2015年2月号

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約90年前のQSLカード

昨年3月15日から半年間運用された8J10NICT(情報通信研究機構(NICT)創立10周年、鹿島支所開設50周年、関西支所(KARC)開設25周年記念局)は昨年9月15日に閉局し、続く第2弾として昨年12月1日に8N100ICT(平磯無線100周年、標準電波JJY75周年、NICT国立研究開発法人化記念局)がスタートした。

その記念の一つである平磯無線(逓信省電気試験所平磯出張所、現・独立行政法 人情報通信研究機構平磯太陽観測施設)で、大正末から昭和初期にかけて開設していた短波無線実験局JHBBが、世界各地のアマチュア無線局との交信により受け取ったQSLカード及び受信レポート80通余りを、8N100ICTの実行委員会のメンバーが、平磯の施設内で発見した。


1925~1928年頃の平磯の短波無線実験局JHBBのシャック
(8N100ICTの実行委員会提供)

短波帯黎明期の無線実験局JHBBの交信実績の詳細がわかるこれらのQSLカードや受信レポートを、記念局実行委員会のメンバーが、書かれた文字がはっきり読めるように、高精細な画像としてカードの表裏両面を取り込み、同記念局の以下のWebサイトで公開している。
http://hp.jpn.org/JR1YPU/JHBB-QSL/


発見されたQSLカードの1枚 (1926年6月17日)
(8N100ICTの実行委員会提供)

これらの中には、東京逓信局岩槻受信所J1AAを経由したものや、非合法時代の神戸のアマチュア無線家3AA(笠原功一氏)及び同氏による合法私設実験局JXIXから回送されてきたというメモ書きの付いたカードもあり、非合法局を取り締まる立場であったはずの逓信省の付属実験局JHBBと、当時の国内のアマチュア無線家との交流が垣間見えて、興味深い資料となっている。8N100ICTの実行委員会は、これらの画像データを研究対象として、多くのアマチュア無線家に活用していただけることを期待している、と言っている。

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