2013年8月号
ニュース
RSGBが創立100年を迎える
英国を代表するアマチュア無線連盟であるRSGB(Radio Society of Great Britain)は、1913年7月5日、ロンドンにおいて「ロンドン無線クラブ(London Wireless Club)」として4人のメンバーで創立された。
創立100年となる本年2013年7月5日、ブレッチリー・パークにあるナショナル・ラジオ・センター(NRC)で記念式典が開催された。この式典には王室を代表してヘンリー·オーブリー·フレッチャー卿も参加したという。
この記念日には、下記のようなイベントも同時に開催された。
・第二次世界大戦の中、RSGBのメンバーが非公認のボランティアで、通信の傍受にあたった功績を伝えるレクチャー。
・1949年のG6CJダッド・チェアマン 氏の実験を検証し、アンテナがどのように動作するかの現代風デモンストレーション。
・地元の学生20人によるPSK31受信機の制作と、彼らがプログラミングしたラズベリー・パイ・コンピューターへの接続実験。
・知恵と同時にスタミナが要求される競技、アマチュア無線方向探知(ARDF)の開催。
・特別記念局G100RSGBの運用。
この式典が開催されたナショナル・ラジオ・センターは、21世紀における無線通信で活躍した機器や資料を展示して一般に公開しているが、学生の教育プログラムとしての訪問も受け入れており、それが学生達のアマチュア無線免許取得のきっかけにもなっているという。
展示品を熱心に見る子供達
また、ナショナル・ラジオ・センターには、デジタル方式のD-STARレピータ(コールサインGB7BP)が設置されており、この地域のハムのコミュニケーション手段となっているだけでなく、インターネットに繋がったこのレピータは、ハンディ機で世界各国との通信をも可能にしている。
GB7BPレピータの主要装置。IC-RP4000V(下)とID-RP2C(上)。