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2024年1月15日掲載
無線従事者国家試験の指定試験機関である公益財団法人 日本無線協会が、令和6年度(2024年度)に行う「第一級アマチュア無線技士(1アマ)」および「第二級アマチュア無線技士(2アマ)」の国家試験日程を発表した。
日本無線協会の発表によると、全国11か所(東京都、札幌市、仙台市、長野市、金沢市、名古屋市、大阪市、広島市、松山市、熊本市、那覇市)の試験会場で実施される予定だ。申請の受付期間は、いずれも曜日にかかわらず試験期日の2か月前の1日(0時)から20日(23時59分)となっており、令和6年度4月の受験申請の受付期間は、2月1日(木)0時から2月20日(火)23時59分まで、同協会のWebサイトにある専用ページでのみで受け付けている。
日本無線協会が発表した、令和6年度4月期の1アマ、2アマ国家試験日程と受付期間
令和5年度の実施日はどの試験期でも土曜または日曜であったが、令和6年度は4月期と12月期は土曜または日曜、そして8月期は火曜または水曜となっているので注意が必要だ。詳細は以下のリンクより確認いただきたい。
日本無線協会 アマチュア無線技士国家試験案内
無線従事者国家試験は、以前は郵送による受験申請も可能だったが、2022年1月からインターネット申請に一本化されているので注意が必要だ。申請時には撮影後4か月以内の顔写真の電子データ(縦横比が「5:4」の縦長写真)が必要になる。
また試験手数料は1アマが9,600円、2アマが7,800円で、インターネット申請時に指定した方法(クレジット決済、コンビニ決済、ペイジー)で支払期限までに納付を要する。
無線従事者国家試験の受験申請は専用ページから受付期間内に行う
受験票は、試験が行われる月の前月の下旬(4月期の場合は3月下旬)に電子メールで送付され、受験者はこれをA4用紙に印刷し試験会場に持参しなくてはならない。受験後の試験結果通知は、試験終了から3週間後までに届く電子メールで案内される専用サイトからPDF版をダウンロードする仕組みになっている。
ここで、無線従事者規則に規定されている1アマ、2アマの試験科目と、日本無線協会が公表している両資格の試験時間、出題数と配点・合格点の情報(目の見えない者の試験を除く)を紹介しておこう。なお科目合格はなく、「無線工学」、「法規」の両方とも合格点を取らなくてはならない。
●1アマ国家試験の「無線工学」
・試験時間: 2時間30分
・出題数: 30問
・配点: 150点
・合格点: 105点
●1アマ国家試験の「法規」
・試験時間: 2時間30分
・出題数: 30問
・配点: 150点
・合格点: 105点
●2アマ国家試験の「無線工学」
・試験時間: 2時間00分
・出題数: 25問
・配点: 125点
・合格点: 87点
●2アマ国家試験の「法規」
・試験時間: 2時間30分
・出題数: 30問
・配点: 150点
・合格点: 105点
出題された試験内容と正答は、試験実施から数日(週明けの火曜日か水曜日の夕方のことが多い)で、日本無線協会のWebサイトにある「試験問題と解答」コーナーにPDFで掲示されるので、チェックすると自己採点に役立つだろう。
日本無線協会のWebサイトでは試験終了の数日後に、出題内容と正答を公表している
ちなみに総務省が公表している情報通信統計データベースによると令和4年度(2022年度)に3回(4・9・12月期)実施された1アマ、2アマ国家試験の合計申請者数、受験者数、合格者数、合格率(合格者数÷受験者数)は次のとおり。
●令和4年度1アマ国家試験
・受験申請者数: 1,732名
・受験者数: 1,248名
・合格者数: 389名
・合格率: 31.2%
●令和4年度2アマ国家試験
・受験申請者数: 970名
・受験者数: 754名
・合格者数: 371名
・合格率: 49.2%
1アマ国家試験の合格率は試験問題の難化もあって下がっているが、令和4年度は31.2%となっている。
一方、2アマ国家試験の合格率は、平成23年度(2011年度)以降40%台後半から50%台前半をキープしているが、JARD(一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会)が2015年7月から実施しているeラーニング養成課程(年間2,000名前後が受講)の影響もあり、国家試験受験者数は減少傾向となっている。
無線従事者免許の取得者数は、令和3年度と比較し全体では13.2%増加している。
●令和4年度発表無線従事者取得者数
・1アマ
総数: 35,146名
増加数: 448名(前年は405名で10.6%増)
・2アマ
総数: 85,869名
増加数: 1,219名(前年は1,175名で3.7%増)
・3アマ
総数: 272,163名
増加数: 6,252名(前年は5,836名で7.1%増)
・4アマ
総数: 3,165,127名
増加数: 13,195名(前年は11,237名で17.4%増)
・全体数
総数: 3,558,305名
増加数: 21,114名(前年は18,653名で13.2%増)
・構成比
1アマ 1.0%
2アマ 2.4%
3アマ 7.6%
4アマ 89.0%
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