り付けます。

・アルミホイルをトイレットペーパーの芯に巻き付けて反対の端もセロハンテープで貼り付けます。できるだけしわの寄らないように気をつけてください。
・アルミホイルはトイレットペーパーの芯より5mm程長いのであまった部分を内側に折り込んでおきます。
・クリアファイルをトイレットペーパーの芯の長さより10mm長く、芯の直径の3.5倍の大きさに切ります(125mm×140mm)。クリアファイルは紙をはさむため二重になっていますが1枚だけ使います。  
・クリアファイルを、アルミホイルを貼り付けたトイレットペーパーの芯の上に重ねて巻き付けてクリアファイルの上下をセロハンテープでとめてクリアファイルの筒を作ります。あまりブカブカにならずできるだけきつくなる位がいいです。端を下のアルミホイルに貼り付けるのでありません。  
・アルミホイルをトイレットペーパーの芯の長さと芯の直径の3.5倍に大きさにきります(115mm×140mm)。そのアルミホイル端をクリアファイルの筒の上にセロハンテープで貼り付けます。横方向はアルミホイルの方が10mm短いので両側5mm位になるようにはりつけますが、あまり正確でなくても大丈夫です。

・内側のトイレットペーパーの芯と外側のクリアファイルの筒を動かすとピストンのように動くと思います。
・バリコンに使うクリアファイルの残ったものを8mm×30mm位に切って端から5mm位の所にキリか千枚通しのようなもので穴をあけて取っ手を作ります。

・アルミホイルを貼り付けたトレイレットペーパーの芯の端にも穴をあけます。先に作った取っ手を芯の内側に重ねて穴を合わせ、ネジを通してしめます。
・クリアファイルの筒の端でアルミホイルのある部分にも穴をあけます。ここにもネジを入れてしめます。これらのネジがバリコンの電極になります。
・内側のトイレットペーパーの芯につけた取っ手と取っ手から遠いクリアファイルのネジを持ってピストンのように動かすとバリコンの容量が変わります。
・配線をするための端子を作ります。端子の輪っかをネジに通して上からナットで締め付けます。買ってきたネジのセットに平ワッシャがついていれば、これで上下から線の端子を挟んだ方がいいです。

  • 連載記事一覧
  • テクニカルコーナー一覧

お知らせ

発行元

発行元: 月刊FBニュース編集部
連絡先: info@fbnews.jp