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無線をせんとや生まれけむ。

第一話 IC-7851をBCLに使いたい7つの理由

無線(CQ)をせんとや生まれけむ。
短波(ラジオ)聞かんとや生まれけん。
呼ぶ、かの局の信号(こえ)聞けば
我が身さえこそゆるがるれ。

JF3SFU 永野正和

明けましておめでとうございます

新年早々から、何やら大仰なタイトルで、失礼いたします。縁あってIC-7851がシャックにやってきまして半年ほどが経過いたしました。まぁ、本当にたくさんのつまみやスイッチと機能が満載のトランシーバです。しかし、使い方に困ることはあまりありません。良く練られたマニュアルと、素晴らしいヒューマンインターフェース設計のおかげで、するすると、使い始められます。搭載されている機能は奥が深く、あわせ技など、これからの使いこなしがますます楽しみです。

さて、このIC-7851ですが、欲しいなと思った時から、BCLに使ってみたいと思っていました。少し前まで、シャックにはIC-R9000があり、それで海外短波放送を楽しんでいました。今回手に入れたIC-7851は筐体の大きさといい、たたずまいといい、IC-R9000の進化の系譜を感じます。IC-R9000同様、このクラスの機体を操作する楽しみは格別です。

そんなこんなで、IC-7851で海外短波放送を聴くと、どんな感じ?ということを、話題の真ん中あたりにして、あっちにこっちにフラフラと寄り道をしつつ、無線とラジオ趣味に関わる四方山話をさせていただければと思っています。しばらくの間、お付き合いをお願い致します。

自己紹介

先ず自己紹介です。JF3SFUと申します。ラジオ好きの59歳。技術系のサラリーマンです。1977年の夏、電話級で開局。21MHzでのオン・ジ・エアが第一声でした。QTHは生まれてからずっと京都です。自宅は、嵐山から南へ10キロ、桂というところにあります。この地に住んで、かれこれ30年以上になります。10年ひと昔と言いますが、この30年の間随分変わりました。田んぼや空き地だったところに、マンションが建ち、屋根に上げたルーフタワーからの見通しは随分悪くなりました。それから、周辺のマンションからはPLCのノイズが出ています。また、自宅にもデジタルノイズを発生させる機器が増えたことなどで、昔と比べると無線的にはずいぶん「うるさく」なった気がします。

ラジオ(短波放送)との関わりですが、中学生になった1973年の春、「ラジオの製作」を本屋さんで見つけたところから始まります。そこから、BCL、SWL、アマチュア無線への興味がスタートし、現在に至ります。高校1年生になって、アマチュア無線の免許を取るまで海外短波放送受信をメインに、SWLもしていました。この原稿を書いているさなか、シャック探索をごそごそしていましたら、昔のSWLカードが出てきました。ああ、懐かしい。SWLはアマチュア無線局の開局とともにそちらに吸収されていくのですが、現在まで、BCLとアマチュア無線の間を行ったり来たりしています。無線(ラジオ)を趣味にされている方は、皆さんどちらも似た感じではないかと思うのですが、いかがですか?


当時のSWLカード よく残っていました


2018年新調のQSLカード、都合6作目で一番真面目 (笑)

今回、良い機会ですので、自身の無線(ラジオ)年表を書いてみました。


70年半ばの、かのBCLブームを除き、がんばり始めたのは30歳になってから?

こうして振り返りますと、4サイクルの間、BCLやアマチュア無線を行ったり来たりしながら、楽しんできたことに気が付きます。そして間もなくサイクル25が始まりますね。グラフの色の濃さと面積はその時の気持ちのかけ具合を示しています。アマチュア無線のアクティブ期は今までに3度あります。第1期は開局した1977年から1984年の8年間。第2期は1990年から1995年の6年間。第3期は、2018年の秋から始まる「今」です。

考えてみますと、第1期はサイクル21、第2期はサイクル22に呼応しています。サイクル23の頃は、マイBCLブームの2期目です。このスタートは、香港出張のおり、街角で電気屋のおばちゃんにそそのかされて買ったソニーのICF-SW7600Gから始まります。そのなれのはてのシャックがこちらです。


ICF-SW7600から始まった第2期のマイBCLブームのシャック

放送受信(BCL)が好きなのか、受信機が好きなのかわからない状態です。カミさんもあきれています。「耳は二つなのに、なぜにこれほどのガラクタが必要なの?」と聞きます。

なんですと? ガラクタですと? 何をおっしゃいますか! VOAを聞くには米国製の、BBCを聞くには英国製の、NHKを聞くには日本製の受信機が一番良いのだ! と言い返します。「じゃ今聞いている放送は?」と聞かれて、これはラジオ・ニュージーランドである。だから、英国製の受信機が良いのだ。かの国の旗を見よ! 英連邦の証、ユニオンジャックがぁ、、、と自信マンマンの話を無視されるのは言うまでもありません。

ところで、写真の中の受信機で印象深いものはどれか?と聞かれれば、ドレーク社のR-8B(ラック中段真ん中の黒い受信機)と答えたいと思います。IC-R9000をこの時代の受信機のキングの一台とするなら、R-8Bはクイーンです。パワーONすると受信周波数が綺麗なグリーンで表示されます。たたずまいは非常にノーブルでエクセレント、香港のペニンシュラホテルのスイートルームに調度品として置かれていたほどです。そしてその受信能力はとても高く、当時Green eyes’ monsterと呼ぶBCLがいたほどです。フィルタはLCRで構成されていて、所謂スパッと切れるタイプではないのですが、狭帯域を選択しても、受信音が籠ることはなく、U/L選択可能な同期検波と相まって、大変使いやすく、また受信音も明瞭な受信機でした。

次に電波の入り口、アンテナです。英国のWellbrook Communications社製のアクティブスモールループアンテナを2基、AOR社のアクティブスモールループ型アンテナLP-500を1基、まるでイルカショーで使う「わっか」みたいです。それから、一階の駐車場の横から米国Cushcraft社のR8Jバーチカルが上がっています。ベランダからは、Apex Radio社のパッシブホイップの303WA-2が顔を出しています。


BCLアンテナ群

この英国製のアクティブ型スモールループアンテナはノイズの多い都市にあってのBCLには大変有効なアンテナです。受信環境がノイズでひどい状況のBCLには強くお勧めできる受信アンテナです。直径1mながら、1.9、3.5/3.8、7、10MHz各バンドのアマチュア局も良く拾ってくれます。このアンテナは、日本でそれほどメジャーではない頃、個人輸入で手に入れたのですが、最初に使って感じた性能のすごさは衝撃的した。

ところで、現在のシャックは、こんな感じです。「再び始めるアマチュア無線」と銘打って、2018年より再スタートしました。BCLメインのシャックと比べると随分シンプルになりました。


現在のシャック・IC-7851をセンターに配置

また、アンテナですが、ルーフタワーをすこし大きなもの(高さ2.9m)に変え、4エレのトライバンダーとマストトップに、新調した英国Wellbrook Communications社の新型アクティブ型スモールループアンテナ・ALA-1530LNをのせています。また、ベランダにはApex Radio社の303WA-2を上げています。R8Jマルチバンド・バーチカルは昨年の夏の台風でエレメントが曲がってしまい残念なことに撤去しました。また、ループアンテナも雨水が浸入するなど破損してしまいました。結局、既存の受信アンテナで生き残ったのはこの2基です。


現在のアンテナ

さて、HFのトランシーバに短波専用の受信アンテナをつないだ時と、送信用のアンテナで聞いた時ではどれくらいパフォーマンスに違いがあるか、受信機とトランシーバの受信性能などの比較や、今どんな放送が面白いかなどは、次号以降でお届けしたいと思います。

やって来たIC-7851ですが、第一印象は、「でかい」、「重い」です。「でかい」は、まぁいいとして、本当に重いです。本体だけで20kgを越えます。現在のシャックには、IC-7851と一緒に、アメリカ国防省・ペンタゴン御用達(本当か?)のTENTEC社RX340がいますが、この受信機が5.6kgですので4倍以上です。

このクラスの重量リグを購入するには「ある種の覚悟」が必要だなぁと思うのは私だけでしょうか? 重いリグというのはシャックへの設置が大変で、購入前に、「デカいですよ~、重いですよ~。」と聞かされていましたが想像をはるかに越えていました。搬入当日、リグはトラック便でやってきまして、トラック便の運転手さんと助手さん二人がかりで2階のシャックに上げていただきました。それから、外装箱(輸送箱)の大きい事、大きい事。しまっておく場所に困ります。

では、いよいよ本題です。

IC-7851をBCLに使いたい理由その1: 素晴らしい受信音

今まで様々なアナログの通信型受信機や、昔の「良く鳴るBCLラジオ達」で短波放送を楽しんでまいりましたが、IC-7851の「音の作り」の良さは別格に思えます。昔のBCLラジオなどを引き合いに出すと、アイコムさんの設計者の方からお叱りを受けそうですが、通信機というジャンルでくくれる音ではないと申し上げたいのです。IC-R9000が手元にやってきたときも大層驚きましたが、IC-7851の音の作りこみは素晴らしいと感じます。ただ単に音が良いというのではありません。「音の作り」の根本から設計の見直しをされているように思われます。アマチュア無線機ですから、SSBやCWでのリーダビリティを主軸に音のチューニングが行われていることは容易に想像できます。しかしそれだけではなくAMモードで聴く短波放送の受信音が素晴らしいのです。フィルタ帯域を6kHzに設定し、例えば、R. Romania Internationalや、R. New Zealandなどを聞きますと、FMをモノラルで聞いているような感じがします。この2局は比較的強力に入感し、サイドチャンネルからの混信もありませんので、フィルタを広めに設定し、ほんの少しノイズリダクション(NR)を効かせて聞きますと最高に良い感じです。放送の無いチャンネルでノイズを聞いても、ザーというノイズが耳に刺さることはありません。IC-7851はとても静かです。オプションとして、専用スピーカSP-34を購入しました。シャックには同社のSP-23があり、中にアンプを組み込み、SDRの音声をパソコンから取り込み鳴らしています。SP-34はSP-23を2まわりほどの大きくした感じで、通信機用のスピーカとしては、なかなか大きなものです。IC-7851の専用スピーカとしての寸法取りですので、本体の横に置きますとジャストフィットします。もちろん本体に内蔵されているスピーカでのリスニングであっても快適で良い音なのですが、この外部スピーカで聞く音は本当に聞き疲れしませんし、本体のうまい音作りがよくわかります。人の声の輪郭が明確で、良くよく聞こえます。それにプラスして、本体側の設定で、低音、高音のトーンバランス調整が容易にでき、更に聞きやすい音の調整、好みの音の設定で、リーダビリティをあげ、しかも聞き疲れしない良い音でリスニングが出来ます。

通信型受信機は、例えば、ECSS(同期検波)やキレの良いフィルタ、オーディオフィルタなど、混信やノイズを除去できる装備が充実しています。これは、IC-R9000でも感じたことなのですが、適当な帯域のIFフィルタと低音、高音のトーンコントロールでノイズや混信を気にならないようにして快適な受信音に持っていくことができます。それにプラスPBT(ツインPBT)とノッチフィルタがあれば充分なのではないかと感じます。よくできた受信機はそうしたものなのかもしれません。とはいえ、IC-7851はおおよそ思いつく機能がほぼすべて盛り込まれています。中波であれ、短波であれ、放送を受信するシーンにおいて思いつくことが、ほとんどできてしまいます。極めて強力なフィルタ群を装備し、もとより混信に大変強いリグですので放送を聴いていて、隣接チャンネルからの混信やかぶりこみで困ることはほとんどありません。放送は、基本的にAMモードで聴くのですが、状況に応じてSSBモードでゼロインして聞く場合でも、大変良い音で放送を楽しめることもお伝えしたいと思います。

IC-7851をBCLに使いたい理由その2: 真のデュアルバンドレシーブ機能

2つの異なるバンドとモードでの受信を可能にする機能は本当に使いでがあります。長くBCLをやっていますと、右耳と、左耳で違う放送を同時に聞くことができます。(あっ、ウソです。) 私は、放送局を特定するために、異なる周波数で同時放送している局を受信し、局の特定をしたり、バンドによって状態の違う受信状態をモニタしたり、あるいは同時に受信することで、リーダビリティを上げたりする目的で使っています。一方の受信をAMで、違うバンドの同じ放送をSSBでゼロインして聞くことでリーダビリティが上がる場合もあります。モードを変えて同時に聞きますと、先に記しました、トーンコントロールを各モード個別に設定ができますので調整と工夫次第で、更に聞きやすい状況を作り出せます。下のスクリーンショットは、違うバンドで放送されているR.Japanを同時に受信しています。受信状況によって、2波がお互いの強弱を補完しあい快適に受信できる場合があります。


Radio Japan日本語放送 15325kHzと11790kHzで受信中

また次のスクリーンショットは南米大陸からの放送をAMモードとLSBモードで同時に受信しています。混信や、電波伝播の状況、放送音声の乗り具合などの状況により、聞きやすくなりID確認などに有利な場合があります。


南米からの放送 Radio National da Amazonia

IC-7851をBCLに使いたい理由その3: 受信専用のアンテナ端子

4つあるアンテナ入力端子の4番目を受信アンテナ専用として使うことができます。この機能があるおかげで、ヘッドアンプやセカンドアンプを内蔵した受信専用アンテナを安全に、安心して接続できます。ちょっとしたことですが、トランシーバを受信機として使う場合、ついうっかり受信アンテナに給電してしまうことも考えられますので、この機能は大変ありがたいものです。また、内蔵されているアンテナ切り替え機能を使うことで、装備されている2系統のRX-I/Oコネクタによって受信アンテナを送信(給電)から切り離して使うこともできます。

IC-7851をBCLに使いたい理由その4: ハイブリッドな回路構成

IC-7851はデジタル技術とアナログ技術の良いところを併せ持ったリグです。通信型受信機を使って放送受信を楽しみたいBCLの気持ちにフィットします。昨今ですとたばこの箱サイズの高性能SDRが販売されています。これをパソコンにつなぐと高性能の受信機の出来上がりです。場所も取りませんし、IC-7851同様かそれ以上の受信情報(例えば、スペクトラムスコープやウォーターフォールなど)を表示しながら、放送受信が楽しめます。しかし、そこには、ダイヤルつまみもなく、全てはマウスとキーボードでの操作であり、受信機を操作している満足感や、気持ちにフィットする感覚は少ないように感じます。またSDRの受信音は“エッジが立っている”ものが多く、アナログ的な受信音作りが可能なものは少ないです。

IC-7851ならスパッと混信を切ることも出来ますし、なで肩のアナログフィルタを通したような優しい感じの受信音で放送を楽しむこともできます。アナログ受信機の音は捨てがたいもので、多くのBCLが、古い通信型受信機を大切に使っておられる理由はそうしたところにもあるのかもしれません。

IC-7851をBCLに使いたい理由その5: 内蔵プリアンプ

使用して驚いている真っ最中です。搭載されている2段階(LOW: 12dB、High: 20dB)のプリアンプは、他の受信機についているプリアンプとはちょっと違います。プリアンプは、接続している受信アンテナのゲイン不足を補うためのものですが、弱い放送を受信してプリアンプをONにすると、放送の信号強度は上がりますが、同時に、バックノイズまで増幅、アンプ自身のノイズもプラスされ、結局「S/N比的にはかわらへんやんか!」というオチが「まま」あります。しかし、IC-7851に内蔵されているプリアンプ(だけではなく周辺回路の総力なのでしょうけれど)は極めて静粛であり、聞きたい信号だけを浮き上げる芸当をこなします。このすごさは現物で、ヘッドフォンではなく、スピーカを鳴らせて、是非お確かめいただきたいと思います。

IC-7851をBCLに使いたい理由その6: 大型ディスプレイによるバンド全域表示

昨今流行りのSDR受信機+PCのディスプレイでより大きな画面で沢山の情報を表示することは出来ます。しかし、ここで大事なのは、通信型受信機にモニタが装備されていること、そして、そこで完結しているということです。この完結された中にモニタがあるということが、安心で使いやすい受信環境の構築につながっていると思います。

IC-7851をBCLに使いたい理由その7: 高性能トランシーバ

拙文をお読みの皆さんから、BCLで使いたいって話じゃないのかよ! と突っ込まれそうですが書かせて下さい。最近は、聞く(聞きたくなる)放送局がとても少なくなりました。大げさに言えば、「あの頃」の10分の1の感じでしょうか。この現象は、パソコンやインターネットの普及のカーブに呼応しているように思えます。2000年以前は、南米やアフリカなどはるかかなたからの放送が沢山ありました。また、日本語放送もたくさんありましたよね。

そこで、一句。
「ラジオより、少なくなった、局の数、何かと寂し、秋のくれ(グレー)ライン」(字余り)

持っているラジオの数より、聞きたい放送局の数が少なくなってしまいました。さみしいなぁ。

いえいえ。ええーっと、放送電波が出ていないわけではないんです。スペクトラムスコープで見わたしますと、バンド中、放送波だらけです。しかし、聞きたい局の少ないこと。これは、私の好みの問題なのですが、何を言っているのかがわかる放送を聞きたいんです。言語的には、日本語放送か英語放送。番組的には、その他の言語であっても、民族音楽やその国で流行っているポップスやロックを流す放送局です。しかし、最近はこれが、少ないんですよね。聞きたい局が悲しくなるくらい少なくなりました。

ならば、送信すればよい。(きっぱり。)そうです。聞くところが少ないならば、送信してしまえ。(笑) ということで、再び始めるアマチュア無線です。最近のトランシーバは本当に高性能です。また、このIC-7851は、200Wの連続送信が可能な設計ですので、コンディションの悪い今、サイクルのボトムであってもCWやFT8モードならDX交信が可能です。200Wの連続出力は、やはり100Wとは随分違うように感じます。

さて、IC-7851をBCLに使う最初の理由で、「音作り」をあげました。どれくらいすごいのか? というところなのですが、読者の皆さんはSINPOというコードをご存知でしょうか? 放送局に受信報告書を送る時の「あれ」です。


SINPOコード表

誰が決めたのかよく知らないのですが、このコードの使い方にはルールがあります。私は、BCLを始めた時、このように教わりました。最後の総合評価Oの数値はその前のSINPの一番低い数値以下でないといけない。ですので、SINPO=34433は良くっても、SINPO=34434は許されません。

なんとなく理屈はわかりますよ。ええ、わかりますとも(笑)。Oは総合評価なのだから、それぞれの評価パラメータより上はおかしいだろうということなのでしょう。ところがです。IC-7851で受信しますと、例えば、SINPO=34534がありえます。SINPO=24533を付けたくなる局面があります。BCLのOM各位に怒られそうですが、そうなのですから仕方がありません。信号強度は、まぁまぁ、でも、強烈に切れるフィルタでサイドチャンネルからのかぶりは気にならず、ノイズリダクションを適度に利かせ、もとより低い内部雑音と高性能プリアンプでS/Nが極めて良く、しかもリーダビリティの高い、輪郭がはっきりしたオーディオを持つ受信機で受信しその結果はSINPO=34534や24533。IC-7851はBCLで使っても、一つ了解度が上がるリグと言えます。

でも、まぁ、アマチュア無線ではRS=55も、RS=53でもアリですものね。Sメータが7つ以上でなければ、Rは5をつけちゃイカンなんて決まりはありません。(ん?決まり、ありませんよね。。。)このSINPOも、昔の真空管受信機などで、トーンコントロールやルーフィングフィルタを含む複数の切れの良いフィルタ、ノッチやIFシフトなどがないときに決められたルールのような気がします。

さて来月は、普段リグにつないでいる短波帯の送信アンテナと、受信専用アンテナとの聴き比べをしてみたいと思います。あわせて、聞きやすい、聞いて楽しい短波放送局の紹介もさせていただきます。ご期待ください。

では、来月までごきげんよう。73&88。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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