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Masacoの「むせんのせかい」 ~アイボールの旅~

Masacoの自由帳

第四回 わたしのおばあちゃん

JH1CBX Masaco

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「やわらかい手 優しい声 温かいまなざし 大好きな大好きな わたしのおばあちゃん~♪」この歌を知ってる~! 聞いたことある! っていう方はいらっしゃいますか??? Masacoとして活動する前に実は日向雅子として活動していた時期があります。どんな時も太陽に向かって走り続ける! という思いが込められていて、日に向かうと書いて「ひゅうが」。当時、お世話になったプロデュースチームの皆さんが付けてくれた名前です。ひそかにCDもリリースしています・・・。まさか・・・ CDを持っている読者様はいるのかなぁ・・・。そんなあなたは熱烈?! に応援してくれている証拠ですが~(笑)

当時は毎日スタジオに通い制作スタッフとコンセプトや見え方、衣装から髪型まで・・・ 方向性を試行錯誤していました。私に課せられたのは「とにかく良い歌詞を書いてくること」毎日毎日、新作を出すのですが、「ありきたりなテーマ」「書く目線を変えて」などOKの微かな光さえ見えず100作くらい書いたかなぁ? 当時は電子音のかっこいい世界に憧れていて、英語満載のかなり背伸びをした言葉を綴っていたんですよね~。


↑こっちの雰囲気に憧れていた!

ある時ふっと、敬老の日も近いからおばあちゃんに歌をプレゼントしよう♪と、ありのままの思いを書いた歌詞がたまたまスタッフの目に留まり、ストレートで郷愁を覚える! と、初めて褒めていただいたんです。この方向で行きましょう! とあれよあれよとCD化になりまさかの展開に!!! それがなんとコチラ!!!


まずは一番におばあちゃんの前で歌ったよ♪
描いていた自分とは違ったけど叙情歌でとっても心温まるいい曲をいただきました!

日向雅子の時代があった・・・

ジャーン!!! タイトル「わたしのおばあちゃん」そのまんまです・・・(笑) おばあちゃんからの教えを心に刻んで歩みます、いつまでも長生きしてね! という歌。顔ドアップのジャケット・・・ 幻・・・。「元気が出るほかほか雅子の歌声を出前します!」をキャッチコピーに、とにかく親しみやすさと懐かしさが売りでした。歌詞も英語はNG。ロングの髪もバッサリ、様々なステージを経験し、演歌・歌謡の諸先輩方ともご一緒させていただく機会が多く、営業に行くたびに「きみ、氷川きよしさんに似てるねぇ」となぜか言われ続けていた時期。似てる?!? 似てないよね~!?



この時の左目は入りましたか? 雅子さん! あの日の情熱を忘れずに時には原点に戻って進めばいいさ!

おばあちゃん子

父方も母方もおじいちゃんは私が生まれるずっと前に若くして亡くなっているので、おじいちゃんという存在を知らないのはとても残念なのですが、その分おばあちゃんが愛をたくさん注いでくれました。父方の鳥取のおばあちゃんは5人の子供を、母方の明石のおばあちゃんは7人の子供を育てているんですよね。昔の人の逞しさに感服してしまいます。どんな困難も道を開き、突き進んだ生き様は、優しさであふれています。いつもやわらかいその手で包み込んでくれました。鳥取のおばあちゃんは遠いのによく会いに来てくれました! 民謡が大好きで一緒にお風呂に入ると歌ってくれていたなぁ。明石のおばあちゃんは幼少の頃、謡いやお琴の腕前が抜群で舞台に立っていたそうです。だから毎日遊びに行っては、一緒に歌ったりお琴も教えてもらい、座礼の作法・・・ そして「人様があっての自分だよ」「女性は髪の毛1本でも印象が変わるからね」と人前に出る細やかな心の持ち方まで・・・

今思えば芸事には一番近い存在だったのかもしれません。おばあちゃん同士もとっても仲良しで私が歌手になりたい! といった時も、誰よりも一番に歌う姿を楽しみにしてくれていました。二人のおばあちゃんに共通することは、この曲をすごく気に入って歌ってくれていたこと。いつもいつもお仏壇の前で夢が叶うようにとお祈りしてくれていたこと。そして、私の願いが100歳まで長生きしてね! だったのですが、あと一息の99歳まで元気に過ごし、大往生だったこと。あとはね~、毎回、帰り際にティッシュにくるんだお小遣いをこっそりくれたこと。それが目当てじゃないけど(笑) ティッシュという何とも言えない愛情を感じません? おばあちゃんがポケットからソッと出す姿を思い出すんですよね~。そして今は、私の母が孫へ渡してる姿と重なってしまうわ~♪


輪廻転生ものがたり

明石のおばあちゃんが亡くなったのは、私が生放送の本番の日でした。家族は仕事に支障をきたさないようにと気遣ってくれたようで、仕事が終わってすべてを知りました。身近な人の死を経験したのは初めて、しかも地方遠征の真っただ中、一人ホテルで不安の中、現実を受け止めたくない複雑な気持ちが入り混じり泣いていたのを思い出します。

そんな時に、電話がありました! おばあちゃんの旅立ちの後、すぐに新しい命がこの世に誕生したと!!! おばあちゃんから見たら「ひ孫」!!! そしてなんとなんと「玄孫(やしゃご)」までも!!! 2つの命をこの世に送りだしてくれたのです。命がつながる物語の始まりは、なんて美しいんだろうと、あったかい感動の涙へと変わっていました。

この世は本当に不思議だらけです。解明できないけれどテレパシーのような、目には見えないエネルギーで繋がっているんだろうなぁと思います。巡り巡って今日という日は奇跡だと気づかせてくれました。巡る幸せの輪を感じながら大切に過ごしていこうと。この日、宇宙を感じた私。のちに「いのちの星」という曲が生まれました。

敬老の日

毎年、9月の敬老のイベントでは全国のおじいちゃん、おばあちゃんへ元気を届けに「わたしのおばあちゃん」の歌をプレゼントしていました。この時期になると、毎年会いに行っていたおじいちゃん、おばあちゃんの顔が浮かんできてね。元気かなぁ。会いたいときに会えるって特別なことなんだなぁって気づいてから、すでに1年半が過ぎています。敬老の日は、家族と一緒に過ごす時間が最高のギフトだと思うのですが、今は気軽に会いづらい状況ですよね・・・。ビデオ通話や声だけでも手紙だけでも、それぞれの今日の思いが伝わって心が通う時間でありますように。まだまだ先の見えないマラソンの途中のような戦いの日々ですが、日に向かうエネルギーは絶やさず、どうにか立ち止まらないように、光を目指して走り続けていきましょうね。あの日、日向雅子として踏み出したその先が、今与えられている私の場所なんだという気がします。深呼吸して空を見上げよう。今の状況をどう感じていますか? 大好きなおばあちゃん♪ 私のお気に入りのお花を添えて・・・。


箱を開けた瞬間にサプライズ! コンパクトで持ち運びやすいし軽いし大切なあなたへ贈りたいなぁ

一口メモ

箱を開けたらぎっしりのお花! めっちゃ可愛いでしょ!!「わー! なにこれ!!」って聞こえてきそう(笑) ボックスフラワーといって贈り物にすごく喜ばれると思います♪ これはニコライ・バーグマンのお花ですが、今はボックスフラワーを置いてあるお店も多いですよ♪ この時期はおじいちゃん、おばあちゃんへのサプライズにもいいですね。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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