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特集

「Masaco&あーちゃんのARDFに挑戦!」 ~準備編~

月刊FBニュース編集部

世界遺産 平城宮跡で実践トレーニング

1回目のトレーニングから2週間、今回のトレーニングも、前回に引き続き奈良育英中学・高等学校情報技術部(JA3YTF)顧問の菊一先生と部員の皆さんにご協力いただいた。トレーニング場所は世界遺産にも登録されている平城宮跡。東西約1.3km、南北約1km、甲子園球場が30個も入る広大なスペースだ。高低差や大きな建物は少なく、ARDF初心者には最適な場所だ。


スタート前に、奈良育英中学・高等学校情報技術部の皆さんと記念撮影

実践トレーニングは冷たい雨の中

Masacoさんとあーちゃん、どちらかが雨女なのか。あるいは両方?それともFB NEWSのスタッフが雨男なのか。この日も、またまた雨となってしまった。しかし、本番(東海地方ARDF 競技大会)まで1ヶ月を切っている。もう中止も延期もできない。それを知ってかMasacoさんもあーちゃんも、冷たい雨と風に、たじろぐ様子もなく、黙々と準備を進めている。彼女たちの中にも「中止」の2文字はないようだ。

TXは本番と同じで5つ設置されている。13:10、いよいよスタート。勢いよく走り出す部員の皆さん。Masacoさんとあーちゃんも後に続く!と思いきや、動き出す気配なし。前回、ARDFのレクチャーを受け、受信機の操作も教わったものの、やはり実践となると勝手が違うようだ。そこで、まずは先生の指導を受けながらTXを探すことにした。スタートの合図から約15分、生徒さんの姿が見えなくなって、ようやく2人は動き出した。


スタートの合図とともに走り始める生徒の皆さん(写真左)、いきなりフリーズする2人(写真右)

「ターゲットとするTXを決めたら、それに集中すること。途中でターゲットを変えない方がいいですよ」とアドバイスを受ける。TXの電波は順番に1分毎に発信される。つまり、目指すTXの電波は1分間しか受信できない。その間にATT(アッテネーター)を操作し、アンテナを振り、方向を定めなければならない。これが難しい。しかも、しばしば自分の場所がわからなくなる。雨で濡れた地図に、かじかんだ手で線を引くのも困難を極める。教室内では簡単にできたことが、屋外では上手くいかない。机上と実践の違いに戸惑う。

しかし、先生の至れり尽くせりのアドバイスと指導により、何とか1つ目のTXを発見することに成功。ほとんど先生に教えて頂いたように見えたが、2人は、まるで自力で発見したかのように喜んでいた。


雨に打たれ、びしょ濡れになりながらの探索(写真左)、練習とはいえTXを発見して笑顔を見せる2人(写真右)

1つ目のTXを発見し、士気が上がったのも束の間。さらに雨と風が強くなり、体温は奪われ、2人はどんどん悲惨な状況に追い込まれて行く。「シューズの中に浸水して来たぁ」、「手が、今まで見たことがない位、赤くなってるぅ~」、「手がかじかんで動かない~」と2人から悲鳴に近い叫びが多くなって来た。Masacoさんにおいては、もうシンガーソングライターの仕事の域を完全に超えてしまっている。しかし、感心するのは2人からは一度も「止めたい」「止めましょう」という言葉が出なかったことだ。それどころか「この雨と寒さを経験しておけば、大会当日に少々のことがあっても大丈夫だぁ」と前向きだ。


あまりの寒さにあーちゃんから笑顔が消える(写真左)。途中から写真にも写るくらいの強い雨となった(写真右)

寒さに耐え抜き、全TXを発見してフィニッシュ!

TX2つ目、3つ目、4つ目と、徐々に先生からのアドバイスが減り、自分で判断することが多くなって来た。最初は自分の判断に自信が持てず立ちつくすか、歩くだけ。役所の人が、測量調査をしているようにしか見えなかった。しかし、3つ目あたりから、方向がわかると走るようになり、ようやくARDFらしくなって来た。

いよいよ最後のTXは先生のアドバイスなしで探索することになった。電波状況のいい場所を探し、受信機も自分で操作して方向を出していく。わかれば走る。そしてついに5つ目のTXを発見。スタートしてからおよそ2時間が経過していた。

雨、風、時には雷鳴が響く過酷な中での実践トレーニング。体力より忍耐力を問われる1日となった。そして、頭の中で考え、理解できていても、広いフィールドに立つと、なかなか実践することは難しい、ということがわかった。と同時に、苦労してTXを見つけた時の嬉しさ、ARDFの魅力も知ることができたトレーニングだった。

本番は2月19日(日)。今日の経験は、きっと役立つはずだ。


奮闘するMasacoさん(写真左)と「受信は、できるだけ高い場所がいいですよ」と言われ、素直に実践するあーちゃん(写真右)


最後のTXを発見し喜びを爆発させる2人。大会本番で、今日のトレーニングの成果を見せられるか?


最後は近くの神社に立ち寄って神頼み。これで万全?

最後に2人に目標を聞いてみた。
Masacoさんからも、あーちゃんからも「TXを最低2個は発見し、時間内でゴールすること」とARDF初心者らしい謙虚な答えが返って来た。世界大会出場にまで上げていたハードルは、ようやく身の程の高さに下がったようだ。

次回3月号では競技編「東海地方ARDF 競技大会」の様子をレポートします。ご期待ください。
時間のある方は、ぜひ会場(岐阜県関市、百年公園)でMasacoさんとあーちゃんを応援してください。

最後になりましたが、2回にわたりトレーニングにご協力いただきました奈良育英中学・高等学校情報技術部 顧問の菊一先生、部員の皆さんに、この場を借りて御礼申し上げます。

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次号「月刊FBニュース2018年12月号」は 12月1日(土)と17日(月)に公開予定

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