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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第40回 宮崎大学無線部(JA6YBR)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

50MHz帯ファンに親しまれているビーコン

そのビーコン装置というのがこれです!


これが50MHz帯のビーコン装置。昔のアマチュア無線機のボディ(筐体)を使っています

宮崎大学無線部では「九州南部からの50MHz帯の総合的電波伝搬の研究・調査」と「50MHz帯における未知の電波伝搬の解明」を目的に、1985(昭和60)年11月から50MHz帯でビーコンを発射しています。いまの装置は2012年4月から使われている3代目。昔のアマチュア無線機(TS-520X)のボディを使っていますが、中身は完全にオリジナルだそうです!

ビーコンの送信出力は最大50Wで、50/10/1/0.1Wという4つのパワーを切り替えながら送信しています。アンテナは屋上に建てた無指向性のものですが、50MHz帯のコンディションが上昇すると、日本各地はもちろん、海外でもこの電波が受信されることがあるそうで、この34年間で世界6大陸で受信が確認できたそうです。また「流星観測」や「地震予知」などの研究にも活用されているんですって。凄いわ~!!!


宮崎大学無線部のJA6YBRビーコンの運用諸元です


ここから発射した50MHz帯のビーコンは世界5大陸で受信されています

ちなみに日本国内の代表的な50MHz帯ビーコンは、このJA6YBRのほかに、北海道のJR8YPC(50.480MHz)、福島県のJE7YNQ(50.027MHz)、東京都のJG1ZGW(50.490MHz)、三重県のJA2IGY(50.010MHz)、福井県のJH9YYA(53.755MHz)、沖縄県のJR6YAG(50.037MHz)などがあるそうですよ。

「JA6YBRビーコンの設置や維持・運用には、九州の50MHz帯コミュニティであるKSSG (Kyushu Six-meter SSB Group)をはじめ、各方面からのご支援をいただいており、ありがたい限りです。多くの方からのご協力を得られたからこそ、長期間の運用を続けることができました」とOBの木下さんが説明してくださいました。

ビーコンは、24時間365日電波を出し続けています。電子部品にはかなりのストレスがかかりますから、装置やアンテナに異常はないか、内部に埃は溜まっていないかなどを、50MHz帯の本格的なシーズンを迎える前に点検し、機器の清掃なども行うそうです。「そのためには電波の発射を数時間止めなくてはなりません。停止する時間などは事前にTwitterやFacebookページなどで告知を行っています」(木下さん)

甲斐さんが装置の電源を切り、ドライバーで外装のネジを外して、内部が見られる状態にしました。「目視点検した範囲では異常はなさそう」ということで一安心!


ビーコン装置の内部

装置のメインテナンスをお手伝い♪

「ではMasacoさん、ブラシと掃除機を使って埃を吸い取ってください」と、甲斐さんがお手本を見せてくれました。ナルホド、ブラシを細かく動かして、少しずつていねいに進めていくんですね♪ 掃除機の吸い取り口が部品に触れないように注意しながら、慎重に進めていきます。


甲斐さんが清掃のお手本を見せてくださいました


私もブラシと掃除機で慎重に埃を取り除いていきます

「うまい! Masacoさん、お掃除が好きでしょう!?」と言われて、ますます埃落としに熱中~。誉められて伸びるタイプなんです、私!(笑)

一通り清掃が終わったところで、電力計で送信出力を測定して異常がないことを確認。続いては屋上でアンテナのメインテナンスに向かうそうです。

--そう言えば、ビーコンのアンテナって、どんなものを使っているんですか? 無指向性ということだと、GPでしょうか?

「使っているのは“ヘンテナ”というアンテナを2つ組み合わせた、水平偏波・無指向性のものです。ヘンテナは1本だと前後に8の字の指向性が出るため、“ターンスタイル”といって、2つを90度クロスして取り付けて指向性をなくしています。ここに、ハムフェアの展示に使った144MHz帯のものがあるので見てください」

--2つの細長い枠をクロスしているんですね。初めて見ました!!


144MHz帯のヘンテナを2つ組み合わせて「ターンスタイル」にしたアンテナ。ビーコンの送信アンテナも同じ構造になっているそうです

そして私たちは屋上へ! 潜水艦のハッチのような出入口を上がると、大きなアンテナがたくさん! 7MHz帯の2エレ八木、7/14/21/28MHz帯のV型ダイポール、144MHz帯の9エレ八木スタック、430MHz帯の11エレスタックとGPだそうです。


屋上に到着。ハッチを開けて、こんにちは♥


屋上のアンテナ。向かって左が7MHz帯の2エレ八木と7/14/21/28MHz帯のV型ダイポール。右が144MHz帯の9エレ八木スタックと430MHz帯の11エレスタック、それにGPです!


このダクトが部室の天井とつながっていて、同軸ケーブルの引き回しに利用しています

そして屋上のもう一方の隅にビーコン用のアンテナがありました。さっき見た144MHz帯のものと同じで、2つの細長い枠がクロスした形ですが、かなり大きいです! ここからビーコンの電波が出ているんですね!!


これがビーコン送信用の50MHz帯ヘンテナ・ターンスタイルです


アンテナを下から見上げると結構大きいです!

このあと、部員の皆さんが手分けをして、それぞれのアンテナや支線に緩みはないか、給電部に異常はないかの点検を行いました。ビーコン用の50MHz帯アンテナのSWRは50.017MHzで1.15。とっても良い感じです!!


アンテナはビーコン周波数の50.017MHzでSWRが最小になるように調整!

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