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特別寄稿

編集長シアトルを歩く

JS3CTQ 稲葉浩之

先日現役を引退した野球のイチロー選手といえばマリナーズ。マリナーズといえばシアトル。シアトルといえば世界的にも有名な企業であるボーイング社やマイクロソフト社がある大きな都市だ。日本ではスタバの呼び名で有名なスターバックスコーヒーの発祥の地でもある。このシアトルは米国の北西部に位置しており、カナダと国境を接するワシントン州にある。緯度的には北海道より北にあるが、地形や海流の関係で年間を通して穏やかな気候に恵まれている。

今回の旅、米国本土に足を踏み入れるのは初めてだ。夜遅くにシアトル・タコマ国際空港に到着した。外は小雨であったが、街灯で街中の街路樹のグリーンがよく映えていた。それもそのはず、このワシントン州は別名Ever Green Stateとも呼ばれるくらい緑の多い州なのだそうだ。短時間ではあったがシアトル市内を見物する機会を持った。この足で歩いたシアトルを案内しよう。

シアトルのどこに行きたいのか

「どこに行きたいのか」と問われても観光に来たわけでもないので下調べはしていない。「どこでもよい」と答えると、「よし、日本でも有名なスタバの1号店を見に行こう」となった。車でI90のハイウェイを飛ばしシアトルのダウンタウンへ。このI90はInterstate 90の略で国道90号線と捉えると分かりやすい。このI90、西はシアトルから東はボストンまでの5,000キロを横断している。要は、シアトルからI90を寄り道なくひたすら東へ東へと約5,000キロ進むとボストンに到着する。これぞまさしくTrans-Americaだ。

この時期のシアトルは晴天の日は少なく、ほとんどの日は上の写真のような曇天だそうだ。車窓から旅行ガイドブックでよく見るシーンが見えてきた。「あれがスペースニードルか、なかなかいい景色だ」と思っているうちにダウンタウンに到着した。

ダウンタウンでパーキングエリアを探したがどこも駐車料金の高いのには参った。時間もあまりないので2-3 HOURS、24ドルを先に払って駐車した。2時間以内の駐車予定なので、1-2 HOURSでもいいが、万一時間に遅れた場合に、どこからか監視していて、時間を超過するとすぐに切符を切られるそうなので、価格も大して変わらないし24ドルを支払った。


日本でよく見る看板も本場の看板を見ると感激する。やっぱりお上りさんか。


スタバ1号店は海の近くにあると聞いていたのでウォーターフロントの方に行くことにした。

目の前がかの有名なPike Place Marketだ。米国人だけでなく、外国人の観光客も大勢いる。マーケットというだけあって、魚屋から果物屋など生活必需品を売る店がある一方で、観光客目当ての
土産物屋も軒を連ねている。シアトルの物価は米国の他の地域よりかなり高めなこともあって、このマーケットで売っている物品の価格も相対的に高めであった。

スタバ1号店

Pike Place Marketのすぐ前に、スターバックスコーヒーの1号店があった。同行者によると、他の店舗とはロゴマークのデザインが異なるらしい。改めて見てみるとかなり違うことがわかった。店舗を覗くと日本人らしきお客の姿も見えた。さすが有名な観光スポットだ。


1号店のロゴマーク

スタバ1号店を見た後は、Pike Place Marketの建屋内をひととおり見て回り、有名なGum Wallに向かった。読んで字のごとく「ガムの壁」である。色鮮やかな(?)チューインガムが壁一杯に貼り付けられていた。すぐ近くにガムの自動販売機もあったので、そこで購入し、ほぐしてから貼り付けられるんだろう。


Pike Place Market内の鮮魚店


Gum Wallへの案内表記(左)と、ガムの自販機(右)

ピュージェット湾

Gum Wallを通り抜け、港に出た。ピュージェット湾(Puget Sound)だ。ここは氷河の侵食が形成したといわれる入り組んだ湾で太平洋へとつながっている。水族館(Seattle Aquarium)を見つけた。壁面に我々になじみの深い数字が掲げられていた。時間があればぜひ見学したかったが、今回はスルーさせていただいた。


ピュージェット湾


赤丸印がシアトル


Seattle Aquarium

港を見た後は、周辺を一回りして帰途についた。シアトル・マリナーズのホーム球場であるT-Mobile Parkもあまり離れていないところにあるということだったが、今回は寄り道できなかった。


寿司バー


トロリーバス


かつて大阪市内にも出店していたクッキー専門店「Mrs. Fields」

帰路はスーパーに立ち寄り、現地スタッフから、シアトルに来たらこのビールしかない、と超おすすめの「レーニアビール」購入。軽めで癖がなく、口当たりの良い味だったことを付け加えておく。

さて、今回は旅程途中で強力なストーム発生のため乗り継ぎ便に乗れず、日本へ帰るチケットを取り直さなければならなくなった。しかも今回の旅行中に米国の航空会社に3回搭乗し、そのうち2回、預けた荷物をロストバゲージされたこともあり、帰国便は信頼して荷物を預けられる日本の航空会社を選びたかった。選択肢は、近ごろ関空-シアトルの直行便を開設したデルタ航空か、成田経由になるため多少時間がかかる日本航空の2択となったが、迷うことなく、シアトル-成田-伊丹の日本航空を選択したのは言うまでもない。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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