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第4回 ラズパイ4Bに魂(FT8ソフト)を入れる


こんにちは皆さん、新人編集員のアキラです。連載も4回目を迎えまして良いペースになってきました。今回は第3回で作りました「ラズパイ4B」に魂(ソフト)インストールして、FT8やら幾つかのアプリケーションを走らせてみましょう。

でもね、じ、じつは連載4回目なのに早くも試練がー、厳しーい! なんでやねーん! そのこころはー、ラズペリーパイOSなどもですが、今回の記事のFT8系ソフトも進化が早くて、つぎつぎにバージョンアップが行われています。この原稿を書いてる途中で、どんどん新しくなり修正要の箇所が多いー! 世の進歩は早く、ふと気がつけば髪が髪がー白いーなんてね!ほんとはDXをワッチしてたら空が白んでた。いやいや、えっへっへー、アマチュア無線大好きな私ですから、本編に行く前に、注文していたIC-705が手元に到着しました(この第4回が掲載される頃には、国内では多くオーナーがおられエンジョイされているのでしょうね)。

さてさて、そういうことで超モチベーションアップ!で、今回はラズパイ4B/FT8を、このIC-705への接続を含めて動かしてみたいと思います。どうぞよろしくお願いします。

さて、それではラズパイ4Bにソフトをインストールしましょう。まずはFT8系/JTDXから、


前回の第3回で組み立てたラズパイ4Bは、元気に動いています。接続しているLCDモニターは手持ちの古いモデルなのですが、解像度は1920x1080で、サイズは22インチです。これくらいのサイズ・解像度のモニターは、ラズパイ4Bでも使い勝手良好で、FT8の画面もよく見えて相性よしですね。

ラズベリーパイでは、その開発意図からか複数のOSが存在していますが、今回は公式OSである「ラズベリーパイOS」を前回の編でダウンロードして動作させています。そして、このOSに付属の「Chromium」ウェブ・ブラウザ(画面左上2番目の地球マーク)を使うと、あちこちのホームページの検索が行えます。このブラウザの使い勝手は、Windows®のブラウザ「Edge」と同様にサクサクと動きます。このブラウザでFT8などのソフトをダウンロードさせます。

では、さっそくお馴染みのJTDXのホームページに行きましょう。難しいことは何もありません。
念のため、URLを記載しておきます→ https://www.jtdx.tech/en/

ラズパイ画面の左上にある地球🌐のアイコンをクリックするとブラウザが起動します。Windowsと同じような要領ですね。
そしてJTDXのホームページが開くと、右の一覧の中からJTDXv2.10-rc151(Raspberry Pi3)を選んでポチッとして下さい。


JTDXv2.10-rc151っていうラズパイ用を押すだけで作業が開始されます。簡単な質問にクリックするだけでJTDXの画面が立ち上がるところまでたどり着けます。(もしも、読者の方々がWindows®PCで既にJTDXをインストール経験されていたならば全く同じ要領です。)

JTDXがうまく走れば、左上の[File]のアイコンを押して[Setting]を選び、各種の設定をしていきましょう。自局のコールサインやグリッドロケータなど入力することから、必要な項目に✔を入れましょう。

良く判らない項目はさわらずに、とりあえずはディフォルトのままでも良いでしょう。


次に[Radio]アイコンでリグの情報などを入れましょう。ここではいつも使っている「IC-7300」でまずは設定をしてみました。画面右のPTT MethodはCATにしておきましょう。[Audio]の設定に行きたいのですが、一旦右下のOKでセッティングより抜けて下さい。

先にJTDX画面の上のボタンでHelpの左にある“Language”より、日本語を選んでJTDXを日本語化しましょう。サポート言語は沢山ありますが、“日本語”と書かれているのでポチッとしましょう。

JTDXは再起動されますが、「言語を日本語に変更してもよろしいですか?」と聞いてくれますので「はい」のボタンを押します。するとJTDX画面が消えて再び現れたときは日本語化画面になっています。

さて、ここが今回のポイント①です。
日本語化にして、次は[オーディオ]の設定ですが、沢山のCODECの一覧がでてきて、このなかからどれを選べばよいのか、どれが正解か?悩みました。


正解は入力/出力共に Sysdefault:CARD=CODEC です。ここまで来たらサクセースと、IC-7300とラズパイ4Bの間は、USBのTYPE-B型ケーブル1本で繋げてありますから、受信が始まっていますよ。


JTDXのソフトがインストールされて動き出しましたね。自分の無線機や、運用方法の個々のスタイルに合わせた設定で、また送信パワー調整もALCメータが振れる直前のレベルにするなどを行って、最適なカスタマイズをしましょう。読者の方々が既にJTDXの運用経験者なら、数分程度でセットアップ出来ますね。JTDXの初心者の方は、あちこちの解説ページを参照してセットアップして下さい。その際は新しいバージョンの解説を探してTRYしましょうね(古い解説では機能が変わっているものもあるようですから)。

さあ、ラズパイ4BでFT8の運用が可能になってきましたが、ここでWSJT-Xもインストールしてみましょう。まずはJTDXのソフトは終了してから作業しましょう。それではWSJT-Xのホームページ
https://www.physics.princeton.edu/pulsar/k1jt/wsjtx.html
から、一番新しいバージョンをダウンロードしましょう。

ラズパイのブラウザは「このページを翻訳しますか?」と聞いてくれますので、[翻訳]ボタンを押すと良いでしょう。日本語になりましたね。いろいろな説明が書かれていますが、ざっとみてからWSJT-Xのインストールパッケージの項目から、画面上でラズペリーパイOS用(Raspbianと表示)のものを選んでクリックして下さい。


さて、インストールのボタンを押すと、しばらくするとWSJT-Xのソフトがラズパイ4Bに収まりました。


でもディスクトップ画面にアイコンは出てきませんよね。どこにいるのか? 画面の左上のいちごのボタンを押して、「サウンドとビデオ」に行くと、JTDXもWSJT-Xもいましたね、ここからプログラムをスタートさせます。ポチッとWSJT-X!


JTDXとWSJT-Xは兄弟系ソフトですのでJTDXで設定した環境はWSJT-Xの設定画面でも設定の項目はとても似ており、ぱぱっと行えますね。WSJT-XでもすぐにIC-7300からの信号でFT8の信号のデコードが始まりました。


ラズパイ4BにJTDXとWSJT-Xの2つのソフトが無事インストールされました。いろいろと試して、2つのソフトでFT8を楽しんでみましょう!

さて、いよいよIC-705につないでみましょう!


遅ればせながらですが、まずは開封の儀から! マルチバックLC-192に限定版ランタンも付いて来ました。(IC-705で早速FM大阪を受信中! 100均で買ったカメラ用三脚も装着(これはぐらぐらでしたのでお勧めしません))

IC-705の瓦せんべい(先着1000名の特典)について、私も賞味させて頂きました。


神戸元町の老舗、亀井堂総本店の瓦せんべい、美味しくてあっという間に!! 空き缶はラズパイ+小物入れに

まずはUSBケーブルをつなぎます。USB2.0-microBのケーブルを準備しましょう。


上の写真のように本体とラズパイ4B間にコネクタをポチッと挿入すればOKです。

FT8のソフトをIC-705で動作させるには、今ちょっとコツがあります。IC-705は超最新鋭のリグなので、FT8の無線機選択設定の機種にまだ反映されていないのです。

さて、ここが今回のポイント②です。
アイコムの無線機は、CI-Vというリモートコントロール機能が搭載されていて、機種毎に固有の機種アドレスを持っています。IC-705のアドレスは「A4h」という16進の値ですが、JTDXやWSJT-Xでは、このアドレスがまだ登録されていません。ですからポイント②として、IC-705のアドレスをIC-7300の値に書き換えて、FT8のソフトの無線機設定では、IC-7300と認識させて動作させようという事です。

IC-705のCI-Vアドレスの画面で「A4h」からIC-7300のアドレスの「94h」に書き換えます。(もしも、読者の方々の普段使いのリグがIC-9700であればアドレス「A2h」でもOKです。)


IC-705は、CI-VのUSBドライバーが新しいものになっています。Windows®系のPC用には新しいドライバー・ソフトがアイコムより準備されています。なのでWindows®系のFT8のソフトで動作させるには、この新しいUSBドライバーを使えばOKなのですが、ラズパイは別の工夫が要ります。

さて、ここが今回のポイント③Aです。
JTDXソフトでは、「設定の画面の”無線機“のシリアルポート」を/dev/ttyACM0に設定して下さい(通常は/dev/ttyUSB0を選択)。もちろん、リグはIcom IC-7300に設定します。


(さきほど「A2h」に設定された方は、勿論リグの項目はIcom IC-9700に設定します。)

FT8のソフトも、しばらくすれば、ディフォルトの設定の中で、「Icom IC-705」が選択出来るようになると思いますが、それまでは本項目を参考にして、FT8運用をエンジョイして下さい。

さて、ここが今回のポイント③Bです。
WSJT-Xソフトでは、「設定の画面の“無線機”のシリアルポート」を/dev/ttyACM0に設定して下さい。これでFT8がばっちりと働いてくれると思います。(正直な話ですが、ラズパイ4Bのシリアルポートの関連はよくわかっていません。WSJT-Xの2.2.0版では設定/dev/ttyACM1でうまく働いていたのですが、2.2.2版になってからは、JTDXと同じ設定で働くようになりました。何か改定/改良があったのかなあ。)

長いあとがき、今回のチェックポイント!(すみませーん、長いです)
さあ、「ラズパイ4B」でFT8が楽しめるようになってきました。自宅シャックでHF/FT8運用を楽しんだり、またV/UHFでFT8運用している方も少なくはないようです。大変コンパクトな本体ですから、移動運用向けにも、とても良いと思います。

チェックポイントとして、今回この「ラズパイ4B」でFT8を自宅運用してみて、気づいたことがあります。実交信時に、特にHF帯で沢山の局が出ている時などに、あー少しもたつき感があるなー、と正直に思います。それはなにか! 受信のデコードが重たいです。実践的にラズパイ4Bでの運用で感じたことを説明しますね。これはJTDXもWSJT-Xも同様の傾向で、日本語対応版ソフトになってから重たい感じがします。(この現象はラズパイだけでなくWindows®PCも実は同傾向です)

例:①相手送信→②受信デコード→③自局送信、となるシーケンスで、受信デコードが追い付かず、もたつくことがあります。例えば、先方が①「RR73」と送ってきた時の②受信デコードが遅いので、もう一度相手に③A「信号レポート」を送りはじめ1秒ほど送信したのちに、受信デコードが追い付いて、送信内容を③B「73」もしくは「RR73」に送信途中に切り替えたりする動作になります。実交信は成り立つのですが、おーラズパイ、一生懸命仕事しているなーなんて微笑ましくなります。

そうねえ「ラズパイ4B」のARM系CPU(1.5MHzクアッドコア/Cortex-A72)の性能は、i5 5200Uのノートと同等か?わずかにもう少し遅い?程度の実力であると思われます。といいますのは比較としまして、普段の私は、FT8を15.6インチのノートパソコンで運用しています。CPUを調べると、i5 5200U@2.2GHzで少々古いかなという世代です。このPCで運用していますと、同じく最新のFT8ソフトでは似た現象が発生しています。

改善をめざして、できるチャレンジはー
①実はFT8のソフト開発の方たちも、ラズパイのことを少し理解・意識されているようで、いくつかの設定ができるように工夫されています。


JTDXでは「デコード」というボタンがあります、WSJT-Xでも同様です。でも設定の方法・内容は、それぞれで違いがあります。より簡単なのはWSJT-Xのほうで、とりあえずは[高速]をポチッとすると、確かに早い感じです。でも信号を受けたいときにどのようになるのか? それぞれのソフトでもっと実験・勉強が必要です。

②ラズパイが益々高速・高性能なものが出て来るのを待つ。FT8ソフトのデコード速度系が改良されるのを待つ、今後のお楽しみです。(いっぱいお祈りをするのが肝心かな、よろしくお願い申し上げまーす。)

③お家では、たくさんの局が出ているバンドの中でカリカリ、スレスレと戦う場面では、やっぱり処理スピードの早いWindows®PCを使う。最新モデルではなく古い奴ですけれど手持ちの第6世代系CPU/3.2GHz仕様のPCで、これらFT8ソフトを使ってみると悔しいことに、よりサクサクと動作しています。おっ快適! という感じです。(ラズパイテーマでは正解ではないですが、DXをゲットするのにはかえられません、正直なコメントですみません。)

でも「ラズパイ4B」はとても面白いですね。何台もラズパイを組んで(5~6台持っておられる人も沢山?)楽しんでいますよ、の声もあり私もラズパイ5が発売されると買うでしょうね!

次回! IC-705+「ラズパイ4B」を持って、FT8とか移動運用をエンジョイしたいと思っています。

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