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「アマチュア無線の制度整備」に関する意見募集の結果を公表

総務省総合通信基盤局移動通信課は、アマチュア局の制度整備を目的とした「無線局免許手続規則の一部を改正する省令案等」に係る意見(パブリックコメント)の募集を1月18日から2月17日まで行った。

これは、アマチュア無線に係る制度整備等を行うために関係省令などの改正案を作成したもので、以下の3点が骨子となっている。詳細は2月号のニュース記事を参照していただきたい。

(1)アマチュア局の免許手続きの簡素化
開設済みのアマチュア局の送信機の外部入力端子に付属装置(パソコン等)を取り付け、新たなデジタルモードの運用を行う場合などに、指定事項に変更が生じなければ(その電波型式が一括コードに含まれている場合)、送信機系統図や付属装置の諸元は提出不要とするもの。

(2)アマチュア局の無資格者の利用機会の拡大
ワイヤレスIoT人材の裾野を広げるため、アマチュア無線の無資格者でも年齢を問わず「無線技術に対する理解と関心を深めるため社団が行事等の開催に伴い臨時に開設するアマチュア局」からの運用が可能になる(固有のコールサインを指定することを検討)というもの。通信の相手方も特定せずアマチュア局全般とする。

(3)周波数の追加割当て
1.9MHz帯のアマチュアバンドに1800~1810kHzを一次業務、1825~1875kHzを二次業務として追加分配。3.5MHz帯アマチュアバンドは3575~3580kHzと3662~3680kHzを二次業務として追加分配する。1.9MHz帯では初めてSSBなどの音声通信が可能になる「全電波型式」の使用区別が誕生する。

改正案では上記(1)~(3)のほか、総務大臣が公示する者が“空中線電力200Wを超える送信機”のスプリアス確認保証を行えるといった内容も含まれている。

提出された221件の意見と総務省の考え方

3月11日、この意見募集の結果が総務省ホームページで公表された。


総務省ホームページに、今回の意見募集の結果と電波監理審議会の答申が掲載された

募集期間中に提出された意見は法人から3件(JARD、JARL、ボーイスカウト千葉県連盟ICT研究会)と、個人から218件の合計221件に及んだ。多くは上記(1)~(3)の改正に賛成する内容だった。

JARDとJARLが提出した意見と、それに対する総務省の考え方は下記画像の通り。


JARDの提出意見。改正案に賛成すると共に、「災害時の通信などボランティア通信をアマチュア無線の本来業務の1つとして明確化してほしい」「半日程度の講習を受けることで限定的なアマチュア無線の利用が可能になる制度など門戸の拡大が必要」などと要望


JARLの提出意見。改正案に賛成した上で1.9MHz帯や3.5MHz帯の使用区別(電波型式)の要望とさらなるバンド追加割り当ての検討を求めた

このほか、個人の提出意見に対する総務省の回答(考え方)の中には、「社団が行事等の開催に伴い臨時に開設するアマチュア局の“行事”とは、大学、高校等の学園祭、地方公共団体主催のイベント、ハムフェア等を想定しています」「(無資格者による運用時の)連絡設定及び終話については、電波の出所を明らかにする及び有資格者の責任の所在を明らかにするために、有資格者が行うものとします」といった具体例の説明が見られた。

さらに提出意見に答える形で「“例えば第4級アマチュア無線技士の資格しか持たない者が第1級アマチュア無線技士でなければ操作できない 無線設備の操作(14MHz帯の運用、1kW局の運用等)なども、体験臨時局において第1級アマチュア無線技士の監督下であれば、許されることになると理解します”については貴見のとおりです」と、今回の改正が施行されると、4アマ有資格者であっても(1アマの監督下で)臨時社団局から1kW出力や14MHz帯での運用も可能という解釈が明らかになった。また、「モールス符号による通信」は無線従事者でなければ行ってはならない操作、これには「モールス符号を受ける無線電信の操作」も含むという解釈も明らかになった。その根拠とされる電波法第39条第2項は「アマチュア局用電波法令抄録」では記載が省略されているため注意が必要である。

また日本でのバンド割り当てが期待されている5MHz帯(60mバンド)については、「5MHz帯の周波数割当については、今後のアマチュア業務の利用ニーズをはじめ、既存無線局の利用状況を考慮しながら検討していきたいと思います」という総務省の考え方が示された。

なお、個人を含めたすべての提出意見は、総務省のホームページからPDF版で閲覧できる(https://www.soumu.go.jp/main_content/000675199.pdf)。

電波監理審議会が「原案のとおりが適当」と答申

総務省の改正案は、3月11日午後に開催された第1073回 電波監理審議会(会長:吉田 進 京都大学名誉教授)に諮問され、審議の結果「原案のとおりとすることが適当である」という答申を得た。これを受けて同省は「電波監理審議会からの答申及び意見募集の結果を踏まえ、速やかに無線局免許手続規則及び関係告示等の整備を行う予定です」と今後の方針を公表した。

早ければ今年春にも改正された省令が施行され、1.9MHz帯と3.5MHz帯のバンド拡張や、臨時開設のクラブ局を使った無資格者による運用などが実現する見込みだ。

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次号は 10月1日(木) に公開予定

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