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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

第46回 愛知県立刈谷工業高等学校 電気技術部アマチュア無線班(JA2YGP)の皆さん

Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

皆さんこんにちは、Masacoです。2019年も残り1か月…。この号が公開された翌日、12月3日(火)は! 今年最後のワンマンライブ「Masacoスペシャルウィンターライブin 東京・銀座」ですよ~! 「明日の夕方、銀座なら大丈夫そう!!!」というあなた♪前日までなら前売り券のご予約OK! 当日になって「今日行けることになった!!」って方は駆けつけ、もちろんOK! 当日券も出ます!(笑)。最高の音を奏でてくれる年に一度のスペシャルなバンドメンバーとお待ちしています♪

風邪やインフルエンザに気を付けて、あたたかくお過ごしください!! 笑顔で一年を締めくくりましょうね♪

さて今月は、愛知県立刈谷工業高等学校の電気技術部アマチュア無線班の皆さんを尋ねて、愛知県刈谷市にお邪魔しましたよ!

第46回 愛知県立刈谷工業高等学校 電気技術部アマチュア無線班(JA2YGP)の皆さん

今回訪れた愛知県刈谷市は愛知県のほぼ真ん中! トヨタ自動車の発祥の地で、デンソーやアイシン精機といった世界的な自動車関連企業の本社がたくさんあることで知られています。

刈谷工業高等学校は市の中心部、刈谷駅から約1km離れた住宅街にある工業系の共学校で、1963(昭和38)年に創立されました。自動車の町にふさわしく「自動車科」「機械科」そして「電気科」の3つがあり、合計820人の生徒さんが学んでいます。県内企業への就職率も抜群に良いらしいですよ。


愛知県立刈谷工業高等学校の校門前に到着しました♪

私が訪れたのは9月下旬の放課後。校門の前で大きな校舎を見上げていたら、アマチュア無線班の皆さんが「Masacoさん、こんにちは! 今日は宜しくお願いします」と元気に声をかけてくださいました。


出迎えてくださったアマチュア無線班の皆さんと校内へ♪

秋が深まり、だんだん日没が早くなってきたので「明るいうちに屋上でアンテナを見学させてください」とお願いして、校内を案内していただきながら、まずは屋上へ! 昇降口のガラスケースにはさまざまな大会で授与された賞状や盾などがズラリ! 1998年に「第38回東海QSOコンテスト」で愛知県社団の部第1位になったときの楯もありましたよ。


昇降口のガラスケースにはたくさんの楯や賞状が!! 1998年の「第38回東海QSOコンテスト」で愛知県社団の部第1位になったときの楯もありました

屋上に上がると、隣の校舎の屋上(手すりがないので立入禁止だそうです)にあるHFの4エレ八木、50MHz帯の2エレHB9CV、144/430/1200MHz帯のGP、430MHzと1200MHz帯の八木がよく見えました。ロケーションも良く、電波の飛びは良さそうです!


隣の校舎の屋上にあるHFの4エレ八木と、校舎の間に張られたワイヤーアンテナ


50MHz帯は2エレHB9CV、珍しい430/1200MHz帯共用の八木アンテナもあります。こちらの屋上には144/430/1200MHz帯の3バンドGPを設置

あと、屋上から眺めたら運動場が広くてビックリ! 運動場の敷地はたっぷり36,000平方メートルあるそうで、硬式野球とソフトボールのグラウンドのほか、陸上競技のトラックは1周300m、バスケットボールのコートは2面、テニスコートは3面、バレーボールのコートは3面! 学校の敷地全体では60,500平方メートル、なんと甲子園球場の1.5倍の広さだそうです。きっとスポーツに強いんだろうなあ~と思って伺ったら、卒業生の中には元サッカー日本代表、プロ野球選手、競艇選手などもいらっしゃるそうです。すごいですね!!


広~いグラウンド。私は高校・大学と陸上競技をやっていたので、眺めるだけで青春が蘇ります

懐かしい無線機がいっぱいの部室

校舎の3階にある部室にお邪魔しました! 「JA2YGP無線室」と書かれたドアを開けると、壁に大きな木製の棚があって、懐かしい無線機がたくさん保管されていました。IC-551/251/351、IC-210、IC-740、IC-729、IC-730といったアイコムの1970~1990年代の固定機、TS-510、TS-520、9R-59Dといった1970年代のHF機、ほかにもC78、MULTI 11/U11、IC-200Aといったモービル機まで。OMハムの皆さんなら「懐かしい!」「欲しい!」と叫びたくなりますよね!!! 笑


アマチュア無線班の部室を訪問♪「アマチュア無線局 JA2YGP」という貼り紙が!!

顧問の野村先生に伺ったら「JA2YGPは学校創立直後に誕生した、歴史がある無線クラブなので、古い無線機がいろいろ残っているのです」というお話でした。今でも免許を受け、現役で使っている機種も多いそうです。


部室の棚には懐かしい無線機がたくさん!! 部の長い歴史が実感できます

歴史が古い…ということで、これまでに受賞したコンテストの賞状もたくさんありましたよ~。昇降口に楯が飾ってあった「東海QSOコンテスト」だけでなく、「ALL JAコンテスト(1999年)」「オール三重33コンテスト(2016年)」「オール熊本コンテスト(2015年)」「WORLD-WIDE DX CONTEST SSB(2014年)」「愛・地球博記念コンテスト(2005年)」「静岡コンテスト(2008年)」「京都コンテスト(2011年)」などなど、次から次へ賞状が出てきました。メッチャ、アクティブなクラブなんですね~。


部室にはコンテストの賞状もたくさんありました。昔もアクティブに活動していた様子がわかります

もう少しクラブのことを伺ったところ、電気技術部には「アマチュア無線班」のほかに「電気工事班」「マイコン班」「イルミネーション班」の4班があるそうです。このうちアマチュア無線班は12名(3年生1名、2年生6名、1年生5名)で、このうち3年生と2年生の合計6名が4アマの資格を持っているそうです。

クラブ発足は学校創立から間もない昭和30年代でしたが、2000年頃に前任の顧問の先生が転勤になったことから活動が一時停止…。でも2007年に野村先生が顧問になって部活動を復活させ、2008年にはJA2YGPのコールサインも蘇ったそうです。

現在のアマチュア無線班の活動はコンテスト参加がメイン。国内のコンテストだけでなく、「CQ World Wide DX CONTEST」「CQ World Wide WPX Contest」「ALL ASIAN DX Contest」といった国際コンテストにも電話部門で参加しているそうで、部活動も“平日は週4回、土日はコンテスト中心で月2回程度”とかなり充実。ほかに11月の文化祭でも展示を行っているそうで、お邪魔したときは文化祭に向けた準備が少しずつ進んでいるところでした。


隈江君と小野寺君がJA2YGPのコールサインで交信を実演。昭和の時代を感じさせる写真になりました

レトロな無線機が並ぶ中、7MHz帯で「CQ、CQ…」とアナウンスをしてるのは、部員の隈江君と小野寺君! IC-210、IC-351、IC-729Sを並べて、なんだか昭和時代のアマチュア無線部のようで、タイムスリップしたみたい~!とてもいい感じ~♪

部員の皆さんにミニインタビュー

ここで、この日集まってくださったアマチュア無線班の8名の皆さんにミニインタビューをしました。全員、学科は「電気科」だそうです。


お隣の教室を借りて部員の皆さんにミニインタビュー♪

●部長 亀垣君(3年)
姉と兄が大学に進学したので、自分は就職に直結しているこの学校を選びました。元々生徒会に所属していましたが、生徒会の2人が電気技術部アマチュア無線班に所属していて、誘ってくれたのが入部のきっかけです。好きなバンドは7MHz帯です。就職も無事決まり、あと1か月で部活を引退しますが、2年生が優秀なので安心しています(笑)。

●隈江君(2年)
就職率が良いのと、家からも比較的近いのでこの学校を選びました。元々、部活は自動車部に入っていましたが、時間の上で両立が難しかったのでこの部に移りましたが、とても楽しいです。放課後に7MHz帯の運用をしています。今の目標は「相手局から呼ばれたときにコールサインを一発で聞き取る」ということです。

●小野寺君(2年)
父親も卒業生なのでこの学校を選びました。父の勤めている会社は自動車関連の大企業なので、自分も大きな会社に就職して良い暮らしをしてみたいと思っています。部活はバレー部に入りましたが、時間的に厳しいため岡崎君と一緒にこの部に移りました。好きなバンドはGReeeeN…じゃなくて、聞き取りやすい430MHz帯です!!


中央が部長の亀垣君。右が隈江君、左は小野寺君

●永田君(2年)
刈谷市は自動車関係の企業の本社が多く、ほかの高校よりも就職率が良さそうなのでこの学校に入りました。入部の動機は、知らない人と話をするのが苦手なので、それを克服しようと思ったからです。好きなバンドは430MHz帯ですが、コールサインの聞き取りは難しいですよね。今の目標は“3年生になること”です(笑)。

●澤田君(2年)
自分の好きな4人組ロックバンド、SPYAIR(スパイエアー)のボーカルのIKEがこの学校の卒業生なので憧れて入学しました。目標は10月の国家試験でアマチュア無線技士の免許を取ることです。好きなバンドですか!? もちろんSPYAIRです(笑)!! Masacoさん、IKEからサインをもらっていただけませんか!?


左は永田君、右は澤田君

●平田君(1年)
元々電気関係に興味があり、電気関係の知識が身に付けることができて就職率も良いこの学校を選びました。部活はとても楽しいです。11月中旬の国家試験で4アマの資格を取ろうと思って部にあった参考書で勉強中です。来年はコンテストにも出たいです。

●岡崎君(2年)
就職に有利なこの学校を選びました。就きたい職業は警察官です。もともと中学校からバレー部に入っていましたが、高校のバレー部は時間的に厳しいことがわかり小野寺君と一緒に電気技術部に移りました。好きなバンドはCQを出すと呼ばれるのが楽しい7MHz帯です。今は4アマですが、モールス通信もやってみたいので3アマを取りたいと思っています。

●熊澤君(2年)
高校を卒業したら就職したいと思い、就職率の良いこの学校を選びました。できれば地元に本社があるデンソーに入りたいです。入部の動機ですが、高校で無線を使っているクラブは少ないので体験してみたいと思って選びました。好きなバンドは7MHz帯です。目標は成績の“学年1位”をキープしたいです(笑)。


左は平田君、中央は岡崎君、右は熊澤君

部員の皆さんからは、口々に就職の話が出ましたが、表情はとても明るくて「良い会社に入るために、今を頑張っています」という自信が伺えました。インタビュー後の雑談でも、入りたい地元企業の名前がたくさん挙がり、卒業までに取りたい国家資格の名前もどんどん! みんなモチベーションが高くて素敵だなぁ~!

電気技術部の新入部員勧誘は、毎年4月の部活動の説明会で行うそうです。中学生のときからアマチュア無線の資格を持っている人はほとんどいなくて、入部してから4アマ取得を目指すそうですが、「説明会で“アマチュア無線技士の国家資格に挑戦できる”という話が入部の決め手になった」という人も多かったです。

ちなみにコンテストのオペレートですが「サブのオペレーターは置かず、聞き取りも交信も基本的に1人で行っています」「4アマの10W運用でもそれほどハンデは感じません」と教えてくれました。

レトロTVゲームと永久ゴマ作りを体験

続いては毎号お楽しみ(!?)、Masacoの体験コーナー!! まずはアマチュア無線班で作り、文化祭でも展示するという「レトロTVゲーム」を体験させていただきました。

登場したのは大きなアルミケースに入った装置。「電源」や「ゲーム選択」といったスイッチのほか、左右に大きなツマミがついています。これをブラウン管式のポータブルテレビにつなぐと、黒い画面の上を白い球が動くサッカーやテニスなどのゲームが楽しめるそうです。


昔のICを使って組み立てた、レトロTVゲームです!!

--これ! 昔、喫茶店とかにあったゲームですよね。どこかで見たことがあるわ!

「そうです! 2人で対戦するゲームで、飛んでくる球をツマミの操作でうまく跳ね返して、相手がミスすると得点が入ります」

--最近作ったものですか?

「これは40年ぐらい前に大流行した初期のテレビゲームで、その当時作られたIC(AY-3-8500)が残っていたので、最近組み立てました」

--今の子供たちには新鮮だし、昔を知っている人には懐かしくなりますよね。

「Masacoさん、ぜひ対戦してください」

--わあ、勝てるかなあ…。頑張ります!

ということで隈江君と対戦しましたが…飛んでくる球に追いつくのが精一杯で、なかなか思うような場所へ打ち返せません・・・。「エイ!」「ヨイショ!」と、勇ましいかけ声は出るのだけど、大差で負けてしまいました(涙)。あとで岡崎君と隈江君の対戦を見せてもらいましたが、さすが運動神経の良い高校生! メッチャ白熱した試合でしたよ。


レトロTVゲームで対戦中!! うまく球を打ち返せなくて、大差で負けてしまいました…


岡崎君と隈江君が対戦中。白熱した試合になりました!!

続いて「永久ゴマ」の製作に挑戦! 円形の小さなフェライト磁石に竹串を刺したものを「コマ」にして、下にコイルと電池、LED、リードスイッチをセットした小皿の上で回すと、半永久的に(電池がなくなるまで)回転し続ける…という電子おもちゃです。


文化祭用に準備を進めている「永久ゴマ」のキットです

2年生の熊澤君が「まずLEDの足とリードスイッチをはんだ付けしましょう。小さな部品なので火傷しないように気を付けて」と、1つずつ、ていねいに作り方を教えてくれました。


熊澤君がていねいに作り方を教えてくれました。私の手元が怪しくなってくると、あちこちから救いの手が!!

はんだ付けの作業中に部品が動いてしまい、私が失敗しそうになると、熊澤君や近くで見守っていた部員の皆さんが、すかさずフォローの手を差し伸べてくれます。「あっ!」と思った瞬間、同時に3、4人の手が出てくることも! 抜群のチームワーク!!

LEDの足にリードスイッチをつけたら、今度は電池ボックスやコイルの配線をはんだ付け。テスターで動作チェックしてから、ガラスの小皿の裏側にセロハンテープで固定して…、部品不良もあって時間はかかったけど、最後は無事に完成!!!


ちょっと大変だったけれど、無事に部品を固定しました♪

「では、上でコマを回してみて下さい」

--はい(ドキドキ)。 あ、お~~!!! 回った~!

LEDがピカピカ点滅する中、コマはコイルに近づいたり離れたりしながら勢いよく回り続けています。部員の皆さんが拍手してくれました。私、めっちゃドヤ顔です・・・笑


LEDがピカピカ光る中、磁石のコマが回り続けました。大成功! ありがとう~!!

--ずっと回り続けてる! これ、すごいね~、皆さんのお陰です。ありがとう!

「よかったです!」

--これ、文化祭でも子供たちが喜びそうですね。ワクワクします♪

後日、顧問の野村先生に伺ったら、今年の文化祭ではレトロTVゲームも永久ゴマも大好評!! レトロTVゲームは「3台作って展示したのですが、常に誰かが遊んでおり好評でした」というお話でした。よかったですね~!!


愛知県立刈谷工業高等学校 電気技術部アマチュア無線班の皆さん、ありがとうございました。最後はコンテストの賞状を1枚ずつ持って整列!!

愛知県立刈谷工業高等学校 電気技術部アマチュア無線班の皆さん、最後の永久ゴマ作りではチームワークの良さ×頼もしさ×何よりも優しくフォローしてくれてありがとう! 立派な技術者に(警察官にも)なっていくんだろうなぁって感じました。そしてこれからも多くのコンテストで入賞してね!

それと顧問の野村先生は以前、私が出演したラジオを聞いてくださっていたらしく、「応援してますよ、がんばってくださいね♪」とあたたかい言葉をいただき感激でした! 素敵な出会いを力に来年へと繋げようとエネルギーが湧きました! またお会いしましょう!!

(JH1CBX Masaco)

★Masacoプロフィール

兵庫県生まれ。シンガーソングライター。
学生時代は陸上競技ランナー、全日本インカレ出場。公務員となったが「歌い手になりたい」を実現すべく退職し上京。

NHK朝の連続ドラマ小説出演などを経て、IBS茨城放送のレギュラーラジオ番組パーソナリティーを6年、ラジオNIKKEI第一でもパーソナリティーとして活躍。全国高校統一模擬試験「英語リスニングテスト」の 日本語出題ナレーターなども務める。

オリジナル「あなたとともに咲かせましょう/むせんのせかい」はバックに流れるモールス信号も話題となり無線愛好家からの支持も得る。昭和歌謡の懐かしさに心躍る最新作「晴れおんな」ではMasacoの新しい世界を聞くことができる。

コールサインはJH1CBX(第3級アマチュア無線技士)

・公式サイト:http://www.19box.net/masaco/
・オフィシャルブログ(Masaco Diary):http://blog.goo.ne.jp/33masaco/
・Twitter:https://twitter.com/Masaco3
・Facebookページ:https://www.facebook.com/Masacosama

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