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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第32回 国立研究開発法人情報通信研究機構「電波研クラブ」(JR1YPU)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

電波研クラブの皆さんにインタビュー

集まっていただいた電波研クラブの皆さんにもお話を伺いました!

★JI1XNM 荒川さん(東京学芸大学 准教授)
荒川さんは東京学芸大学の物理科学分野の准教授でいらっしゃいます。2016(平成28)年、教職員と卒業生による会である辟雍会(へきようかい)で「アマチュア無線を使って文化祭(小金井祭)を盛り上げる」という企画が通り、教育学部の改称50周年の記念局を作ることになりました。

その開設や運営の方法をインターネットで検索したところ、すぐ隣の敷地にあるNICTで滝澤さんが活躍していらっしゃることに気付き、連絡を取ったそうです。それ以来、滝澤さんに協力していただきながら記念局(8J1TGU)を運用し、さらに学生とOB・OG、教職員で大学のアマチュア無線クラブの活動を行い、1970年代にあったクラブ局(JA1YEV)の復活にも成功しました。また荒川さんご自身も2016年にお子さんと一緒に養成課程講習会でアマチュア無線の資格を取ったそうです。

いろいろなアンテナを作るのが好きで、この日はご自身で考案された430MHz帯の四面体アンテナを披露してくださいました♪


荒川さんが作った430MHz帯のアンテナ。アンテナ線を折り返しながら四面体を構成。2.5波長でちょうどSWRが落ちるそうです!


東京学芸大学の美術科の学生さんが作った銅版画によるQSLカード。私も欲しいなあ!

★今井さん(東京学芸大学 講師)
東京学芸大学の技術科学分野の教員で、中学校の技術科の先生や高等学校の工業科や情報科の先生になる学生の指導に携わっていらっしゃいます。ちょうど4アマの養成課程講習会を受けたところで「合格をオンライン上で確認したばかりです。次は9月に3アマ資格を取ろうかな、と思っています。最終的には1アマを取りたいですね!」とおっしゃっていました。頑張ってくださ~い!

★JG1NBV 石島さん(NICT 時空標準研究室 周波数標準グループ)
NICTの時空標準研究室 周波数標準グループの技術スタッフです。叔父さん叔母さんがアマチュア無線をやっていたので、ハムの存在は知っていましたが、石島さん自身が4アマ資格を取って始めたのは2014年になってから。「イベントでの公開運用などで存在は知っていました」というNICTのアマチュア無線クラブに入ったものの、4アマで使える無線機が少ないことに気付きました。そこで一気に1アマを取得! 余勢を駆って1陸技の資格も取って業務でも活かしていらっしゃいます! JJYの無線従事者として選任されているそうですよ!!

個人局では144/430MHz帯にオンエアしていますが、クラブ局からの運用の方がメインになっているそうで「イベントの時に子供たちに電波や無線のことを教えるのが楽しいです」と教えてくださいました。

★JR1HUO 相田さん(NICT OB)
NICTのOBで、現在は嘱託として時空標準研究室 周波数標準グループにいらっしゃいます。昔は小金井市にあった短波JJYの送信業務にも携わっていらっしゃったそうです!!

アマチュア無線は中学3年生のとき同級生に誘われたのがきっかけで、養成課程講習会で電話級の資格を取り、その後は電信級→2アマとステップアップ!! さらに所内の勉強会で知識を付けて2陸技と1陸技を取得。それから和文CWを覚えて1アマも取得されました。


相田さんが作った衛星追尾用のソフトウェア「CALSAT32」はとても有名で、衛星通信ファンに愛用されています

アマチュア無線は衛星通信に興味を持ち、相田さんが作られた衛星追尾用のソフトウェア「CALSAT32」は、愛好家にとって定番中の定番ともいえる存在になっています。ソフトがダウンロードできる相田さんのホームページは開設以来、20万件以上のアクセスがあったそうです。


右から今井さん、石島さん(JG1NBV)、相田さん(JR1HUO)

★JF3CGN 滝澤さん(NICT 広報部)
NICTの広報を担当していらっしゃいます。アマチュア無線は1976(昭和51)年に京都で開局。初めて使ったのはミズホ通信のFB6Jという真空管式の50MHz帯AMトランシーバーだったそうです。同じ頃「きょうとBB3」というコールサインで27MHz帯の市民ラジオも開局! その後、しばらくアクティビティーが落ちていましたが、2000年頃に防災・減災ICTに関する研究部署に異動になった際に、災害時のアマチュア無線の重要性を再認識して、カムバックされました。

滝澤さんがライフワークにしているのは、昔のクラブ局のコールサイン調査。古いコールブックなどの資料を使って、過去に社団局があった学校のアマチュア無線クラブのリストを作り、ご自身のホームページに「あなたの学校にもあったアマチュア無線クラブ」というタイトルで公開しています!


滝澤さんのライフワーク「あなたの学校にもあったアマチュア無線クラブ」は、学校クラブ局の復活にも役立っています

これがきっかけとなって、昔のコールサインで学校社団局を復活させたいと考えるクラブもいるため、アマチュア無線の活性化や次世代育成にも役立っているそうです。そこで「廃局となっている社団局を旧コールサインによって復活させたい場合」のポイントもホームページに掲載しています。今後は「戦前のクラブ局のリストも作ってみたい」と教えてくださいました。

★JR1MVS 古城(こじょう)さん(東京電機大学中学校 教諭)
東京電機大学中学校の元教頭先生です。中学1年生のときに通信教育を受けて電話級アマチュア無線技士の国家試験に合格し、それからずっとハムを楽しんでいらっしゃるそうです。

東京都文京区にあった東京電機大学高等学校が小金井市に移転したのが1992(平成4)年。そして1996(平成8)年に東京電機大学中学校が誕生したそうですが「この中学校の生徒に無線大好きな子がいて、4アマだけじゃなくて3アマも持っていたんですね。それが悔しくて2アマを取りました」と笑いながら教えてくださいました。

実は、NICTの記念局の運用にも中学校・高等学校の生徒さんが参加しているそうで「“現場に連れてきて接すること”で子供たちが変わり始めました。アマチュア無線は“自分が誰であるか開示すること”と“法律を学びルールを知る必要があるところ”が非常に教育的です」と感じているそうで、「記念局運用などに関わっているハムのみなさんの教育力が凄いので、“なんでこういう面白いことが出来るのだろう”というパワーを生徒に伝えたいです」と話してくださいました。


東京電機大学と東京電機大学中学校・高等学校無線部は、電波研クラブと「ハムフェア2016」に合同でブースを出展し、会場で8N120ICTの運用を行いました

東京電機大学中学校・高等学校の無線部のコールサインはJA1YQZ。部員は高校生が4名、中学生が1名だそうですが、「あと数名免許を取得できそう」ということなので、とっても楽しみですね!!

★JH1ISW 木戸さん(NICT 経営企画部 情報通信システム室 電波利用管理・試作グループ)
NICTの経営企画部で、研究者の皆さんが「研究成果を上げるために、こういうものが欲しい」と思う物を試作し、使ってもらうという“ものづくり”に特化した部署にいらっしゃいます。工作機械がたくさんあるそうですよ~。

アマチュア無線は中学生のときに友人が資格を持っていたことで、自分も取りたくなって取得したそうですが、実際の開局は十数年後。NICTに入り、無線が大好きという石島さんに触発されてからだったそうです。

「無線機を買い、個人局のコールサインが来たのですが、最初は怖くて、送信ボタン(PTT)がなかなか押せませんでした」というお話、私も最初はそうだったのでよくわかるわ~! 「でも8J10NICTの運用に参加し、記念局のオペレートなら話す内容が簡単なので電波を出すことに慣れてきて、そのうち自宅からの運用も怖くなくなりました」ということで、今ではご自宅から430MHz帯で交信を楽しんでいらっしゃいます。


右から滝澤さん(JF3CGN)、古城さん(JR1MVS)、木戸さん(JH1ISW)

電波研クラブの皆さん、滝澤さん、NICTの皆さん、今日はありがとうございました! 難しそうに見えたNICTのお仕事が、私たちの生活やアマチュア無線ライフにこんなにも身近だったなんて・・。そして電波研クラブのアクティブな活動や若手育成への思い、一般の方へ無線の楽しさをもっともっと知ってほしい!という情熱が、組織やクラブの垣根を越えてどんどん広がっているんだなぁと感じ、まさに以心電信(笑)だなぁと♪ とても興味深く学ぶことができ楽しかったです!

(JH1CBX Masaco)

★Masacoプロフィール

兵庫県生まれ。シンガーソングライター。
学生時代は陸上競技ランナー、全日本インカレ出場。公務員となったが「歌い手になりたい」を実現すべく退職し上京。

NHK朝の連続ドラマ小説出演などを経て、IBS茨城放送のレギュラーラジオ番組パーソナリティーを6年、ラジオNIKKEI第一でもパーソナリティーとして活躍。全国高校統一模擬試験「英語リスニングテスト」の 日本語出題ナレーターなども務める。

オリジナル「あなたとともに咲かせましょう/むせんのせかい」はバックに流れるモールス信号も話題となり無線愛好家からの支持も得る。昭和歌謡の懐かしさに心躍る最新作「晴れおんな」ではMasacoの新しい世界を聞くことができる。

コールサインはJH1CBX(第3級アマチュア無線技士)

・公式サイト:http://www.19box.net/masaco/
・オフィシャルブログ(Masaco Diary):http://blog.goo.ne.jp/33masaco/
・Twitter:https://twitter.com/Masaco3
・Facebookページ:https://www.facebook.com/Masacosama

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