2016年4月号

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皆さん♪こんにちは、Masaco(JH1CBX)です! 南から北へ日本列島を桜前線が駆け上がっています。お花見に移動運用、楽しいシーズン! ワクワクしますね♪

両手に夢と希望を抱え「歌手になる! 東京でがんばるねん!」と怖いものなしで(笑)新大阪駅のホームで手を振ったのもちょうどこの時期。東京生活もずいぶん長くなったなぁ! 満開の桜を見ると初心にかえるんですよね・・・。そして高校時代、陸上部の恩師が、記録が全然伸びなかった私に「何も咲かない寒い日は下へ下へと根を伸ばせ・・涙の日もぐっと堪えて耐え抜いて春には笑顔の花を咲かせるんや!」とかけてくれた言葉を思い出し、新年度もがんばろう!と力が湧くのです♪

さて、今月の『Masacoの「むせんのせかい」~アイボールの旅~』は、茨城県つくば市にある茗溪学園中学校高等学校の「科学部無線工学班」へ!!! 弾ける笑顔の生徒さんが元気いっぱいの挨拶で迎えてくれました!

第3回 茗溪学園中学校高等学校 科学部無線工学班の皆さん

茗溪学園中学校高等学校は、東京教育大学や筑波大学などの同窓会である茗溪会が、国際的研究都市「つくば」における研究者子弟の教育を目的に、1979年に設立された中高一貫の共学校で、1,465名(中学694名、高校771名)が学んでいるそうです。

未来を担う科学技術系の人材を育てる、文部科学省の「SSH(スーパーサイエンスハイスクール)」にも指定され、生徒さんは国際的な科学教育や最先端科学の体験、さまざまな実験や調査研究なども行っています。

そうしたことから、生徒数の1割以上となる165名が科学部に入部していて、そのうち40名(男子34名、女子6名)が無線工学班(JJ1YAF)に所属しているのだそうです。メチャ大所帯! 皆さんに会うのが楽しみっ!!


茨城県つくば市にある「茗溪学園中学校高等学校」の校門です


校舎の屋上に見えた大きなアンテナ。アマチュア無線の部活動のシンボルですね♪

校内に入ると、目の前の校舎の屋上に大きなアンテナが立っていました。HFの4エレかしら。ああ、無線をやっているなあ~って感じが伝わってきます。

顧問の中村泰輔先生に案内していただき、校内をちょっと見学。学校を挙げてラグビーに力を入れている、高校日本代表選手も生まれているということで広いラグビー場は人工芝♪ こんなコンディションの良いところで体を動かしたら楽しいだろうなあ。体育会系の血が騒いでしまいました!!!

校庭の通路のあちこちには、石像や石を加工したモニュメントがたくさん置いてあります。高校2年生の美術選択者が、美術の勉強の集大成として1つずつ作って置いていくそうです。モアイ像のようなものからアニメのキャラクター、なぜか携帯電話を象ったものも! 校内にも生徒さんの絵画や芸術作品があちこちに! ミュージアムに来たようで見ていても飽きません♪ 素晴らしいなぁ!


校庭のあちこちに石像やモニュメントが。校内にも生徒さんの作品がいっぱい展示されていました

校内の壁を見ていたら、「JJ1YAF」という旗の前で記念写真を撮っている額があるのを発見! これは学園の卒業生でもある、JAXA宇宙飛行士の星出彰彦さんが国際宇宙ステーション(ISS)に滞在した2012年に、「ARISSスクールコンタクト」として、科学部無線工学班の皆さんとアマチュア無線を通じて交信できたのを記念したものだそうです。


校内の壁に飾ってあった「星出宇宙飛行士とのアマチュア無線交信“スクールコンタクト”成功」という写真。星出彰彦さんは茗溪学園の卒業生だそうです

「ARISSスクールコンタクトは臨時のアマチュア無線局を作って、ISSと交信することが多いのですが、私たちは全員がアマチュア無線の資格を取って、自前のクラブ局から交信しました。これはとても珍しいことなんです。でも1回目の2012年8月のときは交信できず、2012年10月の再チャレンジでようやく成功したんです」と中村先生が説明してくださいました。

そんなお話を伺っているうちに、無線工学班の活動拠点になっている部屋が近づいてきました。屋上に通じる階段の途中にある倉庫を使っています。なんだか秘密基地みたい!?


屋上へ通じる階段の途中に、科学部無線工学班の部屋があります!


ミニ黒板に「ただ今 屋上開放中」の文字。私も中村先生と一緒に屋上へ向かいます♪

「こんにちは!」と入ったのですが、あれ、班員の皆さんは数人だけ…。ほかの皆さんは!? と思ったらミニ黒板に「ただいま屋上開放中です」という文字が。どうやら屋上で作業中のようです。

中村先生と、副顧問の小林大洋先生のご案内で屋上に行ってみると、いました! 大勢の皆さんがアンテナのまわりに集まっています。


屋上に生徒さんが集まって、アンテナの取り付けと点検をしていました。これは「外設(がいせつ)チーム」の大切なお仕事だそうです。いろいろ説明をしてくれたのは高1の梅原さん

「今日はアンテナの取り付けと点検を行っているんです」と、女子班員の梅原さん(高1)。

屋上に立っているルーフタワーに、重装備の男子がスルスルッと上って、工具でアンテナを取り付けていきます。タワーも結構高いけれど、怖くないのかしら?

「いつもやっているので全然大丈夫です。安全ベルトもしていますし」

もう手際は抜群! かっこいいわ~! あっという間にマストの上にアンテナが取り付けられました。屋上から北側を見ると、茨城県のシンボル、筑波山がきれいに見えています。私も茨城放送で6年間ラジオ番組をやっていたので、筑波山の見える景色は落ち着きますね~。


奥に見えているのが茨城県のシンボル、筑波山! この景色にほっこりするわ~♪

そうそう、屋上から部室に戻る途中の階段で、何やら楽しそうなモノを見つけました。たくさんのアンテナ! ポール! 同軸ケーブル!! 屋上にあんなに立派なアンテナがあるのに、ここにいっぱい保存してあるのはどうして!?


屋上への階段の途中にたくさんのアンテナや伸縮ポールがありました!


ラックには同軸ケーブルや延長用の電源ケーブルがたくさん!

「これは学校に立てるためのものじゃなくて、コンテストで移動運用をするときに使うためのものなんです」と梅原さん。

えっ、コンテストで移動運用!?

「はい。毎年8月のフィールドデーコンテストは、前日の金曜日から全員で茨城県内に移動運用をしています。だからドームテントやキャンプ道具が揃っているんですよ」


テントや工具、キャンプ用品も揃っています!

わあ、すごい! ということはコンテストは強いのかな!?

「はい。JARL主催コンテストでは電信電話部門のマルチオペ・ジュニア種目(XMJ)に参加していますが、去年はALL JAが全国2位、6m AND Downは関東1位、フィールドデーは全国1位、全市全郡は全国2位でした。ちなみにフィールドデーコンテストの全国1位は15年連続です!」

ええっ、15年連続って凄すぎ!! じゃあ体育会系のクラブみたいにコンテストで勝つための練習をしているの?

「はい。無線工学班に入って夏までにアマチュア無線技士の資格を取って、そうするとすぐに先輩からコンテストの交信方法を教え込まれます。せっかくなので、ちょっと練習風景を見てください」

頭の体操 詰将棋

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