2015年6月号

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連載記事

移動運用に便利なこの一品

JO2ASQ 清水祐樹

第3回 電鍵とその周辺

移動運用でCWを運用する場合、電鍵の使い方で固定局と大きく異なる点は、車内では電鍵を置くスペースが限られていることと、移動運用では電鍵を打つ反対側の手も使う必要があることです。それらを考慮した上で、電鍵を扱いやすくするため工夫を紹介します。

移動運用に適したパドル

移動運用でエレキーを使う場合、使いやすいパドルの条件として次の3点を考えています。
1) 機械的に丈夫なこと
2) 接点が接触する時に、柔らかさがあること
3) 台座の大きさ、安定感が適度なこと

移動運用では、持ち運びによる衝撃などがあるため、接点や軸受の調整がズレやすいパドルは不向きです。接点が硬いパドルを何時間も打ち続けると、パドルと指が当たる部分が痛くなったり、疲労により握力が低下したりすることがあります。台座は作業台などに完全に固定するよりも、置くだけで滑らないような状態を作る方が、位置の微妙な調整もできますし、設置や撤収の手間を省くことができます。

これまで使ったパドルの中では、GHDキー×CQオームコラボパドル CW-EPOがこれらの条件を全て満たす最適な製品でした(図1)。これを2013年5月号で紹介した電鍵台に載せて使っています。パドルのケースの上にキーヤーを両面テープで貼り付けて、キーヤーを瞬時に操作しやすい位置に固定しています。


図1 CW-EPOを移動運用で使用している様子

パドルの滑り止め

パドルは台の上で動かないように、滑り止めを施すと使いやすくなります。最も簡単な方法は、市販の滑り止めシートを使うことです。メッシュ状で表面に滑りにくい素材をコーティングしたものや、ゲル状で表面に吸着するタイプの製品が市販されています。これらの製品は、表面にホコリが付くと吸着力が低下するという弱点があります。

私は台の上にゴムシートを両面テープで貼り付け、使用する時にはパドルのゴム足の部分に水を1滴落として滑り止めにしています。そのための「水差し」を図2に示します。この水差しは、アンテナを設置・調整した後で、手を洗うためにも使っています。パドルが滑らないようになっていると、右手でCWを打ちながら、左手でスマホを操作することも可能です。


図2 手洗い、およびパドルの滑り止めに使う水差し

 

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