2016年12月号

トップページ > 2016年12月号 > Masacoの「むせんのせかい」~アイボールの旅~/第11回 徳山工業高等専門学校 アマチュア無線同好会の皆さん

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徳山高専の機械電気工学科に入ると、企業の工場などにも導入されている、こうした加工機械の操作やプログラミングを覚え、自分で思いのままに加工ができるように実習を重ねていくそうです。高専祭で使う資材や、校内の案内板も実習を兼ねて作ったものがあるんですって。


スクリューや歯車のように複雑な金属加工がパソコン制御でできる「5軸立形マシニングセンタ」です


大きな木工ボードを高速で型抜き加工できる「レーザ加工機」です


レーザ加工機で作った恐竜の骨格模型とアクセサリーです

そしていよいよ、三浦先生が普段いらっしゃる機械電気工学科の研究室へ。ここでアマチュア無線同好会が発足したいきさつや特色について伺いました!


三浦先生が普段いらっしゃる機械電気工学科の研究室。無線機は奥にありました!

徳山高専は以前にもアマチュア無線の同好会があり、2つの社団局のコールサインで活動を行っていたそうです。ところが部員数が減ったため、いつしか休会に…。ちょうどそんな時期に三浦先生が赴任されました。

そして、地元のアマチュア無線ショップに立ち寄った時、「地域の学校関係の社団局が軒並みなくなってしまっている。せめて徳山高専だけでも復活できないか?」という話をお店で聞いたそうです。

三浦先生は「ただ復活させるだけでは持続的な存続は難しい」と考え、当時の校長先生に相談。そして“地域社会に開かれたアマチュア無線同好会”と位置づけ、徳山高専の学生さんや関係者以外も、地元の中学生から社会人までメンバーとして活動に参加できる形で、2012年に同好会を再開しました。

「もう一つ、この同好会は“地域防災研究会”でもあるんです。地域社会とアマチュア無線との関わりを大切にして、防災面の活動も行っている点が従来の学校の部活動と異なるところです」と三浦先生。具体的には、毎年11月の周南市総合防災訓練に参加しているほか、今年は5月に医療関係者向けの防災講演会を開催して、D-STARによる画像伝送の実演も披露したそうですよ。


徳山工業高等専門学校アマチュア無線同好会が、周南市のアマチュア無線防災ネットワークの一員として総合防災訓練に参加した際の写真や、災害時のアマチュア無線活用に関する研究発表資料なども用意されていました

このアマチュア無線同好会に、徳山高専の学生さんは10名が入部しています。その中でアマチュア無線の有資格者は5名(4アマ3名、3アマ2名)いらっしゃるそうです。

部活動は毎週水曜日に定例ミーティングがあるほかは自由活動! 平日の放課後、好きなときに研究室に来て、好きな活動ができるんですって! たまには一般構成員の方が一緒になったり、土日には小中学生が来て無線交信やものづくりをしていくこともあるそうです。まさに世代を越えて! 楽しそう!!


左から秀毛君、副部長の渕上君、部長の石丸君。皆さん機械電気工学科の2年生です

さて、アマチュア無線同好会の部長、石丸朋弥君(2年生)、副部長の渕上太一君(2年生)、部員の秀毛(しゅうけ)宏希君(2年生)の3人に、部活動のこと、高専のことなどを伺いました♪

――皆さんは1年生の時に入部したんですか?

石丸君「はい、そうです。私と渕上君は1年の前期に入部しました。秀毛君は少し遅くて後期からだったと思います」

渕上君「中学校のとき、先生がハムで顧問の三浦先生とも知り合いだったんです。それで“高専に行くなら無線同好会に入れよ!”と言われていて、入学したときにはもう入部が決まっていたような感じです(笑)。アマチュア無線の資格は入学後に取りました」

秀毛君「僕は昔から空手を習っていて、高専に入った後もそれを続けるつもりだったけれど、将来は通信関係の企業へ入りたいので“部活で無線をやったほうがいいかな?”と思って、1年の後半に入部しました」

――そうなんや~。普段の部活はどんな感じなの?

渕上君「無線の交信がメインです。無線機は先生が研究用として導入したのをクラブ局で使えるように免許を受けました」

秀毛君「クラブでは144MHzで電波を出すことが多いです。HFはあまりやっていないかな」


クラブ局の無線機を操作する石丸君と渕上君。普段の運用は144MHz帯が多いそうです

――アマチュア無線同好会には女子は?

石丸君「一人もいないんです。…というか、機械電気工学科は女子が少なくて、2年生全体で2人だけしかいないんです」

――じゃあ、学校の中で彼女を作るのは難しそうねえ~

渕上君「校内に出会いを求めてはダメです(笑)。機械電気工学科以外では女の子も多いのですが、それでも“同級生同士で付き合っている”という人は少ないみたいですよ」
秀毛君「出会いがないから、“2次元で付き合っている”とか、よく言いますね」

――エー?!2次元って、アニメとかゲーム!? うわぁ、若い男の子がモッタイナイ!!(笑)

渕上君「徳山高専は前期・後期の2期制なので、まわりの高校とは、試験や休みの時期が違います。だから他校の子と交流するのは難しいんです」

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