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Show and Tell

その6 初心者でも簡単。自家製燻製のススメ。

編集部 スタッフT

フィールドミーティングやキャンプの醍醐味はやはりBBQ(バーベキュー)!ですが、今回はいつも仲間たちと作る自家製燻製を紹介します。


移動運用の合間に燻製作り。簡単な道具で本格的な燻製もできる!

実は簡単な自家製燻製

「自家製燻製」と言うと、香草や塩・ピックル液で何日間も漬け込んだ食材を乾燥させ、専用のスモーカーで燻製にする「こだわりの強いむずかしい作業」と思われがちですが、実はBBQよりも専用の道具がいらず失敗の少ない、初心者向けの作業です。


段ボールにBBQ用の金網を差し込んだだけのスモーカー。

燻製の基本作業は
(1)食材に味をつける
 ↓
(2)乾燥させる
 ↓
(3)燻煙する
ですが、元々味が付いていて乾燥している食材なら(1)と(2)の作業が不要になり、燻煙作業だけで自家製燻製を作ることができます。

仲間たちとよく作る燻製を仕込み期間別に分けると、下記の通りになります。
◎味付き+乾燥済み(仕込み期間=0)
・プロセスチーズ/かまぼこ/ミックスナッツ/塩鯖など

◎味付けと乾燥作業必要(仕込み期間約2~3日)
・タマゴ/鶏(ササミ・合鴨)/魚介(鮭・ニジマス・イカ)

◎味付けと乾燥作業必要(仕込み期間約10日)
・豚バラブロック

◎味付け混ぜるだけだが準備やや面倒(仕込み期間約半日)
・自家製ソーセージ

BBQ初心者の「炭に火が付かない」「肉を焦がしすぎた」「野菜が炭化した」の失敗談はよく聞く話ですが、味付き+乾燥済みの材料であれば失敗なく簡単に燻製できるので、BBQよりは初心者向きの楽しみ方だと思います。なおプロセスチーズは、固めの雪印ファミリアチーズや6Pチーズが安くて扱いやすいのでおすすめです。

燻製の種類と道具

燻製には、バーナーなどの熱源を使って高温で数分~2時間ほどで仕上げる「熱燻」、30~80℃くらいの温度で1~2時間燻煙する「温燻」、低い温度で数週間かけて燻製する上級者向けの「冷燻」がありますが、温燻なら段ボールなどの簡単な道具でだけでできるので、初心者向きです。

温燻で必要な道具
・段ボール(中サイズ)
・金網(段ボールより少し小さいサイズ)
・園芸用のポール2~3本
・アルミ皿
・燻煙材(スモークウッド/スモークチップ)


ホームセンターなどで段ボール素材の燻製用セットも入手可能。燻製に必要な一式が揃って千円前後。

スモークウッドとは木材を細かい粉にして棒状に固めたもので、直接火を付けて煙を出す、巨大なお線香のような形状です。一度火を付けると一定量の煙が出続けるため、失敗なく燻製を作ることができます。

一方スモークチップとは木材を粒状に切ったもので、バーナーや炭などの熱源を使って煙を出します。煙の量を自由に調整できるため仕上がりにこだわる場合はとても使いやすいのですが、燻製途中にチップや炭を継ぎ足さなければならず、温度管理にも気を遣わなければならないので、燻製に慣れるまではスモークウッドの方が便利です。

主な燻煙材の種類と特徴
◎サクラ:香りが強く、クセのある肉や魚に合う。
◎ヒッコリー:色つきが良くどんな素材にも合う万能選手。
◎リンゴ:甘い香りが特徴で、白身魚や鶏肉に合う。
◎ナラ:香りがやさしく魚介類やチーズに合う。
◎クルミ:色つきが濃いめでクセのない香り。肉や魚に幅広く使える。

さて、ここからは先日、各自好きな食材を持ち寄った燻製大会の様子をご紹介します。

スモークウッドを使う初心者向けの燻製

まずはスモーカーを組み立て、持ち寄った食材を用意します。


チーズは事前にフィルムを剥がして持ち込むと、現地で汚れず作業も楽です。ファミリアチーズは切らずに燻製。

チーズは金網の上に並べますが、柔らかめのチーズはアルミホイルを敷く方が安全です。ミックスナッツはザルに入れ、熱源に近い、スモーカーの下段に。(今回は金網に吊してスモークしました)

火を付けたスモークウッドをアルミ皿に入れ、スモーカーの下に置いて蓋をして約2時間。時々チーズの色づき具合や煙の出方をチェックしながら、チーズが好みの色になったら、燻製完成。たったこれだけ。

スモークチップを使う燻製

段ボールの温燻の次は、自家製ベーコンと塩サバ。炭とチップを使うので、段ボールではなくアルミ製のスモーカーを使いました。塩サバは、スーパーで買ってきたそのままのものを金網に。

ベーコンは、新鮮な豚バラブロックをピックル液(食塩水にスパイスやハーブを入れて煮込んで冷ましたもの)に漬け込んで一週間。その後流水で塩抜きし風通しの良い場所で2~3時間程度乾燥させたものを金網に吊します。


スモーカーを組み立て、七輪で炭をおこしている。左2つのアルミ製スモーカーと炭はベーコンと塩サバ用。


日数と手間をかけると、ベーコンも作ることができる。香辛料やハーブ、燻製材、煙のかけ具合などで味わいが大きく変わるので、毎回仕上がりを確認するのがドキドキ。


ベーコン用の豚バラ肉を吊した様子。チップと炭を足しジャンジャン煙をかける。


ベーコン完成。たいへんよくできました。

その他の燻製

秋になると、仲間たちと秋鮭を買い付けてスモークサーモン大会を開催します。
どうしてもイクラが食べたい!な人はメスの鮭を、サーモンの肉厚重視の人はオスの鮭を仕入れて、各自、家で3枚におろして塩して乾燥させたものを持ち寄ります。

羊腸とソーセージメーカーがあれば、自家製スモークソーセージも可能です。


大きめの段ボールと金網があれば、スモークサーモンも作れる。
手前の無線機は大きさ比較用で、燻製にするわけではありません。


羊腸とソーセージメーカーがあれば、自家製スモークソーセージもできる。カタチが不揃いなのはご愛敬。


自家製スモークソーセージとスモークチーズ。

燻製に適した場所は?

今回の燻製大会は、スノーピーク箕面キャンプフィールド(https://sbs.snowpeak.co.jp/minoh/camp/)を利用して開催しました。

昨年までは大型緑地公園や河川敷を利用していたのですが、駐車場からの荷物運びがたいへんな上に、混み合うと燻製の煙が周辺の家族を直撃したり、お子さん達のボールがスモーカーにクリーンヒットしたりする心配もありました。

スノーピーク箕面キャンプフィールドなら事前予約制で十分なスペースを確保できる上、車をサイトに横付けできるので、荷物の運搬も楽でした。関西各地からのアクセスも良いので、今後は仲間たちとの定番の遊び場になりそうです。


各サイトの広さは約144㎡。場所取りや荷物運びが不要でゆったりと楽しめるのが嬉しい。

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