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欧州最大のアマチュア無線イベント「HAM RADIO」が復活

6月24日から26日までの3日間、ドイツ南部のメッセ・フリードリヒスハーフェンで、ヨーロッパ最大のアマチュア無線イベント「HAM RADIO」(第45回国際アマチュア無線展示会)が2年ぶりに開催され、52か国から10,200人(2019年の入場者数よりも約3割減)が来場し、復活したイベントを楽しんだ。


コロナ禍による開催中止を経て、2年ぶりに復活した「HAM RADIO」。今回のテーマは「Seeing Friends Again(友人との再会)」だった。メッセ・フリードリヒスハーフェンの会場内には、無線機器メーカーや各国の無線団体やクラブなど、27か国の129の出展者によるブースが設けられた。このほかフリーマーケットには265の出展者があったという。


「HAM RADIO」の会場となった、ドイツの「MESSE FRIEDRICHSHAFEN」外観

多くの無線機器メーカーや大手ディーラーが出展を見合わせ、会場のスペースも縮小している中、ひときわ注目を集めたのがアイコムのブースだった。同社ブースの展示と来場者から聞かれた感想を紹介しよう。


アイコムブースの外観

アイコムのブース展示と来場者の感想

●SHFプロジェクト(SHF-P1)


SHFプロジェクトのコンセプトモデル「SHF-P1」のプロトタイプを展示

ヨーロッパで初の展示となったSHF-P1には、発売時期、価格、出力を含む詳細仕様や「遠隔操作はできるか?」という問い合わせが殺到した。

また「非常にエキサイティングなコンセプトだ!」、「RFモジュールとコントローラーの接続に、イーサネットケーブルを使用しているのはとても良いアイデアだ」という感想が多数聞かれ、ドイツアマチュア無線連盟(DARC)からは「緊急車両でも需要があるだろう」というコメントもあった。

そのほか「2.4GHz帯は、アマチュア無線家によるTVブロードキャスト用途にも需要がある」、「10GHzにも対応してもらえれば完璧、これ一台でSHFが楽しめるという」という期待の声も寄せられた。ヨーロッパの10GHz帯アマチュアバンドはコンテストで人気の周波数帯で、音声のみで運用されているという。

●IC-PW2


HF+50MHz帯リニアアンプ「IC-PW2」の展示

HF+50MHz帯のリニアアンプ、IC-PW2も今回がヨーロッパでの初展示になった。注目度は高く、使用されているデバイス(LDMOS)の型番や個数、発売時期といった具体的な質問が多く寄せられたという。


注目度が高かった「IC-PW2」(左)と「SHF-P1」(右)の展示

●IC-705


ポータブル機「IC-705」のアクセサリー類を展示

世界的に高い人気を誇っているHF~430MHz帯のオールモードポータブル機のIC-705。会場ではイメージ映像(PV)やアクセサリー類と合わせた展示を行った。来場者にはIC-705のユーザーも多く、「10W運用が可能な外部バッテリー」などアクセサリーの充実を希望する声や、「100Wクラスのリニアアンプが欲しい」、「15.6インチのノートPCが入る、大型のバックパックを」といったリクエストも聞かれたという。


IC-705のイメージ映像(PV)を放映

●IC-T10


144/430MHz帯デュアルバンドFMハンディトランシーバー「IC-T10」を展示

シンプル操作で長時間の運用が可能な144/430MHz帯デュアルバンドのFMトランシーバー、IC-T10を展示。こちらも人気が高かったという。

アイコムブースの来場者からは、新型コロナウィルスがいまだ収束しない状況の中、出展してくれたことに対する感謝の言葉だけでなく、「SHFプロジェクト」というようなユニークな製品の紹介をしてくれて大変良かったという感想が多く聞かれたという。

次回の「HAM RADIO」は、2023年6月23日から25日にかけて、再びドイツのメッセ・フリードリヒスハーフェンでの開催が予定されている。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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