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コンテストインフォメーション

2025年4月のコンテストレビューと2025年5月の注目コンテスト

JR1UJX 松永浩史

2025年5月1日掲載

4月20日に「青梅deはむハムフェア」が開催されました。JARL東京都支部大会や講演会、メーカー展示、ジャンク市、ミュージックライブ等の複合イベントです。私も不用品の処分を兼ねて出展させていただき、多くの方とお話しすることができました。感謝申し上げます。


この記事が掲載される頃にはゴールデンウィークに入っているものと思います。お仕事や勉学に励む方もおられると思いますが、お休みの方は行楽や帰省、そして無線などへと御多忙なのではと思います。

さて、今回は4月に開催されたコンテストのレビュー、ゴールデンウィークを含む5月に開催される注目のコンテスト、そして最後に最近の話題について触れたいと思います。

コンテストレビュー① CQ World Wide WPX Contest(電話)

3月29~30日(UTC)に開催されました。知り合いのJI1PUC天野さんがフル参加されていましたが、期待する程呼ばれず苦戦している様子でした。私も自宅で短時間参加しましたが、やや期待外れのコンディションでした。既にサイクルのピークを過ぎてコンディションが落ち始めているのかもしれません。

このコンテストはログの締め切りが5日後でして、多くの国内コンテストと比べて早いです。更にRaw scoreも既に発表されています。参加の余韻が冷める前に自分の暫定順位や全体の状況がわかるのは大変助かりますし、好印象を持っております。なお、前述の天野さんはYOUTH Low Power部門で世界2位につけておられるようです。世界1位も日本の局(JG1ZUY/JJ1AHS萩原さん)でして、頼もしい限りです。

コンテストレビュー② 神奈川非常通信訓練コンテスト

4月5日に開催されました。私は東京の自宅から参加しましたが、当日は風が強かったため思うようにアンテナを展開できず、HFは7MHzで少々交信したのみです。3.5MHzもワッチしましたが、県内局もあまり交信できない様子でして、直ぐに7MHzへ移る場面が多かったようです。

続く50/144MHzの時間帯は144MHzを中心に運用し、たまに50MHzを運用するパターンの県内局が多かったようです。また、50MHzシングルバンド参加の局は少数だったように感じます。

最後の430/1200MHzの時間帯が最も賑やかでした。特に430MHzは県内・県外局のCQがズラリと並んだ状態でして、私自身も430MHzを運用しつつ1200MHzを覗く時間帯が多かったです。もっとも、東京UHFや関東UHFほどの賑やかさではありませんでした。

注目のコンテスト① 東京コンテスト

例年5月3日の09:00~15:00に開催されます。特徴が幾つかございます。

  • ①バンドは21~144MHzの4バンドです。
  • ②電信電話部門には都内、都外ともヤングの部門がございます。開催当日18歳以下の方が参加可能です。
  • ③都外局同士の交信も得点やマルチに計上できます。
  • ④コンテスト中に東京都内の全市、全区、全郡・島と交信出来た場合、アワードが発行されます。全郡・島のうち島嶼部は1か所交信できれば申請可能です。

JARL東京都支部が開催する他のコンテストと同様大変賑わいますが、連休中に開催されるため、他よりやや少なめです。

都内オールバンドの入賞ラインは電信・電信電話とも300交信程ですが、なぜか電信電話の3位のスコアは乱高下します。穴場かもしれませんが、ラインが上がることもございます。都外の場合、1エリアの各部門は都内とほぼ同様ですが、他エリアでは参加局が少な目であり、乱高下します。常連参加局もおられますので、入賞を狙う方は事前に過去結果を確認することをお勧めします。

注目のコンテスト② 静岡コンテスト

例年東京コンテストの翌日、5月4日の12:00~20:00に開催されます。特徴および注意点を以下に挙げます。

  • ①HFハイバンドは12~15時、V/U/SHFは14~17時、HFローバンドは17~20時、7MHzは14~20時に開催されます。間違えないようご注意ください。
  • ②バンドにより1交信で得られる得点が異なります。また、QRPによる交信、QRP局との交信は通常の2倍の得点が得られます。双方QRPの場合は4倍です。
  • ③本コンテストにおけるQRPは全交信を出力1W以下で行う必要がございます。1交信でも1Wを超える場合はQRP局としての特典は得られません。また、コールサインの後に「/QRP」を送出する必要がございます。出力5W以下ではないのでご注意願います。

部門が多い一方、県内・県外ともオールバンドと7MHz部門以外は参加局が少なく、また常連局が多いです。入賞を狙い敬遠するか、あえて挑戦するか、事前に検討するのも楽しいかと思います。

注目のコンテスト③ 電通大VUSコンテスト

2025年に第1回が開催される新規のコンテストです。今回は5月5日の12:00~18:00に開催されます。特徴を挙げます。

  • ①バンドは144MHz~10GHzの6バンドです。
  • ②例年7月に開催されている電通大コンテストは電信のみですが、こちらはAM、SSB、FM、CWの4モード使用できます。
  • ③最大の特徴は「同一局とは同一バンド内において4モードそれぞれ一交信ずつを得点とできることです。
  • ④144、430MHzはJARLコンテスト使用周波数帯にて運用する必要があります。よって、これら2バンドにおいて、同一周波数で4モード交信することはできません。一方、1200MHz以上はJARLバンドプランではなく総務省告示のバンドプランに従うこととなっておりますので、周波数を選べば同一周波数で4モード交信することが可能です。
  • ⑤オールバンド部門、シングルバンド部門以外にV/UHF部門、SHF部門がございます。更にニューカマー部門、こども部門(18歳以下)がございます。
  • ⑥バンドにより1交信で得られる得点が異なります。ご注意ください。
  • ⑦書類提出には東京大学アマチュア無線クラブが開発した自動集計システムATS-4が用いられます。

初回開催ゆえ、入賞ライン等は不明です。類似コンテストとして東京UHFコンテスト、関東UHFコンテスト等がございますが、知名度の関係でどこまで高レベルの戦いになるかは未知数です。

最近の話題① フォネティックコードについて

SNS上で話題になり、その後YouTubeでも幾つか取り上げられました。また、関西万博記念局の運用に関して再度話題となりました。その内容、顛末についてはここでは触れませんが、一コンテスターとして私自身が思うこと、お願いしたいことを述べたいと思います。

アルファベットの中にはMとN、IとY等、聞き違えやすいものがございます。この聞き違えを防ぐため、フォネティックコードがあります。このフォネティックコードは時代や関係団体によって様々なものがございます。また、法的観点では、ITUや総務省令無線局運用規則に定められた欧文通話表がございます。

コールサイン等を送出する際には聞き違えることを避けるため、積極的にフォネティックコードを使用すべきと私は思います。また、必ず無線局運用規則に定められた通話表通りに送出しなくてはならないとまでは思っておらず、目的に鑑み、互いに誤解なく容易に伝わるものであれば他を用いても差し支えないとも思っております。しかしながら、誤解を招くようなコードの使用や発音、例えば、X(X-Ray)を「クリスタル」(Crystal ?, Xtal ?)、Q(Quebec)を「キューベック」(Cubec ?, Q-bec ?)と送出するようなことは避けるべきと思います。

最近の話題② JARLコンテストweb更新

前月号にて規約改定について紹介しました。実施にあたり電子ログアップロード画面等が整備されるとともに、コンテストwebページ全体が更新されました。特に目新しいのは電子ログアップロードのページです。事前にご覧頂くことをお勧めします。

では、楽しい連休をお過ごしください。

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