アイコム株式会社(本社: 大阪市平野区、代表取締役社長: 中岡洋詞、東証プライム)は、60周年を記念して、HF+50MHzをオールモードでカバーする送信出力200Wのアマチュア無線用トランシーバーIC-7760を8月末に発売すると発表した。
IC-7760は、コントローラーとRFデッキのツーピース構成を採用した、新しいスタイルのトランシーバーで、付属のコントローラケーブルは3m、また市販のLANケーブルを使用すれば、さらに離れた場所にRFデッキを設置することが可能。設置の自由度が大幅に高まっている。
さらに、コントローラーとRFデッキを宅内LAN(有線)で接続して、リモート運用することも可能。パソコンを介さないシンプルな構成で、LAN接続ができる場所であれば、宅内のどこからでも気軽に運用することを可能にしている(ギガビット対応機器を使用)。
また、タッチ操作に対応した2つのディスプレイを搭載し、7インチのメインディスプレイにはMAIN/SUBの周波数、各機能の設定や動作状況など、運用に必要な情報を集中表示する。また、2.4インチのサブディスプレイは、フィルターエフェクト、マルチメーター、バンドスタッキングレジスターキーの表示に対応している。情報の視認性が向上することで、よりスムーズな運用を実現させた。
そのほか、DIGI-SEL(オートマチックプリセレクター)とプリアンプの同時使用を実現し、帯域外の強信号による妨害や抑圧防止と受信感度の向上を両立。また、A/Dコンバーターのダイナミックレンジを最大限活かしながら、帯域外の不要な信号を低減することで、オーバーフローの回避にも威力を発揮する。
なお、初回出荷から60台までの特典として、アイコム60周年ロゴ入りプレートが同梱される。
おもな特長
- ・ コントローラーとRFデッキのツーピース構成で、設置の自由度を向上。
- ・ 宅内LAN接続(有線)によるリモート運用に対応。
- ・ 7インチワイド&2.4インチの2つのタッチ操作に対応したディスプレイを搭載。
- ・ DIGI-SELとプリアンプの併用により、感度の向上と目的外信号の排除を両立。
- ・ RFダイレクト・サンプリング方式のデバイスを厳選、プログラムを最適化。
- ・ 200W出力でのフルパワー&フルデューティを実現。
- ・ DPD技術の採用により、優れた相互変調歪み特性、クリーンな送信波を実現。
コントローラーの背面
RFデッキの背面
おもな仕様
- ・ 周波数範囲: 受信周波数(動作範囲) 30kHz~60MHz、送信周波数: 1.9MHz帯から50MHz帯の各アマチュアバンドおよび4630kHz
- ・ モード: SSB/CW/RTTY/PSK31・63/AM/FM
- ・ アンテナ端子: HF/50MHz帯用M型4系統、受信用BNC型1系統
- ・ 電源電圧: RFデッキ AC90~264V/50-60Hz、コントローラー DC15.0V±0.75V
- ・ 消費電流: RFデッキ+コントローラー 待受時150VA(Typ.)、受信最大出力時150VA(Typ.)、送信最大800VA(Max.)
- ・ 周波数安定度: ±0.5ppm以内(0℃~+50℃)
- ・ 外形寸法(突起物を除く): RFデッキ 425(W)×149(H)×442(D)mm、コントローラー 340(W)×118(H)×103.5(D)mm
- ・ 重量: RFデッキ 約15.8kg、コントローラー 約2.3kg
- ・ 送信出力: SSB/CW/FM/RTTY/PSK 1~200W、AM 0.25~50W
- ・ スプリアス発射強度: <スプリアス領域> -50dB以下(HF帯)、-66dB以下(50MHz帯)、<帯域外領域> -40dB以下(HF帯)、-60dB以下(50MHz帯)
- ・ 受信方式: ダイレクト・サンプリング スーパーヘテロダイン方式
- ・ 中間周波数: 12kHz
- ・ 受信感度(TYP): SSB/CW(10dB S/N) 1.8MHz~29.999MHz -16dBµV(プリアンプ1 ON)、50MHz -18dBµV(プリアンプ2 ON)
- AM(10dB S/N) 1.8MHz~29.999MHz +6dBµV(プリアンプ1 ON)、50MHz 0dBµV(プリアンプ2 ON)
- FM(12dB SINAD) 28MHz~29.7MHz -6dBµV(プリアンプ1 ON)、50MHz -10dBµV(プリアンプ2 ON)
- ・ オーディオ出力: 2.0W以上 (8Ω/10%歪率時)
- ※定格はJAIA(日本アマチュア無線機器工業会)測定法による
アイコム株式会社 IC-7760製品ページ