2013年12月号
ニュース
奈良市にビッグアンテナ建つ
奈良市にあるアイコム(株)ならやま研究所内に、かねてから建設中だった新しいHFアンテナが完成した。このアンテナは、アマチュア無線用クランクアップタワーとしては日本最大規模となる51m長のタワーに載せられた3.5/3.8MHz帯用フルサイズ3エレメント八木と、7MHz帯用フルサイズ4エレメント八木の2段スタックで、ローテーターはタワー基部に設置されているため、タワーごと回転する仕組みになっている。
51mにフルアップしたクランクアップタワー。
アンテナの仕様は、3.5/3.8MHz帯用3エレメント八木がブーム長19.5m、最長エレメント長44.8m、重量480kgで、フロントゲインは3.5MHz帯で8.5~10dBi、3.8MHz帯で9.5~11.5dBiとなっている。7MHz帯用4エレメント八木は単体仕様で、ブーム長15.6m、最長エレメント長22.4m、重量110kg、フロントゲインは9.0~11.0dBiとなっている。スタック間隔は約28mで、スタック運用もしくはシングル運用を切り替えることができる。
クランクアップタワーをダウンした状態。後方は研究棟。
既存のパラボラアンテナは、1200MHzのEME用で、直径は4.5m。給電部にはセプタムフィードを採用している。このアンテナはコンピューター制御で、月を自動追尾させることができる。なお、プリアンプはフィード部分に直付け、出力500Wの半導体製リニアアンプは、アンテナ直下のスチール製収納ケースに格納されている。
EME用パラボラアンテナ
アイコムでは、12月7日(土)に、同地で「アイコムアマチュア無線フェスティバル in ならやま」を開催し、これらのアンテナなどを一般公開する。
<イベントの内容>
・日本一のクランクアップタワーLUSO51MAGNUMの迫力を体感
・アイコム創業者JA3FA局のリモートシャック大公開!
・座談会 アイコムの50年を語る~JA3FA参加 (13:00~)
・スーパーテクノ社によるLUSO51MAGNUMの説明講演
・月面反射通信のデモンストレーション
・iUSEスタッフによるHFサポートコーナー
・D-STARサポートコーナー
・JT65Aの解説コーナー