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8N3ICOMが公開運用を実施

9月3日(火)、第25回国際博物館会議(ICOM)京都大会のイベントホール駐車スペースで、国際博物館会議(ICOM)京都大会記念アマチュア無線局8N3ICOMの公開運用が行われた。

ICOM(International Council of Museums)は、ミュージアムの進歩発展を目的とした世界で唯一かつ最大の国際的非政府組織で、3年ごとに開催される世界大会が9月1日~7日に日本で初めて京都で開催され、世界141の国と地域から4000人を超える博物館の専門家が集まった。なお「ICOM」は通常フランス語読みで「イコム」と発音するが、日本大会では英語読みで「アイコム」と発音する。


第25回国際博物館会議(ICOM)京都大会の会場となった国立京都国際会館


京都の地下鉄に貼られているポスター

一般社団法人日本アマチュア無線連盟(JARL)京都府支部は、この地元での記念すべき事業を応援するため実行委員会を立ち上げ、ICOM 京都大会 2019組織委員会とも協力し、二つの記念アマチュア無線局(移動局:8N3ICOM、固定局:8J3ICOM)を開設。記念局の運用期間が2019年4月1日~12月31日と長期にわたるため、「ICOM KYOTO AWARD (アイコム京都賞)」のアワードも発行し、飽きずに楽しめる工夫もされている。(http://www.khn.co.jp/~shibu/icom2019/icom.htm)

大会名と記念局コールサインに無線機メーカーと同じ名称が含まれるため、記念局の案内に「東証 1部上場の無線機器メーカーのアイコム(株)とは関係ありません。」と注釈があるが、8N3ICOMの使用機器はIC-7100S/IC-7300M/IC-9700/ID-51、京都市南区にある固定局:8J3ICOMはIC-7610とIC-PW1で、全て「アイコム」製品が使われているのがユニークだ。

ICOM京都大会記念局実行委員会のJH3MKP岡口氏は「記念局の申請は近畿総合通信局の窓口ですぐに断られた」と笑って教えてくれた。記念局に無線機メーカー名と同じ文字が含まれることから、窓口で「特別記念局を開設するには国、地方公共団体もしくは公益的団体及びJARLが主催、後援、または協賛するもので、行事等の趣旨、内容等が政治的または宗教的なものではなく、行事などが相当に公共性を有していることが必要」などと説明を受けたが、ICOM京都大会のパンフレットを見せ、JARL京都府支部が主催することを説明し、ようやく受理されたとのこと。

8N3ICOMの公開運用は、JARL京都クラブ所有の無線車「ぽっぽちゃん2」とテントひと張りを設けて行われた。


8N3ICOM公開運用の様子

無線車「ぽっぽちゃん2」はNHK鳥取放送局が放送中継車として使用していた車両を購入したもので、5kVAの富士重工製低騒音型発電機や油圧式自動伸縮マストを装備し、冷暖房も完備し快適に移動運用ができるようになっている。


油圧式の自動伸縮マストはFULL-UPで10mになる


エアコンが効いた車内では、固定局である8J3ICOMを遠隔操作できるようになっていた。

公開運用日はコンディションが悪く交信数がなかなか伸びなかったが、15時頃から7MHzのコンディションが上がり、撤収間際まで小パイル状態が続いた。また、アマチュア無線の資格を持つICOM京都大会に来た学芸員が8N3ICOMを運用し、「アマチュア無線の電波を通じて国内外に広く大会の内容や意義などを広められるのは嬉しい」と語る一幕もあった。


JARL京都府支部 ICOM京都大会記念局実行委員会の皆さん

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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