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JARL、第11回定時社員総会開催

一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)は6月26日(日)に東京都内の民間会議施設で「第11回定時社員総会」を開催した。


東京・新宿のベルサール西新宿で開催された、JARL「第11回定時社員総会」の模様

JARLは一般社団法人に移行した2011(平成23)年度から、代議員である「社員」(定数138名、一部で欠員があるため開催時点の総数は134名)が集まって、この1年間の決算を始めとする重要事項の審議を行う「定時社員総会」を毎年6月下旬に開催している。今回は2年に一度となる通常選挙が行われた年で、新たな理事、監事の選任も行われることから注目が集まった。

総会開始にあたり、髙尾義則JARL会長(JG1KTC)は「コロナ禍においてさまざまな活動が制限される中、会員の満足度向上に向けて関係各所と連携を深めながら、積極的な組織運営と会員増強活動に取り組んだ結果、令和2・3年度と2年連続で会員数が増加、財政も施策や取り組みの奏功で収支均衡に向けて大幅に改善できた。連盟はまもなく創立100周年を迎えるが、皆様の力をお借りし、連盟が将来にわたって安定的発展的に存続できるよう組織の活性化を図っていきたい。社員総会は会員増強など重要な課題について意思統一を図る場でもある。建設的な意見交換を通じて理解を共有できればありがたい。本日の社員総会を通じて連盟の将来展望が描かれることを念じています」という趣旨の挨拶を行った。


挨拶する髙尾JARL会長

成立審査と第1号議題「令和3年度決算の件」

議事開始前に事務局が行った総会成立審査の結果は下記のとおり。定款に規定された過半数(67名)を超えているので総会は成立した。

議決権を有する社員の総数 134名(議決権数 134個)
6月26日 12時50分現在の出席社員数 87名
「議決権行使書」の提出社員 5名
委任書面による出席社員 37名
合計出席数 129名

議事はまず第1号議題として「令和3年度決算の件」が討議され、出席した社員が事前に提出した準備書面および口頭による質問が行われ、理事者側がそれらに対して1つずつ回答を行った。

準備書面による質問は多岐にわたったが、今回複数の社員が指摘した質問としては「QSLビューローの転送遅延と改善策」、「JARL NEWSの発行費用削減について」、「通常選挙における選挙公報の印刷発送省略について」、「財政の収支均衡と積立金の取り崩しについて」などがあった。

14時45分、質問が出尽くしたところで挙手による採決が行われ、第1号議題は賛成82票、反対46票、保留4票で原案通り可決した。


出席した社員からの質問も多く出された

第2号議題「役員選任の件」

また第2号議案の「役員選任の件」では、今春行われた平成4年通常選挙で会員から選ばれた理事候補者15名、理事会が推薦した理事候補者(ただし書き理事)2名、および監事候補者2名の選任が諮られた。出席社員からは「IARU第3地域による7MHz帯のFT8運用周波数について」、「南極のJARL局(8J1RL)との交信イベントの進行について」、「総務省のアドバイザリーボードについて」などの質問が出たほか、「配布された資料だけで候補者を選任するのは難しい。それぞれの候補者の考えや抱負を直接聞きたい」といった意見が出された。

16時57分から第2号議題の採決が行われ、それぞれの候補者について就任賛成とする社員の数(挙手採決)をカウントした。その結果、過半数の賛成を得られず就任否決となった理事候補者が1名あった(ただし書き理事候補者のJE1KAB 日野岳 充氏=前JARL専務理事)。それ以外の理事候補者16名と監事2名については過半数以上の賛成を得られ、就任が決定した。


第1号議題、第2号議題とも採決は挙手で行われた

休憩後の17時19分からは「報告事項」として、令和3年度の事業報告、令和4年度の収支予算と事業計画案が説明された。これらについて社員からは「予算の策定について」、「体験局への取り組み」、「電子QSLシステムの進捗状況について」、「ARRLのLoTWをJARL発行アワードに利用できないか」、「不法局対策」、「WRC-23とアマチュアバンド防衛について」など、さまざまな質問や意見、要望が出され、18時31分にすべての日程を終了した。

終了後の理事会で新会長・新副会長が決定

この日の第2号議題で就任が決まった新理事16名と新監事2名は、18時50分から別室で理事会を開催した。理事による互選の結果、下記のとおり会長、副会長が決定した。いずれも再任で任期は2年間(2024年の「第13回定時社員総会」終了時点まで)となる。

会長: JG1KTC 髙尾義則氏(再任)
副会長: JA5SUD 森田耕司氏(再任)、JA7AJH 尾形和俊氏(再任)

なお専務理事は、ただし書き理事候補者のJE1KAB 日野岳 充氏の理事就任が否決されたことから、後日開催する理事会で選ぶことになった。


会長に再任されたJG1KTC 髙尾義則氏(中央)、副会長に再任されたJA5SUD 森田耕司氏(右)とJA7AJH 尾形和俊氏(左)

再任された高尾会長は理事会終了後、「アマチュア無線界と会員の皆様のため、引き続き理事会一丸となって取り組んでまいります」と抱負を述べている。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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