2013年4月号
テクニカルコーナー
IC-7410活用術 - USBケーブル接続でのデジタルモードの運用
編集部
RTTYの運用
USBケーブル1本だけの接続では、7410のRTTYモード(FSK方式)での運用はできませんが、SSBデータモードを使用したAFSK方式でのRTTYであれば運用は可能です。MMVARI メイン画面で、運用モードを「rtty-L」を選択、Carrier(Hz)を「2210」に設定、「Speed」を「45.45」に設定。後は必要応じて「AFC」「NET」をオンに設定、デコード帯域幅を「1k」などに設定して下さい。
7410側は、RTTYの運用周波数帯に合わせた後、「LSB-D」モードを選択します。「USB-D」でも上記で「rtty-U」を選択することで運用は可能ですが、RTTYモード(FSK方式)と同様の同調操作や、音調を得るために、「LSB-D」モードでの運用を推奨します。
(参考)
Carrier(Hz)のTXトーンが2210Hzの場合、「LSB-D」モードの運用では、7410のダイヤル表示の2125Hzと2295Hz下でRTTYの電波が発射されます。RTTYの運用周波数はマークの周波数で示すことになっていますので、7410のダイヤル表示が14085.00の場合は、14082.875(14085-2.125)kHzで運用していることになります。
送受信の方法と、AFの入出力レベルの設定は前頁のPSK31の運用と同様ですので、前頁をご参照下さい。
ログソフトとの連携
MMVARIで7410のUSB端子を使って無線機のコントロールを行っている場合、COMポートがMMVARIで使用されているため、ログソフト(ハムログ他)でこのCOMポートが同時使用できず、従って運用周波数がログソフトに取り込めません。
この場合は、多少配線が複雑になりますが、ログソフト側では7410のREMOTEジャックから運用周波数を受けることで、MMVARIを使用しながら、ログソフトに運用周波数が取り込めます。具体的には7410のオプションCT-17レベルコンバーターを介して、7410のREMOTEジャックとパソコンのCOMポート(RS-232Cポート)を接続し、ログソフト側では、こちら側のCOMポート番号を指定して下さい。万一パソコンにCOMポートが備えられてない場合は、USB-シリアル変換器などが必要になります。
なお、ログソフトにハムログを使用した場合は、ハムログ側のCI-Vボーレートが最高9600bpsになっていますので、7410本体、MMVARI、ハムログのCI-Vボーレートを全て9600bpsに統一してみて下さい。
最後に
アイコム製品を使ったUSBケーブル1本だけの接続でのデジタルモードの運用は、IC-7410の他にも、新製品IC-7100をはじめ、IC-7200、IC-7600、IC-9100でも可能になっています。また、MMSSTVによるSSTVモードの運用も同様に可能ですので、機会があればぜひお試し下さい。