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Short Break

「和歌山七番丁430」レピータ

さる7月22日、JP3YJD、D-STARレピータが和歌山市内に開局した。そのレピータの名称が「和歌山七番丁430」という。なんとも風情のある名称である。

我々は、D-STARレピータを通して交信するとき、どういうわけかレピータのコールサインより、屋号ともいうべきレピータの名称で呼ぶことが多い。例えば、「JH1CBX こちらは、JA3YUA、平野430から日本橋430経由で呼び出しをしています」といった具合だ。アルファベットと数字の組み合わせのコールサインより、その土地の名称に由来した呼び方の方が覚えやすい。


和歌山七番丁430レピーター(左)とそのアンテナ(右矢印)

今回、開局したD-STARレピータ、JP3YJDは、海抜約100mの場所に設置されている。和歌山市内で海抜100mといえば、和歌山市内のシンボル、和歌山城の天守閣より高い。徳川家が治めていた時代なら天守閣より高い建物はご法度ものであっただろうが、天守閣より高いところにレピータの設置が許された背景には、アマチュア無線が地域防災の補完的な役割を担う可能性も理解されたのではないだろうか。


レピータの設置場所から見たパノラマ。360度の展望が可能だ。

設置場所は、和歌山県和歌山市七番丁にあるモンティグレ ダイワロイネットホテル和歌山の屋上だ。屋上には、地元のコミュニティー放送局エフエム和歌山(87.7MHz)があり、エフエム和歌山の管理エリア内に別局舎を設置し、アンテナマストに単一型アンテナを取り付けた

ということで、「和歌山七番丁」というのは、ホテルの住所の一部であったのだ。和歌山市七丁目ではなく七番丁といったところに何か好奇心が湧き、レピータ管理団体の構成員の方にお聞きした。

徳川家が紀州(現和歌山県)を治めていた時代、現和歌山市の中心地あたりは、和歌山城の城下町として栄え、今も城下町としての名を留めた町名が点在するようである。その町名の中の「丁」は、かつての武家屋敷のあった区画を示すらしい。和歌山七番丁辺りといえば、天守閣のちょうど北側になる。明治の初めに武家屋敷跡地は藩に返還され、区画整理のあと明治5年に天守閣に近いところから一番丁、二番丁と十三番丁と反時計回りに町名が付けられた、と教えていただいた。七番丁は、国土地理院の資料によると「しちばんちょう」と読むのが正解だそうだが、地元では「ななばんちょう」と読むのだそうだ。

現在、和歌山城を中心に西側には和歌山県庁があり、南側には県立博物館や日本赤十字社和歌山県支部、そして東側には和歌山地方合同庁舎等、市政に重要な建物が多く存在する。その北側にJP3YJDレピータが設置され、そのレピータも名称が「和歌山七番丁430」といった由緒ある地名の一部となったことは、偶然と思えない。

CL

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