一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会（JARD）は11月23日（水・祝）、東京・秋葉原駅前の会議施設で「アマチュア無線フェスタ2016 JARD in 秋葉原 ～ハムって祭り～」を開催、アマチュア無線家やアマチュア無線に興味を持つ子供たちなど、500名を超える来場者で賑わった。

「アマチュア無線フェスタ2016 JARD in 秋葉原 ～ハムって祭り～」の講演会場。180用意された座席は
すべて埋まり、立ち見の出る講演もある盛況ぶりだった

JARDが東京・秋葉原で開催する「アマチュア無線フェスタ」は今年で2回目。JAIA加盟のアマチュア無線機器メーカーをはじめとする各社、総務省、JARLなどの団体がブースを出展、さまざまな講演やラジオ番組の公開収録、子供向けの電子工作教室、お楽しみ抽選会などが行われ、午前10時30分の開幕から賑わいを見せた。

開会のあいさつを行うJARD新会長の三木哲也氏（JA1CIN）

開会に先立ち、11月にJARD新会長に就任した三木哲也氏（JA1CIN）が「JARDはアマチュア無線発展のため、可能な限り幅広くお手伝いできるよう普及活動を行っている。こうしたイベントを通じてアマチュア無線の楽しみを多くの人に伝え、利用者が増えることを期待しています」とあいさつを行った。

その後、講演会場ではベテランのアマチュア無線家による「ビギナーのための開局・運用テクニック」「デジタルモードJT65の楽しみ方」「アンテナの設置方法・ノイズ対策」などの講演や、JARDによる「小笠原DXペディション報告会」「スプリアス確認保証の説明」といったプレゼンテーションが行われた。

爆笑の渦に包まれた、柳澤秀夫氏（JA7JJN）の講演「私のハムライフ」

特に注目されたのは、NHK解説主幹で、平日朝の人気テレビ番組「あさイチ」のレギュラー出演者としても知られる柳澤秀夫氏（JA7JJN）の講演「私のハムライフ」で、福島県会津地方で育った柳澤氏がアマチュア無線に興味を持ってから、NHKに入局し特派員として海外に赴任する過程において、無線という趣味にどれだけ愛情を注いできたかを軽妙に語り、会場内は爆笑の渦に包まれた。

JA3IVU 北井十生氏による講演「デジタルモードJT65の楽しみ方」

JARDによる「スプリアス確認保証」のプレゼンテーション

別室には各無線機器メーカーや出版社、関連団体の展示コーナーが設けられた。このうちアイコムのブースではIC-7851やIC-7300といった人気HF機のほか、ID-51 新機能プラスモデルIIによる各種のデモンストレーションが行われ、実際にD-STARのDVゲートウェイ機能を体験できる「D-STARお出かけセット」（FMぱるるんアマチュア無線クラブ製作）も展示された。

講演会場とは別に設けられた展示会場。無線機器メーカーや団体などがブースを出展

アイコムのブースではIC-7851やIC-7300と、D-STAR機器の展示とデモンストレーションを行った

ID-51新機能プラスモデルIIを使用し、DVゲートウェイ機能の体験コーナーも設けられた。小型トランク
に収められているのは、FMぱるるんアマチュア無線クラブ製作の「D-STARお出かけセット」だ

来場者はこうした新製品を体験したり、総務省やJARL、JARDのコーナーでさまざまな体験を行ったり、ラジオ番組の公開収録やJARD25周年の記念局「8J25JARD」の運用見学などで楽しい時間を過ごした。

全国高等学校アマチュア無線連盟（高ア連）のブース。活動のPRを行った

JARDのブースではスプリアス確認保証や保証認定の相談コーナーを設置

会場の一角にはJARD25周年記念特別局「8J25JARD」も設置。会場内外のアマチュア無線家との交信が行われた

さまざまなアマチュア無線番組を放送している茨城県のFMぱるるんは、会場で番組の公開収録を行った

このほか、中学生以下に向けた電子工作教室がJARL東京都支部の協力で開催され、ハンダ付けのいらないFMラジオの組み立てや、ハンディ機の電波でLEDが光る「電波チェッカー」の製作を子供たちが楽しむ一幕も見られた。

JARL東京都支部の協力による電子工作教室。子供たちがFMラジオや電波チェッカー作りを楽しんだ

イベントの最後には「お楽しみ抽選会」が行われ、JARDオリジナルのパドルや各メーカー提供のグッズなど多数が登場。タレントの松田百香さん（JI1NYO）の司会と抽選で次々に当選者が決定、楽しい雰囲気の中での閉会となった。

イベントの司会と抽選はJARDのアマチュア無線ナビゲーターを務める、タレントの松田百香さん（JI1NYO）
が行った

シンガーソングライターのMasacoさん（JH1CBX）もイベントに飛び入り参加。
アイコム提供の賞品を当選者に贈呈した