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ボーイスカウト日本連盟、「体験局」を3地域に開設

世界中のスカウトやその指導者がアマチュア無線を通じて国内各地や外国の仲間と交信し、知識と友情を深めることを目的とした国際公式行事「JOTA(ジョタ、Jamboree on the Air)」が10月15日(金)から17日(日)まで開催される。これに合わせて公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟の「日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ(JA1YSS)」は、10月16日と17日の2日間、東京、愛知、大阪の3会場にアマチュア無線免許を持たない子どもでも運用体験ができる、アマチュア無線の臨時体験局を開設することになった。


昨年10月の8J1JOTA体験運用風景

JOTAは、世界スカウト機構(WOSM)が主催する公式国際行事で、スカウトがアマチュア無線行事に参加し、電波を通じて国内各地や外国のスカウト仲間と交信し、お互いを理解し、知識と友情を深めることを目的としたもの。1957年にイギリスで行われた「第9回世界ジャンボリー(スカウティング50周年記念ジュビリージャンボリー)」でアマチュア無線のプログラムが提供されたのが始まりとされ、毎年10月の第3金曜日から日曜日の72時間にわたって、全世界のスカウトがオンエアを行っている。ちなみに「国際スカウト周波数」が次のように制定されている。

国際スカウト周波数(World Scout Frequencies)

 80mバンド: Phone 3.690(※) & 3.940MHz(※)、CW 3.570MHz
 40mバンド: Phone 7.090 & 7.190MHz、CW 7.030MHz
 20mバンド: Phone 14.290MHz、CW 14.060MHz
 17mバンド: Phone 18.140MHz、CW 18.080MHz
 15mバンド: Phone 21.360MHz、CW 21.140MHz
 12mバンド: Phone 24.960MHz、CW 24.910MHz
 10mバンド: Phone 28.390MHz、CW 28.180MHz
 6mバンド: Phone/CW 50.160MHz
 ※日本のアマチュア無線バンドに合致していない部分もあるので要注意

日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブは昨年、JOTAに合わせて東京都杉並区に臨時体験局+記念局の「8J1JOTA」を初開設。運用期間中にスカウト38名と指導者27名が参加し、それぞれがアマチュア無線やモールス通信について学んだ上で体験交信に臨み、南極・昭和基地の8J1RLを含む、のべ83局と交信したという。


昨年の参加者はアマチュア無線やモールス通信について学んだ上で体験交信に臨んだ

2年目となる今年は、JARL、JARD、アイコム株式会社の協力を得て、東京・愛知・大阪の全国3か所に臨時体験局を開設、アマチュア無線資格を持たないスカウトや指導者が各バンドで体験運用を行う計画で、次のようにスケジュール等が公表されている。

●開設日: 2021年10月16日(土)、17日(日)

●運用時間: 10:00~16:00(会場ごとに調整中)

●コールサイン:
 東京会場 8J1JOTA(再免許申請中)
 愛知会場 8J2JOTA(免許取得済)
 大阪会場 8J3JOTA(免許取得済)

●会場:
 東京会場/ボーイスカウト日本連盟スカウト会館(東京都杉並区)
 愛知会場/廣徳寺(愛知県知多郡美浜町)
 大阪会場/池田市民文化会館(大阪府池田市)

●協力:
 一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)
 一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会(JARD)
 アイコム株式会社

●参加対象: スカウト関係者のみ
 ※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、各会場とも公開運用は行わない

●体験内容:
 地域のスカウトを対象とした体験局の運用、スカウトや一般アマチュア無線家との交信


日本ボーイスカウトアマチュア無線クラブ(JA1YSS)の運用風景

なお、ボーイスカウト日本連盟は「デジタルイベントからワイヤレス人材を育てたい」として、プレスリリース内で次のようにJOTAの意義を伝えている。

『近年は、水や電気に加えてインターネットもライフラインの一つとして重要視されている中で、ボーイスカウトの活動でもアプリケーションなどを取り入れた活動が増えてきています。元々ボーイスカウトでは、ハイキングやキャンプといった野外活動の中で、現在位置の確認など通信方法の一つとして、アマチュア無線を取り入れた活動を行ってきました。

日本でのアマチュア無線の運用には免許や専用の機器が必要となること、インターネットを通じたコミュニケーション方法の確立など、アマチュア無線運用者が少なくなっているのが現状です。ボーイスカウトは、免許を持たない青少年及び一般の人が運用することの出来る「アマチュア無線体験局」の仕組みを利用した体験を実施することで、子どもたちにアマチュア無線の運用機会を提供し、ワイヤレスを活用するための基礎知識や能力を有する人材を育てることを目指しています』


公益財団法人 ボーイスカウト日本連盟の公式サイト。トップページではボーイスカウト運動の応援企業も紹介。その最上段中央にはアイコムのロゴマークが見られる。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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