2014年11月号

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オーストラリアアマチュア無線連盟(WIA)の紹介

世界の主要各国には、その国を代表するアマチュア無線の団体が存在し、その多くがIARU(世界アマチュア無線連合)に加盟している。オーストラリアでは2010年に創立100周年を迎えた由緒あるアマチュア無線団体が活動している。

広く、”WIA”という名前で知られているこの団体は、正式名を「The Wireless Institute of Australia」といい、オーストラリア代表としてIARUに加盟している。WIAはメインオフィスをメルボルンに構え、ここに2名のスタッフが常駐して各種業務を行っている。


メルボルンにあるメインオフィス

主な業務内容は、アマチュア無線周波数の確保、配分や対外諸国のアマチュア無線団体との提携、また身近なところではQSLカードの転送サービス、アワードの発行、コールブックや機関誌“Amateur Radio”の監修である。


受付のようす

地域のハムイベントにも積極的にブースを構えて、パンフレットの配布、会員の募集、グッズの販売や、広報活動も広く行っている他、毎年5月には“WIA Annual Conference”として3日間にわたって団体の総会を盛大に開催するなど、会員相互間の交流の場をも提供している。

また、WIAの特長は、オーストラリアの電波行政の政府機関であるACMAとも深く関わりを持ち、ライセンス取得の試験の管理、コールサインの発給手続き等を一括して行っている点である。

メルボルンのメインオフィスでは100年にわたる歴史の中で収集された多くの所蔵品を保管しており、来場者の目を楽しませてくれる。所蔵品の一つとして、すでにサイレントキーになったハムの家族から寄贈されたビンテージラジオや、第2次世界大戦前の貴重なQSLカード、書籍などがあり、これらはボランティアスタッフの手によって整理されている。


1930年代の貴重なQSLカード


ミニライブラリーとして古い書物も公開されている

スタッフの一人であるMal氏は、「会員に関係なくオフィスへの訪問をいつでも歓迎するよ」、とのこと。メルボルンを訪れた際にはぜひ一度訪問してみてはいかがでしょうか。また、オーストラリアだけでなく、他国を旅される際にも、その国のアマチュア無線連盟を訪問することを、プランに組み込むとまた一つ楽しみが増えます。


日本から送られて来たQSLカードの袋とMal氏

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