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Short Break

パソコン用ヘッドセットをIC-705に接続してみよう

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新型コロナウイルスの感染防止対策でテレワークが浸透しました。今回は、そのテレワーク中のテレビ会議やTVゲーム等でよく使用されるヘッドセットをIC-705で使えるようにするインターフェースユニットを製作します。ユニットにはアクティブ素子は使われていません。CRと単なる配線の切換えだけですので簡単にできると思います。


図1 製作するインターフェースユニットと外部機器との接続図

仕様(ヘッドセット)

市場に出回っているヘッドセットのプラグは、下の三種類がメジャーです。


図2 ヘッドセットに使われているプラグの形状

簡単に製作できることを念頭に置いて、φ3.5mmのSPとMICプラグが独立して付いているヘッドセットを使うことにしました。φ3.5mm 4極のプラグでも図3のように変換プラグを使うことで同様に問題なく使用できることを確認しています。USBプラグは変換プラグの持ち合わせがなかったため未確認です。


図3 変換ケーブルによる接続

仕様(インターフェースユニットの形状)

ヘッドセットにはPTTスイッチは付いていませんので、インターフェースユニットにそのスイッチを取付けます。インターフェースユニットは手で握れるサイズにし、PTTスイッチは親指で押せるようにします。また、完全ハンドフリーとすることを目的にフットスイッチを取付けられるような工夫を施します。

回路図

回路図というより配線図といった方が適切かも知れません。配線図は図4に示しました。この配線図は、FB NEWS 2021年1月号のテクニカルコーナーで紹介した「IC-705をスタンドマイクで運用する」の記事を参考にしています。

配線図でC2、C3は特になくても動作しますが、RFの回り込みを防ぐ意味で挿入しています。


図4 全体の配線図


図5 マイクラインの配線図

部品表

IC-705のマイクジャックに挿入するφ2.5mm、4極ミニプラグはDIYショップでは少し特殊部品としての扱いのためか見あたりませんでした。ネット通販では簡単に探せると思います。その他、特殊な部品はありません。図6は部品表です。

図7は、今回製作したインターフェースの内部写真です。製作の都合上コネクタを使っていますが、これはどちらでもよいので部品表には掲載していません。


図6 部品表

製作

1. PTTスイッチの追加
今回の製作で使うヘッドセットにはPTTスイッチは付いていませんので、これは追加で取り付けることにします。PTTスイッチの追加にはIC-705本体の改造は不要です。アイコムの無線機のPTT回路はユニークです。MICラインを33kΩの抵抗を通してGNDに落とすだけで送信状態になり、切り離すと受信状態になります。この動作原理は、本FB NEWS、2020年9月号のShort Breakに掲載されています。興味のある方はご覧ください。

PTTスイッチは金属ケースに取り付けました。押している間だけONになるモメンタリスイッチを使っています。このPTTスイッチをフットスイッチに交換すると足元で送受信の切換えができますので、両手が完全にフリーになります。今回の製作にはこのフットスイッチの追加は掲載していませんが、4月1日公開号にはその製作記事を掲載の予定です。

2. マイクエレメントに電圧を加える
ヘッドセットのマイクエレメントはコンデンサマイクですので、2.2kΩを通してIC-705から電圧を加えています。(図5)


図7 インターフェースユニットの外観と内部

ケースは、手で握れるように細長いものを選びました。シールドも考えアルミダイキャストのケースとしました。PTTスイッチは親指で押すことを想定して図7 にある赤色のスイッチのように取り付けました。ケースの中には小さな基板を一枚入れています。これはヘッドセットとIC-705側のSPおよびMICの中継の配線用に使っています。これがなければ空中配線となってしまいますので、信頼性の意味からも基板を入れたほうがしっかり接続できますし、内部はすっきりすると思います。

使用感

ヘッドセットは、手元にあったものを使用しており、特に高級品を使ったわけではありません。完成したインターフェースユニットにヘッドセットを接続してさっそく電波を出しました。マイクのゲインも適度で、しっかりSSBのトークパワーも稼げていました。

補足1_ヘッドホンの設定

お使いのヘッドセットのヘッドホンには左(L)と右(R)の2つが付いているタイプのときは、両方のヘッドホンから音を出すためにIC-705のセットモードで下の設定を行ってください。
[MENU]>[SET]>[外部端子]>[SP端子機能]>[ヘッドホン (L+R)]に変更

補足2_コンデンサマイクに供給する電圧の設定確認

今回の製作で使用したヘッドセットのマイクはコンデンサマイクです。テレビ会議やパソコンゲームで使うヘッドセットのマイクのほとんどがコンデンサマイクですから、外部から電圧供給が必要です。

図5にIC-705のマイクジャックの仕様をIC-705の取扱説明書から抜粋して掲載しています。IC-705のマイクジャックから外部に接続するコンデンサマイク用に3.3Vあるいは8Vを供給できるようになっています。この電圧の切替はIC-705のセットモードでできます。お使いのヘッドセットによって異なりますが、本製作では、[MIC端子8V出力]を[OFF]にセットしてください。設定の確認は下の手順でできます。
[MENU]>[SET]>[外部端子]>[MIC端子8V出力]>[OFF]を確認

次号の予告

完全ハンドフリーとするためフットスイッチを取付けます。この補足の製作記事は、次号の4月1日号に掲載します。お楽しみに。

CL

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次号は 10月 1日(金) に公開予定

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