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2023年のアマチュア無線界スケジュール

新しい年、2023年が始まった。新年恒例の企画だが今年予定されているアマチュア無線関連のイベントやコンテストの主要スケジュールを紹介しよう。情報収集は1月10日に行った。コロナ禍の状況などにより今後変更になる可能性もあるので、主催者からの最新案内に注意していただきたい。


3年ぶりに開催され、35,000名が来場した「ハムフェア2022」の会場内風景。今年は8月19~20日の開催を予定している。

主要アマチュア無線イベントのスケジュール

2022年のアマチュア無線イベントは、新型コロナウィルス感染拡大の影響で中止に至ったもの、感染防止対策を講じて数年ぶりの開催にこぎ着けたもの、オンライン開催にしたものなど、時期と状況によって対応が分かれる結果となった。2023年の主要なアマチュア無線イベントは、ほとんどが現時点で「開催する予定」と発表されている。以下開催日が近い順に紹介していこう。

●第20回 西日本ハムフェア
・開催日: 2023年3月12日(日)9時~15時
・会場: 日産自動車九州株式会社 体育館、ゲストホール(福岡県京都郡苅田町)
・公式ページ: https://www.jarl.com/nishiham/
・備考: 2021年(第19回)はコロナ禍のため開催中止、2022年(第20回)はコロナ禍のため開催延期。主催者は「今年こそは第20回西日本ハムフェアの開催を目指します」と表明し、準備を進めている


「西日本ハムフェア」の公式ページ

●関西ハムシンポジウム2023
・開催日: 2023年3月19日(日)9時30分~15時
・会場: 尼崎リサーチ・インキュベーションセンター(ARIC)(兵庫県尼崎市)
・案内ページ: https://www.jarl.com/hyogo/ham_sympo/
・備考: 新型コロナ感染症の感染状況によっては、開催を中止若しくは内容を変更する場合あり。来場時は未成年を除き、4回のワクチン接種完了から2週間経過しているか直前の陰性証明が必要


3エリアの新春行事として知られる「関西ハムシンポジウム」。今年は3月19日の開催を予定している

●第27回 関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM2023)
・開催日: 2023年7月15日(土)~16日(日)
・会場: 池田市民文化会館、豊島野公園、池田カルチャーセンター(大阪府池田市)
・公式ページ: http://www.jarl.gr.jp/kanham/
・備考: 昨年12月中旬に公式Facebookで日程を発表し、開催に向けて始動することを表明した段階


「関西アマチュア無線フェスティバル(KANHAM)」の公式ページ。2023年の開催案内はこれからだ

●アマチュア無線フェスティバル(ハムフェア2023)
・開催日: 2023年8月19日(土)~20日(日)
・会場: 東京ビッグサイト 南3・4ホール(東京都江東区)
・主催者ページ: https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-3_Ham-Fair/2023/Ham-Fair-yoko.htm
・備考: 昨年は3年ぶりに開催され、のべ35,000名が来場。今年も感染防止対策を万全にして開催する予定だ。今回のテーマは「さあ行こう!アマチュア無線の新時代」、すでに自作品コンテストの実施要項も発表されている。


JARL Webには「ハムフェア2023」の開催要項と自作品コンテストの実施要項が掲載されている

●第55回 東海ハムの祭典
・開催日: 2023年9月24日(日)
・会場: 名古屋市公会堂(愛知県名古屋市昭和区)
・公式ページ: http://www.tokai-jarl.jp/saiten/
・備考: 昨年は7月下旬に開催されたが、今年は9月開催を予定。各種企画を準備中という


「第55回東海ハムの祭典」は9月24日の開催予定。公式ページでは日程と会場が決定したことを告知

なお、世界最大のアマチュア無線イベントとして知られる、米国の「Hamvention」(通称: デイトン・ハムベンション)は、2023年5月19~21日(現地時間)にオハイオ州グリーン郡ジーニア市のフェアグランド・エキスポセンターで開催される予定だ。詳細は公式サイトで発表される。


米国「Hamvention2023」は5月19~21日(現地時間)の開催を予定している

JARL主催コンテストのスケジュール

JARL本部主催のコンテストの2023年日程は次のとおり(開催済みの「QSOパーティ」を含む。すべてJST表記)で紹介する。

●QSOパーティ
・開催日時: 1月2日(月・振休)9時~7日(土)21時まで【※開催済み】
・周波数帯: 全バンド

●ALL JAコンテスト
・開催日時: 4月29日(土・祝)21時~30日(日)21時
・周波数帯: 1.9~50MHz帯

●All ASIAN DXコンテスト 電信部門
・開催日時: 6月17日(土)9時~19日(月)9時
・周波数帯: 1.9~28MHz帯

●6m AND DOWNコンテスト
・開催日時: 7月1日(土)21時~2日(日)15時
・周波数帯: 50MHz帯以上

●フィールドデーコンテスト
・開催日時: 8月5日(土)21時~6日(日)15時
・周波数帯: 1.9MHz帯以上

●All ASIAN DXコンテスト 電話部門
・開催日時: 9月2日(土)9時~4日(月)9時
・周波数帯: 1.9~28MHz帯

●全市全郡コンテスト
・開催日時: 10月7日(土)21時~8日(日)21時
・周波数帯: 1.9MHz帯以上


JARL主催コンテストの開催一覧表。規約などもここから参照できる、
(https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-1_Contest/Contest.htm)

その他、2023年の注目ポイント

2023年のアマチュア無線界は、大きな変革がありそうだ。総務省は昨年11月、アマチュア無線の大規模な制度改正案を公表し意見募集を行った。改正案の内容は多岐にわたるが、特に下記の変更点が注目されている。


総務省が昨年11月に公表した「ワイヤレス人材育成のためのアマチュア無線の活用等に係る制度改革案」の資料表紙。詳細は https://www.soumu.go.jp/main_content/000845893.pdf で閲覧可能

・アマチュア局の免許人の責任と監督下で、無資格者も体験運用が行える(特別な手続き不要)

・無線従事者免許とアマチュア局免許の同時申請手続を導入し、国家試験合格(養成課程講習会修了)からアマチュア局開局までに要する時間を短縮

・技適証明等を受けた無線設備の取替・増設・撤去は届出のみ可能

・送信機の外部入力端子にPC、マイク、ファクシミリ装置、ビデオカメラ、電鍵等の「特定附属装置」を接続する場合、工事設計書の記載は不要(手続きや検査も不要)

・無線局免許申請書等に、空中線電力50W以下のライトユーザー用に、わかりやすい特例様式を導入

・アマチュア無線技士の養成課程は「eラーニング」と「対面式授業」の組み合わせが可能に

・バンドプランの簡素合理化

・遠隔操作についての簡素合理化

今年は、この改正案に対する意見募集の結果と総務省の考え方が公表され、電波監理審議会への諮問~答申、官報での告示を経て制度改正が実施される見込みだ。


総務省の改正案が実現すると、無資格者の体験運用は、アマチュア局の免許人の責任と監督下で手続きなしで行えるようになる

このほか、お空のコンディションでは、「サイクル25」の太陽活動が徐々に活発化し、昨年は太陽黒点数(SSN)が一時150を超えることもあり、今年のお正月の50MHz帯では例年よりも早く南米方面が入感するなど、コンディション上昇を実感することも増えてきた。珍エンティティへのDXペディションもいろいろと予定され、DXerには目が離せない1年になりそうだ。

「オミクロン株」の蔓延拡大で、新型コロナウィルスの感染状況は予断を許さない状況だが、アマチュア無線家にとって良い1年になることを念じたい。

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