2013年5月号
ニュース
ドイツのD-STARレピータ DB0ESS
ドイツ南部、バイエルン地方にそびえる標高1738mのグリュンテン山の山頂近くに、D-STARレピータDB0ESSが設置された。この山には地元バイエルン放送のテレビとラジオの放送設備があるなど、絶好のロケーションとなっているだけではなく、インターネット回線も敷設されており、D-STARレピータの設置には最適であった。
この山へのD-STARレピータの設置を計画したDB7MJ ピーター・エスさんは、バイエルン放送や地域警備隊などに、既存の430Mアナログレピータに対するD-STARレピータの有用性を訴えて粘り強く交渉し、許可を取り付けた。
しかし、防火対策や放送設備への影響を避けるために、既存のアナログレピータも含めて移設を指示された。さらに従来使っていたアンテナポールは標高1700mで吹き荒れる強風に対して十分な強度が無いことも判明したため、強度計算に基づいた新しいアンテナポールに取り替える必要があった。またアンテナなどの機材はヘリコプターをチャーターして運搬するなど大変苦労した末、ついに工事が完了した。
このDB0ESSは、現在144M/430M/1200MのDVモード、および1200MHzのDDモードで稼動しているという。
DB0ESSのレピータ本体
新調したアンテナマストとアンテナ
冬期のアンテナの様子
写真3点はDB7MJ 提供