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ハムフェア2022、JAIA会員各社の新製品

8月20~21日に東京ビッグサイトで3年ぶりに開催された「ハムフェア2022(アマチュア無線フェスティバル)」。会場内のリポートは別記事で掲載されているので、ここではJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)会員である各無線機器メーカーのブースでの新製品・参考出品などの情報を紹介する。


「ハムフェア2022」のJAIAコーナーには、アイコム、アツデン、JVCケンウッド、第一電波工業がブースを出展

JAIAコーナーに出展した4社

「ハムフェア2022」会場のメインゲートを入った斜め右側が「JAIAコーナー」というエリアになっている。今回ここにはアイコム株式会社、アツデン株式会社、株式会社JVCケンウッド、第一電波工業株式会社の4社がブースを出展した。

●アイコム株式会社
コロナ対策に万全を期し、製品の詳しい説明には大型ディスプレイを使った動画を使用。さらに来場者からの質問対応にはロボットを活用。来場者がロボットに質問をすると、5G網を経由し、本社(大阪市平野区)で待機する技術スタッフが回答。あたかもロボットから説明を聞いているような楽しさがあった。


アイコムのブース

・IC-905
最大のトピックは、業界初の144/430/1200/2400/5600MHz/(10GHz帯)をD-STARのDV/DD、FM方式ATVを含むオールモードでカバーする新製品「IC-905」の発表だった。


IC-905のコントローラー部分


IC-905のRFモジュールにオプションの10GHzトランスバーター「CX-10G」と144~10GHz帯のアンテナを接続した状態で展示

「コントローラー」と「アンテナ直下設置型RFモジュール」のセパレート構成で、両者はLANケーブルで接続(PoE給電)することで、アンテナケーブルによる損失を大幅に軽減している。さらに高性能のGPSアンテナが付属し、GPSを基準信号とした高精度で高安定の周波数管理を実現した。またオプションのトランスバーター「CX-10G」の接続で10GHz帯の送受信も可能になる。送信出力は144/430/1200MHz帯は10W、2400/5600MHz帯は2W、10GHz帯(CX-10G接続時)は0.5Wとなっている。

・IC-PW2
65V系LDMOSトランジスタと高効率電源ユニットの採用により、HF/50MHz帯で1kWのフルパワー&フルデューティ運用が可能なリニアアンプ。DPD(デジタル・プリ・ディストーション)技術を採用、IC-7610をエキサイターに使用した場合は、より優れた相互変調歪特性とクリーンな送信波を実現。コンテストのSO2Rに1台で対応可能、タッチ操作のセパレート式コントローラーを採用などの特徴がある。


HF/50MHz帯1kWリニアアンプ「IC-PW2」の展示

・IC-705「DVレピータモニター機能」
インターネット回線に接続したIC-705を使って、エリアCQ(ゲート越えCQ)先のD-STARレピータ(日本国内のみ)の交信を一定時間モニターできる機能。dmonitorシステムなどの外部機器を使わずに遠隔地のD-STARレピータの状況がモニターできるので便利。この機能に対応したファームウェアは、近日アイコムのホームページで公開される見込みだ。


IC-705の「DVレピータモニター機能」の展示。リモート質問コーナーのロボットを介して、大阪にいる技術スタッフに質問をすることも可能だった

●アツデン株式会社
アマチュア無線用リニアアンプやヘッドセットなどの製造販売で知られるアツデンは、今回「Antenna Disconnector(アンテナ・ディスコネクター)」を参考出品した。


アツデンのブース

・Antenna Disconnector
アンテナから来る誘導雷や静電気から無線機本体を保護する装置。DC12Vを印加したときだけアンテナと無線機が接続され、DC12Vを印加しない状態ではアンテナ側と無線機側の端子はグランドも含めて切り離される。またアンテナ接続端子の直近にアレスター(避雷器)も装備されている。オペレーションしていない際の無線機保護には必須のアイテムだ。4系統タイプのみの展示だったが、2系統タイプも発売予定という。


アツデンの参考出品「Antenna Disconnector」の展示

●株式会社JVCケンウッド
JVCケンウッドは感染症対策のため、例年開催しているブースイベントは中止したが、「アクティブハムライフ~軽キャンパーでフィールド運用を楽しもう!~」をテーマに、軽自動車のキャンピングカー、HFトランシーバー、ポータブル電源などを展示し、HF帯アマチュア無線機のアウトドアでの移動運用の楽しさをPRした。


JVCケンウッドのブース

さらに、国際宇宙ステーション(ISS)に搭載され、ARISSスクールコンタクトや音声レピータ、SSTVなどのサービス運用で活用されている「TM-D710GA」の特別仕様モデルと、2003~2013年にISSに搭載されていたTM-D700Eの特別仕様モデルを展示した。


国際宇宙ステーション ARISSコーナーでは「TM-G710GA特別仕様モデル」などを展示

新製品・参考出品の展示はなかったが、HF/50MHz帯の高級モデル「TS-990」など3機種を実動展示し、受信体験できるコーナーを設置した。同社では現在、新商品開発が進んでおり、スタッフから「今後、ハンディ機、モービル機、固定機を順次発売していきます」という説明があった。


TS-990、TS-890、TS-590Gの受信体験コーナー

●第一電波工業株式会社
「ダイヤモンドアンテナ」ブランドの第一電波工業はHF帯の固定用アンテナからV/UHF帯のモービルホイップ、ハンディ機用アンテナまで多数の製品を展示。さらに下記の参考出品の展示も行った。


第一電波工業のブース

・V型ダイポール「HFP8」
7MHz帯と50MHz帯の2バンドに対応したV型ダイポールアンテナで、エレメント長は片側約2.5m。オプションで用意されるバンド別コイルセット(OPC500)の取り付けで、3.5/14/18/21~24/28MHz帯の各バンドにも対応できる。耐入力はSSB時が150W、FM/CW時は50W。


7/50MHz帯V型ダイポールアンテナ「HFP8」

・F2409
2.4~2.5GHzをカバーする固定局用12段コリニアアンテナ。全長は890mm(±10mm)、重量780g±30gで絶対利得は9dB±1dB。VSWRは2.0以下。

・CPATU
3.5~50MHz帯の屋外型チューナー用アンテナ。各社から発売されている屋外型のATU(オートアンテナチューナー)に接続することを前提に設計を進めている。耐入力は200W PEP。その他のスペックは未公表。


左: 3.5~50MHz帯の屋外型チューナー用アンテナ「CPATU」、右: 2400MHz帯の固定局用12段コリニアアンテナの「F2409」

ビジネスコーナーに出展した2社

JAIA会員メーカーのうち、アルインコ株式会社と株式会社エーオーアールの2社は、「ビジネスコーナー」というエリアに独自ブースを出展していた。両者の新製品・参考出品から紹介する。

●アルインコ株式会社
アルインコは、現在開発を進めているハンディタイプの広帯域受信機「DJ-X100」を展示した。受信周波数帯は30~470MHz(一部周波数を除く)で、アナログモードのWFM/FM/AMに加え、デジタル音声通信のDCR/NXDN/DMR/D-STAR/C4FMに対応しているのが特徴だ。さらにGPSレシーバーを搭載し、メモリーに登録している最寄りのチャンネルの検索やスキャンが可能。サイズはW58×H110×D32.5mm(突起物含まず)、質量は約260g。来春の発売開始を想定している。


アルインコの広帯域受信機「DJ-X100」

●株式会社エーオーアール
先進のSDRアーキテクチャを採用して開発を進めているエアーバンド受信機「AR7400」を展示した。117~137MHz、137~158.4MHz、225~250MHz、250~275MHz、275~300MHz、300~325MHz、325~350MHz、350~375MHz、375~400MHz、400~425MHzの10バンドから2バンドを選択し、最大4波が同時受信可能となる(外部スピーカ端子も4系統装備)。AMモードだけでなくNFMモードにも対応、VFOは4つ、メモリーは1000ch(50ch×20バンク)を装備している。サイズはW178×H50×D180mm、重量は約1.5kg。発売時期と価格は未定。


エーオーアールのエアーバンド受信機「AR7400」

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次号は 10月 17日(月) に公開予定

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