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JARL、第14回定時社員総会を開催

2025年7月1日掲載

第6号議題「規則改正の件」(社員選挙における1票の格差を可能な限り縮小させるための規則改正案)

第6号議題は第5号議題が可決することを前提に、各地方本部の社員配分を変更し、1票の格差を概ね2倍程度にするという内容だったが、第5号議題が否決されたことから、審議と投票は行われなかった。

第7号議題「規則改正の件」(各分野の専門家を理事として迎えるために、理事会が推薦する理事候補の人数の上限を増やすための規則改正案)

第7号議題は、理事会に情報が集まり、大局的な視点から適切な判断を行うことで理事会の機能を強靱化することを目的に、各分野の専門家を理事会に招聘できるようにするため、理事会が推薦できる理事候補(いわゆる「ただし書き理事」候補)の人数上限を、現在の2名から4名に増やすというものだ。なお理事の総数は現状の17名(地方本部長、全国選出理事、推薦理事の合計)のままとし、社員総会では最大19名の理事候補者の中から17名を選ぶ方式を考えていくという説明だった。

質問や意見では「専門家はオブザーバーという扱いでは不十分なのか?」「理事会で決めた人たちが多数派になるのは良くない」「選ばれた専門家理事は、理事会で専門外の分野の意見も言えるのか?」などがあり、投票用紙による投票の結果、賛成34(うち議決権行使書7)、反対94(うち議決権行使書2)、無効0で、賛成票が規則改正に必要な出席社員の過半数(68票)に達しなかったので否決された。

第8号議題「規則改正の件」(理事の候補者に関する規則改正案)

第8号議題は、地方本部長の意思を尊重し、かつ“理事となることについての自覚”を確認するため、地方本部長が理事候補となる際に、改めてその希望を問うものとするという改正案だ。

質問や意見では「“地方本部長にはなるが、理事にはならない”という人がいると、その地方の会員は困ってしまう」などが出され、投票用紙による投票の結果、賛成49(うち議決権行使書8)、反対79(うち議決権行使書1)、無効0で、賛成票が規則改正に必要な出席社員の過半数(68票)に達しなかったので否決された。

第9号議題「定款改正の件」(代表理事の業務代行順位を定めるための定款改正案)

第9号議題は、現在の定款では「会長に事故があるとき又は会長が欠けたとき」の規定がなく、会長が不存在となることが理事会で指摘されたことから、「会長に事故が生じ職務を遂行できないときは、業務執行理事がその職務を代行する。この場合において業務執行理事が2人以上あるときは、あらかじめ理事会が定めた順序でその職務を代行する」などを加えるためのものだ。なお「業務執行理事」とは、専務理事、常務理事を指し、副会長は会長を補佐する役割で、業務執行理事ではないという。

質問や意見では「副会長が代行するのが自然ではないか」「この定款改正について、森田会長はどのような意見を持っているのか?」(森田会長: 少々拙速に感じた。代行者は副会長ではないのかな? と思った)などがあり、出席社員からは代行者を「業務執行理事」となっているところを「理事会で決定する」に直すという修正動議も出されたが、すでに議決権行使書も出ているため、修正動議で大きく変更するのは難しいという結論になった。

そのため原案のまま、議長が挙手採決を図ったところ、賛成はわずか9名(うち議決権行使書8名)で、定款改正に必要な賛成票が総社員の議決権の3分の2=90票に達しなかったため否決された。この採決をもって、第14回定時社員総会は16時52分に終了した。


出席社員は真剣に審議。議題ごとに挙手や投票で賛否を示した

総会終了後に「社員懇談会」を開催

定時社員総会の終了後、初めての試みとして、同じ会場で「社員懇談会」が開催された。テーマは「JARLの財政」「QSLビューロー遅延問題と財政」「会費と財政」という3つで、配布された資料を基に山内常務理事が趣旨と背景を説明した。


社員懇談会の模様。山内常務理事が説明を行った

このうち「QSLビューローの遅延問題」では、現在QSLビューロー業務を委託している会社(島根県)とは別の企業にも転送業務を委託することで、滞留しているQSLカードを早急に会員へ届けることができるが、そのためには追加費用が発生し、一時的にはQSLカード転送費用だけで年間1億円にのぼるという。その拠出の是非について出席社員に意見を求めた。

また「会費と財政」では、JARLの収入を1,000万円増やすためには、新たに会員を1,389人増やす必要があるという現状や、JARL財政の中で支出額が大きい「QSL転送」「JARL NEWSの印刷発送」「通常選挙の投票費用(実際の投票率は30~40%に過ぎない)」などの節約方法、31年間据え置いている会費の値上げについての考え方(例えば、選挙権が欲しい会員のみ「プレミアム会員」にする)などを提示して意見を求めた。


社員懇談会では配布された資料を基に意見交換を行った

出席社員からは特にQSL転送遅延問題について、「現在のQSLビューロー業務委託会社との契約を年間定額制(税込5,500万円)にしているのはおかしい」「費用を掛けてでもQSL滞留を緊急で解消すべき」「有料のステッカー制度を復活してはどうか」「QSLビューローにカードを送る際の専用箱、専用封筒を販売し、それ以外では受け付けないようにしてはどうか」「電子QSL化を進めるべき」「“QSLカード交換をしないからJARLに入らない”という会員に、JARLが存在することのメリットがたくさんあることをPRしてほしい」など、さまざまな意見が出され、社員懇談会は18時13分に終了した。

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