コンテストインフォメーション
2025年4月1日掲載
新年度が始まりました。読者の皆様の中には新たな場や環境の下での生活が始まった方もおられるかと思います。この趣味を続けていると、一般的な生活環境の整備とともに無線運用環境の整備も必要となります。昔と比べ情報が容易に入手できるようになった一方、アマチュア無線への理解度が低下しているため、運用環境の整備は大変かもしれません。何とか乗り越えてこの趣味を継続できることを祈念いたします。
さて、今回はJARLコンテスト規約改定の情報が入りましたので、冒頭に速報としてお伝えいたします。その後、3月のコンテストレビュー、4月に開催される注目のコンテストを紹介したいと思います。
標記の情報を得ましたので、速報として主な内容をお知らせいたします。変更の可能性もあるため、確定内容につきましてはJARL Webをご確認願います。
①書類提出方法にWebアップロードを追加・推奨
3月号にて最近の話題としてログの提出について触れました。進化した提出方法としてWebアップロードを紹介しましたが、遂にJARL本部主催コンテストにも導入されるようです。メール未着のトラブルが回避できるばかりでなく、アップロード時に記入漏れなどをチェックする機能も搭載されるので、トラブルの削減が期待されます。一愛好家として、要望にご対応頂いたことに感謝いたします。
②2波種目の空中線電力区分新設
従来、2波種目には電力による区分がありませんでしたが、100W以下と100W超の別種目となりました。これにより比較的小規模な局でも参加しやすくなると期待されます。
③入賞局のログデータ公開
参加者のレベルアップを支援するため、入賞局のログデータを公開するとのことです。どのような運用をすればより高得点が得られるかを分析・検討することがレベルアップにつながると筆者も考えており、公開されたログが良質な分析材料になるものと考えております。
④賞状の電子化
メジャーなDXコンテストではpdfによる発行が主流になっており、ALL ASIAN DXコンテストも既に対応しておりますが、国内コンテストについても2025年度分から移行するとのことです。併せてエリア1位の入賞条件も緩和される模様です。コスト削減のみならず、手続きの迅速化やサービスの拡大につながる改正だと筆者は考えます。
⑤JARL登録クラブ対抗におけるマルチオペ局のオペレータ要件の設定
マルチオペ局がJARL登録クラブ対抗にエントリーする場合、オペレータの半数以上を登録クラブの構成員とすることが追加されます。クラブ対抗の趣旨に沿う形への改定と筆者は理解しております。
⑥その他
これら以外に以下の変更も加えられるとのことです。
・電信と電話間のクロスモード交信の禁止
・ALL ASIAN DXコンテストに新種目と賞を新設
・エントリー種目以外のログデータの提出を規約に明記
・結果発表をJARL Webへ集約
・電子ログサマリー作成ページ機能追加
JARLコンテスト委員の皆様のご尽力と理事会の皆様のご判断によりこれらの改定が決定されました。今月のALL JAコンテストから施行されるものと思いますので、正式な変更内容に加えコンテスト規約やQ&Aを今一度お読みいただければと思います。
県外1200MHz部門に参加しましたが、折角なので他のバンド、時間帯も運用しました。東京で運用する限り、ローバンドは例年並み、ハイバンドはある程度開けており、一定以上の設備があれば結構交信出来たのではと思われます。一方、VUHF帯は参加者が殆ど見つかりませんでした。少しでもPRと思い、コンテストナンバーの送り方を交えたCQを出しておりましたが、効果の程は不明です。
仕事のためワッチもできませんでした。SNS等での参加者の反応をみていると、初日は壊滅的にコンディションが悪かったようです。この時点でリタイヤした方もおられました。二日目は持ち直したものの、記録狙いの参加者にとっては期待外れに終わったのではと思われます。太陽活動はまだ活発ですので、この後のWPX等で沢山交信出来ることを期待しております。
先月号でこのコンテストの魅力を紹介しました。筆者自身も参加しましたが、参加者が若干減った印象を受けました。3.5MHz、7MHzそれぞれ3時間、4時間のコンテストですが、フル参加の場合、いずれも最後の1時間が暇になったのではと思います。逆に最後の1時間のみ参加された方が猛パイルを受けていたのが印象的でした。入賞ラインは先月号に記載したものより減るのではと想像しております。
JARL神奈川県支部は4月と6月にコンテストを開催しております。このうち4月に開催されるものが非常通信訓練コンテストです。例年、4月第一土曜日に開催されており、今年は4月5日に開催されます。他の団体も非常通信訓練コンテストを開催しておられますが、他とは異なる以下のような特徴、注意点がございます。
一部の部門を除き1位のみ入賞であることや参加者の流動性の関係で、入賞ラインは大きく変動します。過去の結果に加え、有力局がどの種目に参加するかを見極めることが入賞の鍵になると思われます。
JARL和歌山県支部が主催するコンテストで、2025年は4月6日(日)の09:00~21:00に開催されます。特徴は以下の通りです。
種目により参加局数に大きな偏りがあり、入賞ラインも大きく異なります。県内だと各マルチバンドと7MHz電話、3.5、7、144および430MHz電信電話は入賞ラインが高く、他はエントリーがかなり少ないです。概してエントリーが少ないバンドは運用者も少なく、我慢大会となりがちです。他のバンドと併せて運用を楽しむ、あるいは4月5~6日に開催される長崎県コンテストと併せて参加する等工夫をされることをお勧めします。
神奈川非常通信訓練コンテスト
和歌山コンテスト
執筆時点でWebが更新されておりませんでしたが、2025年は4月26日21時~27日21時に開催されます。大変有名なコンテストなので私が紹介するまでもないと思いますが、注意点をいくつか挙げます。
これらに加え、今回は冒頭に紹介しました通り規約が改定されるとのことです。JARL Webにて正式発表をご覧いただきたいと思います。
以下、入賞への工夫について記載します。特にオールバンド部門に参加する場合、以前はSO2Rの活用が重要でしたが、最近は更にWebクラスターやCWスキマー、RBN等の活用が重要となりつつあります。実際、これらを活用しベアフット(リニアアンプを用いないこと)ながらハイパワー局を上回る好成績をあげておられる方もおられます。彼らに追いつくことは一朝一夕には不可能ですが、Webクラスターの導入は比較的容易に実現できます。興味がある方は是非お試しください。
ALL JAコンテストの賞状
今回で15回目を迎えるコンテストです。以前は他の国内コンテストの開催日時と重複する日程へ突然変更し物議を醸しましたが、2023年に昭和の日(4月29日)へと変更されました。
主な特徴は以下の通りです。
関西から参加される方が多い一方、特にVUHF帯において関西以外での知名度は低いようです。関西以外のエリアからVUHF帯の部門へ参加される方は予めご認識いただくほうが良いと思います。
4月中旬以降、6月にかけて多数のコンテストが開催されます。このページでも順次紹介したいと思います。では、コンテストでお会いしましょう。
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