2016年11月号

トップページ > 2016年11月号 > Masacoの「むせんのせかい」~アイボールの旅~/第10回 国立極地研究所と第58次日本南極地域観測隊の皆さん

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そして私が一番見たかった オーロラ!!を「オーロラシアター」で見せていただきました。丸い天井全部がスクリーンになっていて、そこに南極や北極で観測したオーロラが次々に現れるんです!!


オーロラシアター上映中の画面!

初めて見たオーロラ! 空から天女の羽衣のようなものが現れて、色や形を変えながらフワフワ、ヒラヒラと踊る様子は神秘!!という言葉が一番ピッタリかも!オーロラが太陽活動と関係しているなんて不思議やわ~。いつかは南極で“本物”を見てみたい~。

吉川さんに「私のような一般の人でも、南極観測隊員に加わることはできますか?」と尋ねたら、隊員になれるのは大学や公的機関などで専門の研究をしているスペシャリストの人が多く、“一般枠”は設けられていないそうです・・・(涙)。

あとで別の隊員さんに伺ったら「テレビ局や新聞記者さんが観測隊に同行して取材することがありますよ」とおっしゃっていたので、FB NEWSでぜひ!私を南極に派遣してくださ~い!! 一生懸命リポートして、あ、昭和基地の歌も作りますから!! 雪かきのお手伝いもしますから!! ダメ・・・!?


観測隊で使用したダウンジャケットを着て、南極の氷山から採取した「氷」を持たせていただきました♪

さぁて!次は、吉川さんのご案内で観測隊員の皆さんが出発準備を行う「南極観測センター」へ。その途中、今回の第58次南極地域観測隊のことを教えていただきましたよ!

今回の南極地域観測隊は総勢68名。そのうち南極に「しらせ」が接岸している12月下旬から2月中旬までの約2か月間滞在する「夏隊」が35名、来年の「しらせ」が帰るまで約14か月滞在する「越冬隊」が33名だそうです。ちなみに夏隊は大学や極地研究所の研究者の方が多いのだとか。

私は「南極観測」というと、東京港から全員が観測船に乗り込んで…というイメージがあったのですが、実は隊員の皆さんは11月27日に飛行機でオーストラリアのフリーマントルへ向かい、そこで一足先に到着していた「しらせ」に乗り込み、海路で昭和基地を目指すそうです。帰りも同じで、オーストラリアからは空路を使って3月に帰国するそうです。

吉川さんから「昭和基地に近づくと、まず“しらせ”からヘリコプターで隊員が移動し、あとから船が接岸するわけです。その後に“しらせ”の乗組員(海上自衛隊員)が基地の支援に入ります。帰りも“しらせ”が先に出るんですよ。途中から隊員がヘリコプターで追いかけて乗船します」と教えていただきました。


観測隊員が出発準備を行う南極観測センター。この日は準備や訓練などで忙しい人が多く、
半数ほどの方が外出中でした

「女性の隊員の方も多いのかなぁ?」と伺ったら、吉川さんが「58次隊33名の越冬隊員のうち、女性は6名です。ご紹介しましょうか」と、たまたま隊員事務室にいらっしゃった第58次南極地域観測隊の女性隊員の方を集めて下さいました!!

江尻 省さん、鈴木裕子さん、中元真美さん。皆さんアマチュア無線の資格を持っていらっしゃって「8J1RLからオンエアするかもしれません」と。わあ、うれしい! 私もぜひ交信させてくださ~い!!!


第58次日本南極地域観測隊の女性隊員(ハムの免許を持っている人たち)。右から江尻 省(みつむ)さん、
鈴木裕子さん。左が中元真美さん。この3人の女性がオンエアする予定だそうです♪

隊員事務室にいらっしゃった隊員の皆さんに集まっていただき、あんなこと!こんなこと!を聞いちゃいました。まずは気になる、昭和基地にあるアマチュア無線局「8J1RL」のこと。


集まっていただいた越冬隊員の皆さん。左から電気設備担当の齋藤健二さん、通信担当の藤原聖二さん、
宙空圏観測の吉川康文さんと鈴木裕子さん、環境保全担当の葛西 尚さん、医療担当の大江洋文さん

――「8J1RL」は毎年、越冬隊の方が交代してもアクティブに運用していらっしゃるのでしょうか?
「ほとんどの年で運用があるかというと、実はそうでもありません。越冬隊にアマチュア無線が大好きな人がいないと、なかなかやらないですね。運用されるのは全体の半分くらいの隊じゃないでしょうか。ここ最近は私と近藤さん(JG3PLH)が一生懸命やっているくらいです」と吉川さん。

――では、今度の58次隊は期待できますね。運用はお休みの日にされるのですか?
「そうですね。基本的には土曜日や日曜日。僕は昼休みに30分くらいでもやったりします」


8J1RLのオペレート風景(吉川さんのブログより)

ちなみに、昭和基地と日本の時差は6時間(南極が6時間遅れ)。昭和基地の昼休みは日本の夕方になるそうです。それで、今回の運用局数の目標を伺ったら、

「一応、10,000局を目標にしています」

わあ、凄い!! 頑張ってくださいね~。ところで8J1RLといえば、毎年5月5日の「こどもの日」に、日本の子供たちとHFで交信するイベントがありますよね!!!


2016年に開かれた「こどもの日特別運用」で、8J1RLとの交信のために東京のJARL本部に集まった子供たち。
この時はコンディションが悪くて交信に苦労したそうです


運用が終わると、隊員の皆さんが手分けをしてQSLカードを記入します(吉川さんのブログより)

「もちろん来年も計画していますよ。日程はまだ未定ですが、JARLと調整して“一応やりましょう”ということになっています。ただ、相手が4アマの子供さんが多いので、どうしてもSSBが中心です。コンディションが下降している時期なので、日本から10Wだと厳しいかもしれませんね…」

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