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Masaco、大人の社会科見学!

第4話 河内ワイン


2019年6月、G20大阪サミットが大阪迎賓館で開催された。各国首脳が集まり世界経済、貿易・投資、イノベーション、環境・エネルギー、雇用、そして女性のエンパワーメントを主要テーマとして熱い議論が交わされたことはテレビのニュース報道等でも記憶にも新しい。

熱い議論が交わされていたさなか、河内ワインの金銅(こんどう)社長に友人から一本の電話がかかってきた。「重ちゃん!えらいことやで、G20で河内ワインの商品が晩餐会で振舞われたそうや。あなた、知ってた?」何の予告もなくかかってきた電話に「なんや、そのG20って」。自分のワイナリーで作った商品がどこで、どなたが嗜まれているか知る由もないが、初め知ったその事実の大きさに興奮が収まらなかったとの河内ワイン4代目当主金銅重行様の談話。

YY: みなさん、こんにちは~。FB NEWS編集員のYYです。今回はエリーの代わりにMasacoさんと大阪南東部に位置するワイナリー、河内ワインにお邪魔してきました。

YY: Masacoさん、今日の取材、いやにウキウキしているけど大丈夫? 取材なのでワインは飲まないと思うけど、、、

Masaco: その方は任せて、大丈夫ヨ。YYさん、取材はお願いネ。

YY: それ、どういう意味?ダメですよ、Masacoさん。レポーターはMasacoさんですから、仕事を忘れちゃだめよ。

Masaco: 私、出身はタコで有名な明石なの。隣の大都市大阪にワイナリーがあるってなかなか想像できないけど、私ずっと前からワイナリーのあることは知ってたよ。ここのワインもちょっと前に飲んだことあるし。

Masaco: 私ね、FB NEWSの仕事をする前からずっとワイナリーを見学したいと思ってたの。今回、その夢が叶って大変うれしいヮ。

YY: 羽曳野市(はびきのし)といえばアマチュア無線では、JARL登録クラブの羽曳野無線クラブ(JE3YMT)がアクティブに活躍されているよ。また、すぐ隣の柏原市もブドウの産地。そこにも柏原市非常通信協力隊(JA3ZAT)というアマチュア無線のクラブがあるよ。

YY: (今回はアマチュア無線の取材とは趣が異なりますが、Masacoさんはワイナリーの取材とあって元気ハツラツ。)

FBのスタッフといえば、今回の取材はワイナリーとあってか、「私が担当、いや僕が行く」とこのときばかりは積極的発言。最終的にYYが取材に同行となりました。うらやましがるスタッフを振り切り、一路大阪南東部の羽曳野市駒ヶ谷に車で向かいました。


河内ワインの工場の入り口。おしゃれな花飾りとレトロなミゼットがよく似合う

羽曳野市駒ヶ谷

近鉄南大阪線、大阪阿部野橋から約30分のところに駒ヶ谷という駅がある。その次の駅が上ノ太子駅で、ここを過ぎると奈良県に入る。要は、奈良県に通じる街道筋の大阪側といった地の利である。西側は大阪平野に続いており、大阪府といえどもまだまだ稲作や畑が広がっている。東側は山手の斜面。一面にブドウ畑が広がり雄大な光景が目にとまる。ここが過去ブドウの生産で日本1位 になったところですといわれると、うなずける。


左: 大阪南東部に位置する羽曳野市※ 右: 周辺の地図(河内ワインパンフレットより引用)

河内ワイン館

駒ヶ谷駅から山手に歩いて10分足らずの辺りに目的の河内ワインがある。幹線道路から少し入ると右側に河内ワインの工場、その向かいが金食堂と呼ばれる河内ワインが経営するレストラン。そして少し進むと河内ワイン館が目に留まる。この河内ワイン館では、出来上がったワインの展示、販売がなされ、もちろんお目当ての試飲もできる。ここには年間5~6万人の見学者が訪れるそうで、知る人ぞ知る観光スポットだ。

私たちは、事前に8月末の昼下がりの時間帯の取材を申し込んでいたこともあり、到着すると金銅社長自ら駐車場に出迎えていただいた。外は38度の猛暑であったが、河内ワイン館の中は、エアコンが効き、涼しい風が流れてまるで天国のようであった。


戦時中は防空壕があったところに建てたという河内ワイン館。生産しているワインの展示、試飲、直売をされている

今回Masacoさんが来るということもあり、ブドウ畑の一列は収穫せずにそのまま残して頂くという心遣いがあった。そして私たちはブドウの収穫を初めて体験した。収穫したブドウはMasacoさんもまるで自分のブドウ畑で栽培したブドウの出来具合を確かめるような感じで味見も体験した。


河内ワインのブドウ畑。ここで栽培のブドウはシャルドネ


元々大阪で栽培されるブドウの80~85%がデラウェアという品種。巨峰やマスカットと比較すると小粒だが甘くておいしい。どこのブドウ農家でも栽培されている理由は、病気に強く育てやすいからだそうだ。そういえば、小さいころ食べたブドウはみなデラウェアであったことを思い出した。それが反対にどこの農家でも栽培されるようになったことから値崩れを生じ、デラウェアだけのブドウ栽培では生計は難しくなってきたそうだ。昨今では、デラウェアに代わる品種として巨峰とマスカットを掛け合わせたピオーネや皮ごと食べることができるシャインマスカットなど、付加価値の高いブドウの栽培が増加してきている。


4代目当主金銅社長による直々の説明を受けるMasacoさん(ワイナリーの構内)


左: 摘み取ったブドウを発酵させているところ 右: 発酵中のブドウを攪拌(かくはん)している

ワインの造り方は、ワインの種類によって異なるそうだ。マスカットベリーAやメルローのような黒ブドウを原料に、ブドウの果汁に果皮や種を一緒に漬け込んで造るのが赤ワイン。デラウェアやシャルドネ、ナイアガラのような白ブドウを原料に、果汁のみを発酵させて作るのが白ワインと説明を受けた。その収穫した黒ブドウに酸化防止のための二酸化硫黄を加え、果汁に果皮や種が混ざった状態でタンクに入れ、5~15日かけてアルコール発酵させるのだそうだ。それを定期的に攪拌する。上の写真はまさにブドウを発酵させているところだ。発酵が完了すると、樽やタンクで熟成させる。


木樽やタンクで熟成

工場のさらに奥には、重厚な扉で仕切られたもう一つの部屋があり、そこはワインセラーとなっている。河内ワインで造られた全種類のワインと梅酒が石づくりの棚にディスプレイされている。


ワインセラー (右: 河内ワインのHPより引用)

河内ワイン館で試飲

ワイナリー見学といえどもお目当てはやはり、最後の試飲だ。カウンターにはワイナリーでつくられたワインがずらっと並んでいる。試飲をしたいと思っていたところにお店の方がいろいろワインの説明をしてくださる。単に試飲できるだけでもうれしいのに、ワインの説明までしていただけるとはなんとうれしいことか、と思いきやその説明をしていただいたご婦人は、日本ソムリエ協会公認のソムリエだそうだ。道理でワインのことをよくご存じだと思った。この方、初めて会ったとは思えない気さくさで親しみを感じる。試飲して「これ、お~いしい」というだけではなく、我々をワインの専門家にさせるところがソムリエのすご業だ。

Masaco: どれからいただこうかしら、迷っちゃう。

ソムリエ: 全部、試飲していただいても結構ですよ。どうぞ、

Masaco: ええ、ほんとうですか?

ソムリエ: それでは、まず、畑で収穫されたシャルドネで造った白ワインはいかがですか。

Masaco: それでは、それ頂きます。わー、冷たくておいしい。(見たこともないような笑顔)


左: G20で振舞われたスパークリング梅酒を持つMasacoさん
右: 日本ソムリエ協会公認のソムリエ、北村様とツーショット

試飲のあとは、この河内ワイン館の2階を案内していただいた。そこは、河内ワインの歴史と金銅社長が目指す将来の夢が混ざり合った空間であった。

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次号は 12月1日(火) に公開予定

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