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大好き! アマチュア無線

第7回 IC-705でアウトドア/FT8とかしましょ! (下)

こんにちは皆さん、新人編集員のアキラです。連載も、ななっ7回目になりました(ラッキーセブンですね)。秋の気配が日に日に濃くなるこのごろですが、私の熱いチャレンジは続いています。

ここ数回でトライしていますラズパイ4Bは、アウトドア仕様にするために思いのほか勉強をしなくてはならない羽目になってしまい、前号ではアウトドアから外れて、製作系の記事にシフトしました。進化は継続させつつコロナ禍を乗り越えて、うまくアウトドアしたいですね。

IC-705とラズパイ4Bをもっての1回目~2回目のアウトドアは珍道中になってしまいましたが、でももう合計4回ほどアウトドアしました。3回目/4回目とRTC(Real time clock)をラズパイ4Bに搭載してから出かけています。今一度アウトドアに向けた思い、キーワードを少し整理してみまして

キーワード
1 IC-705で遊ぶ
2 ラズパイ4B/FT8を楽しむ
3 2020年の夏(コロナ禍をうまく過ごす)を楽しむ
4 よい景色を見る、おいしいものも食べる

に戻して出かけてみました。どんなアウトドアになったでしょうか!ところでコロナ禍の「禍」は“か”と読みますが、わざわいとも読み、この“新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が招いた危機的・災厄的な状況”には負けてはなりませんね。安全・安心なアウトドア運用にトライしています。

シーズン3 六甲山/鉢巻展望台<FT8/HF運用しましょ!の巻>
ここも自宅から高速道路を使って1時間少々で行けます。QTHとしては神戸市灘区になります。当地は日本夜景遺産の認定もあり標高は675m。夜にはカップル向けのナイススポットでしょうが、その時間帯に無線をやっているとちょっと怪しいお邪魔虫かも? 今日はラズパイ4BとRTC(Real time clock)もばっちり仕事をしてくれています。(注: 時間経過していますが移動日は8月某日のとても暑い日でした)




今回ラズパイ4B+RTC(Real time clock)だけでなく、アンテナ類も現地でのセッティングがより簡単に出来るようにと小物グッズ類を作りました。カメラ三脚改のアンテナ基台も持ってきたけれど未使用。主運用は14.074MHzのFT8で、他のバンドは今後の参考に確認+Watchでと計画して来ました。しかーし暑いです、暑いー。

8.3m長ワイヤーを3本と、2.5m長ワイヤーの計4本のカウンターポイズを張りますが、六甲山もあまりの暑さで乾いているのかSWRを下げる調整に一手間掛かりました。


カメラの露出をいじくっても、LCDはうまく写りません。そりゃそうだ、肉眼で見ていてもこんだけのピカ天なら薄ーくしか見えていません、いやかなりのハレーションで見えてません。

14MHz/FT8運用、今日の釣果はタイ、フィリピンのアジア勢の数局のみで、欧米までは届かずでした。と言いましても直射日光で無線機もどんなに長時間運用してもこんなに熱くなったことないくらいの温度だし、それ以前に人間=オペレータがギブアップ、鉢巻展望台はやっぱり夜景観賞向きと悟って本日撤収。ラズパイ4B+RTC(Real time clock)でHF/FT8の運用は最低限達成したかも知れませんが、移動運用の経験として誠に初心者でしたね。

家に帰ってお風呂で真っ赤になった両腕を見て次回に向け反省、コロナ対策とかOKやったけど、快適でなかったし、美味しいもんもなかった。これではコロナ禍の夏に押されているかもなあ。というわけで、楽しく無線をするという探求心・アウトドアは継続へ。

新聞の折り込みやネットでアウトドア候補地を探すと、近場で評価の良い、温泉あり/食事付き/部屋・眺望よしの高評価で流行りのGoToトラベルキャンペーン対象の移動場所を発見、ネット予約もできました。今回は1泊2日なのでうまくエンジョイしたいです。

シーズン4 GoTo和歌山県/加太<FT8/HF運用しましょ!の巻>
自宅から高速道路を使わなくても1時間40分くらいで目的地に到着です。大阪府との境に近いですがQTHは和歌山市深谷というところで、目の前に友が島、その奥に淡路島があり、そのちょいと先は四国/徳島が見えそうです。コロナで今年は“やっとさー・やっとさー”の阿波踊りもありませんでしたね。さて、チェックインは15時からです。


お部屋は最上階で、見晴らしグッドですが、何たってエアコンが快適です。ネットで見た写真と同じ環境なのですが、現地でないと分からないことも、、あーこれはねーちょっと厳しいガラスドアかも!!


ロケーションは良いのですが、ガラスドアがアンテナを出すには程遠く数センチしか開きません。写真でみるとまあまあ良いアンテナ設置かなあと思いますが、ガラスの内側、即ちアンテナは屋内にあるのですね(涙)。ATフィールドでがっちり守られた部屋ですね、EVAなみのパワーがいるかも、飛ぶかなー。

さて、太陽が明るいうちにと気持ちを切りえて観光、周辺散策へ。宿は小高い丘/山?の上にありますが、徒歩10分くらいのところに明治22年に作られたという大日本帝国陸軍砲台跡があるというので見学に。看板によれば28cm榴弾砲が6門編成で設置されていたようです。大砲はありませんが、レンガ作りの砲台跡が偲ばれる場所と、たぶんトンネルで繋がっていた弾薬庫は外観が残っていました。友が島にも同様の対艦用の榴弾砲が設置されていて、大阪湾に侵入した敵艦を挟み射ちする設備でしたが、使われたことはなかったらしいです。


レトロな史跡公園散策から戻り、景色/眺めも良い温泉に入りのんびりと体をほぐして評判の良い夕食へ、レストランの係員は特小をちょこっと使って仕事していました。今回は近場移動ですが小旅行気分もあってグッドです。さあ無線でもしましょうかという前向きな雰囲気になりました。


無線室(部屋)に戻って、まずはあちこちワッチ。取材時は8月下旬でHF帯も元気がないが、やはりガラス越しアンテナというのは最初からアッテネータ付きというコンディションでいまひとつ受信も冴えません。アンテナの開口部と言えばヨーロッパ方面(小笑)を向いているのですが、、

ラズパイ4B+RTC(Real time clock)はしっかり仕事しています。部屋にはWi-Fiの電波が届いているのですが、あえて使わずにJTDXを使用します。

7MHz帯FT8は結構聞こえて(見えて)いるようですが、ウォーターフォールのグラフが少し弱々しいですね。7.0740MHzでCQを連発したり、少し強い局を呼んでも、今晩の釣果は「」。7.0410MHzのJA帯は時間帯もあってか局が見えず、ここも釣果「」。アウトドア運用の神様は、ここ加太にも舞い降りて頂けません。


でも今回はラズパイ4Bのみならず、HFJ-350M(コメット製移動用マルチバンドアンテナ)用基台を兼ねたアンテナチューナーとカメラ三脚改(自称・空雲)も準備・強化してきたのです。

7/10/14/18/21/28/50MHzでIC-705のSWRプロット測定機能を活用して、アンテナ+チューナーのSWR特性を見てみました。本日のカウンターポイズは8.3mを2本+2.5mを1本の合計3本を部屋の中に転がしています。7~50MHz帯の全てのバンドでSWR1.5以下に追い込めていて良好でした。今回のIC-705の新機能のSWRプロット測定と、アイコム機で標準に付いているマルチファンクションメータ機能で送信パワー/SWR/ALC諸々が見える事は移動運用にはベストと感じています。


あとは少しでも実効輻射射電力が増えるようにアンテナ設置が必須なのですが、今晩は近畿キッズの“ガラスのおっさん”みたいでした。簡易アンテナアナライザーでもSWR絶対値はうまく表示出来ていませんが、HFJ-350M+自作TUの7MHz帯特性は良い感じに見えます。


あちこちバンドを変えたりしての今晩のトライは144.460MHz/FT8で岡山の局との交信が最終結果でした。インドアアンテナでしたからね。快適なお部屋で就寝。

翌朝は朝湯でスタート、早くから漁に出ている船や大阪湾を出入りする船などののどかな風景を露天風呂から眺めることができます。さてと朝食、本来ならバイキング形式だったはずですが、コロナ対策で個別の席用にうまくアレンジされていて、美味く頂けました。満腹で無線室(部屋)に戻って、チェックアウトの時間まで少し片付けをしながら、最後までワッチを続けます。

今朝は平日ですが、D-STARでモービル運用中のQSOが四国の徳島県板野郡藍住町レピータJR5WF/430から聞こえていました。


チェックアウトの時間が来ました。ここのパンフレットによるとバルコニーに出られるタイプのお部屋もあったみたいです、アマチュア無線家用にパンフが作られているわけではありませんから、宿としては大きなセールスポイントではなかったのでしょうね。電波の飛び以外は面白かった、おいしかった移動でした。

帰路も高速道路を使わずに、のんびりと朝ごはんも一杯食べましたので、お昼は抜きで、おやつかわりに旅の締めくくりはマクド新商品の「ハワイアンパンケーキ・キャラメル&マカダミアナッツ」で仕上げてぷらぷらと帰宅しましたが、せっかくのアンテナセットがと後ろ髪を引きますね。

帰宅してからリビングにIC-705+ラズパイ4B/FT8をセットして、ベランダにHFJ-350M+自作TUを設置しました。そういえばこの組み合わせで自宅での事前運用はしていませんでした(急いで作って、ちょっと試験して、すぐ加太行きでした)。

我が家のリビング/ベランダは地上高約20mで、やっぱりヨーロッパ方面向き(笑)ですかね。20時頃より、7.041MHz/FT8でCQを出してみました、出力は10W設定です。30分足らずで2エリア/7エリア/8エリアより応答を頂きました。昨晩の加太よりは2時間程早いQRVタイムです。なんやー飛ぶよねーと気をよくして7.074MHz/FT8の海外向け周波数でCQを連発! 20回以上のCQでも流石にこちらでは応答は頂けませんでした。1m程度の短縮エレメントをベランダから背伸びしたようにちょこっと突き出して+10W出力と本日のコンディションの結果でした。

この結果が加太のものだったら少しは良かったように思いますが、正直な実践結果で、レポートを締めます。


ラズパイ4B/FT8の定位置について、右上の写真のようにWinPCとHF帯とV/UHF帯で、同時ワッチ運用できるようにしています。写真が小さいので分かりにくいですが、ラズパイ4B用のLepowのLCDは、近所のホームセンター/コー〇ンで、アルミサッシ系パーツを買って来ましてLCDホルダーを作って、固定設置(すぐに取り出せます)しています。

FT8 VHF/UHFでの運用にチャレンジ!
V/Uと言えば、144.460MHz/430.510MHz/1296.600MHzで多くの方が活発にFT8の運用をされています。コールサインを見ているとHF帯に出ている方も少なからず出没されているようです。この3バンドの中では、やはり144MHz帯が一番アクティビティが高いようですが、UHF/430MHz帯も常に運用者は多くおられます。

私の現用設備はIC-9700+3バンドGP/20mHなので、相手の方のアンテナの良さに助けて頂いているように思いますが、144MHz帯で1/2/3/4/5/9/0エリアの方々と1週間も掛からず短期間でQSO出来ています。季節/コンディションによりますが台湾とかも射程圏内との事です。

運用マナーの良い方や我慢強くリトライで相手頂ける方も多くおられるようで、国内DXへの理解・興味が深い環境であると思います。430MHz帯も飛びが少し渋い他は似た状況です。私の設備では当然ですがどのバンドもSSB/CWではここまで飛びません。

V/U帯はHF帯のように画面がバンバンとスクロールしませんので、1日の各局のアクティビティとかがつかみやすく、でも電波の飛びは日によって違う(ビームアンテナが回っているでしょうし)ので、狙うエリアの状況を捉えてQSOチャレンジしています。

1.2GHz/1296.600MHzも興味を持ってワッチしています。昼間は単発のCQが見られますが、夕方から晩方のオンエアーが多いようです。144MHzや430MHz程には私のアンテナでは聞こえませんが5エリアからのCQや、4エリアや1エリアと交信されている様子が見えています。このバンドでは八木アンテナが欲しいですね。

あとがき

季節は正直に進んでいまして、あとがきを書いています現在は秋のよい季節になりました(台風の動きが今年は良い方向に変な感じですね)。

勢いよく組んできましたラズパイ4Bは、はじめはプラモデル感覚で進めてみましたが、上等な部類のプラモデルのように塗装でエアブラシを使ったり、オプションのエッチングパーツを付けたりというように、凝ったものに少し変化したように感じています。

個人的な思いとしてはラズパイ用でTurbo HAMLOGやJT_Linkerとかもっとたくさんの対応ソフトが出て来たらうれしいのですが、、今後FT8以外のアプリケーションも搭載して遊んでみようと思っています。

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