2016年8月号
JAIAコーナー
第一電波工業、「新・無線デモカー」を導入
第一電波工業株式会社は、アマチュア無線の普及促進と自社製品のPRを行う「無線デモカー」を2012年から導入しているが、このほど3代目となるワゴン車ベースの車両が完成し、関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM2016)の会場で来場者へお披露目された。
KANHAM2016の会場で公開された、第一電波工業の「新・無線デモカー」。トヨタのハイエース系ハイルーフワゴンがベースになっている
第一電波工業は2012年夏にキャンピングカー形式の「ダイヤモンド号」、2014年春に英国のランドローバー・ディフェンダーをベースにした2台の「無線デモカー(白・黒)」を導入し、各地のアマチュア無線イベントなどで展示・運用を行い、好評を博してきた。
そして3代目となる「新・無線デモカー」が7月16~17日に開催された「第21回 関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM2016)」の会場で初お披露目された。
トヨタのハイエース系のハイルーフ車(2000ccガソリンエンジン)をベースに、運転席と助手席以外はすべてキャンピング仕様に改装。その作業は熊本地震の復興支援を兼ね、熊本県内にあるキャンピングカーのビルダーに発注して行ったという。
フィールド運用を快適にするサイドオーニングは電動式。展開・収納が容易
新・無線デモカーの内部。トイレ、シンク、冷蔵庫などをコンパクトに配置。居室は明るく開放感がある
リビングのテーブルには同社の安定化電源(DSP1000)とアイコムのIC-7300Mをセット
車内は開放感あるリビング(居室)のほか、コンパクトながら実用性十分のバッテリー式冷蔵庫、シンク、トイレなどを配置。ここにIC-7300M、ID-5100、IC-7100SをはじめとするJAIA加盟各社のアマチュア無線機とデジタル簡易無線(登録局)を装備し、屋根上に配置された同社のアンテナを使って交信が行えるように設計されている。
キャンピングカーに欠かせないトイレ。使用しない場合は個室スペースを小さくできるように設計されている
新・無線デモカーの運転席周辺には、ID-5100、IC-7100Sなど、JAIA各社の無線機器が設置されている
セパレートタイプの無線機器の本体部分は、トイレ横の専用棚に配置されていてメインテナンスも容易
これらの無線機器や冷蔵庫、テレビなどで使用する電源用として、リビングの座席下に大型のサブバッテリーを2個搭載。走行時には自動で充電ができるように工夫されている。
リビングの座席下にサブバッテリーと充電制御機器、DC-ACインバータなどを配置
屋根上には第一電波工業が発売する各種の無線アンテナを装備している
同社はこの「新・無線デモカー」を、各地で開催される「ハムの集い」などアマチュア無線イベントや、無線機器ディーラーの売り出しや試聴イベント、さらにはキャンピングカーのイベントなどで展示していくという。