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「QSOパーティ」は来年から1月2日~7日に開催

JARL(一般社団法人 日本アマチュア無線連盟)が、毎年お正月の1月2日9時~3日21時に開催している「QSOパーティ」の日程が、来年(2021年)から1月2日9時~7日21時に拡大されることになった。期間中の6日間、毎日連続で参加し書類提出したJARL会員に抽選で記念品がプレゼントされる特別企画も行われる。


「QSOパーティ」参加者に発行される干支のステッカーと台紙、十二支分のステッカーを集めると頒布が受けられる記念楯のサンプル

アマチュア無線家の“お空の賀詞交換”として定着している、JARL主催の「QSOパーティ」は、日本のアマチュア無線が再開して間もない1953(昭和28)年5月5日に“日本のお空を賑やかにすること”を目的に始まったのがルーツだ。

当初は得点(交信局数×都道府県マルチ)を競うコンテスト形式で、1954(昭和29年)からは1月と4月の年2回開かれていたが、4月開催分は1959(昭和34)年から「ALL JAコンテスト」に名称が改められ、以後は1月2日21時から24時間の開催となっていた。

しかしお正月早々、シャックに丸一日籠もって「CQコンテスト!」を連呼する行事に、家庭内のSWR上昇を懸念する声も根強く、1974(昭和49)年の「第27回QSOパーティ」からは“電波を使った新年の賀詞交換”形式に改め、20局以上と交信し書類を提出すれば、その年の干支をデザインしたステッカーが発行され、十二支分揃えると記念楯の頒布が受けられるというルールに改められた。開催時間も2日9時から21時の12時間に短縮された。


12年連続で「QSOパーティ」に参加し、十二支分のステッカーを集めて記念盾を受け取るのはなかなか大変だ。開催期間の拡大は朗報だろう

その後、1990(平成2)年の「第43回QSOパーティ」からは開催期間を1日(24時間)拡大し、1月2日9時から3日21時として現在に至っている。参加局数はJARL主催の国内コンテストでは最も多く、例えば1998(平成10)年1月の「第51回QSOパーティ」には25,245局が書類を提出。最近はアマチュア無線局数の減少が著しいが、その中においても毎回7,500局前後の書類提出があり(提出者数が前年を上回る年もある)、新春の無線行事としてすっかり定着していることがわかる。

今回、2021(令和3)年の「第44回QSOパーティ」から実施される日程拡大のきっかけは、2019(令和元)年10月にJARLコンテスト委員会が行った「JARLコンテストの実施時期についての意見募集」がきっかけとなっている。

同委員会はこのとき、「現在のQSOパーティの開催時期は、1月2日09時から3日21時までで、期間中に20局QSOすることで記念ステッカーが発行されます。これに対し、会員および理事会より“参加局数の減少によって20局QSO達成が難しい”“正月三が日は帰省や家族・来客の相手で参加が難しい”といった理由で延長が求められています。これについて、ご意見を募ります」と背景を説明した上で、「①1月2日09時から4日21時まで」「②1月2日09時から5日21時まで」「③1月2日09時から6日21時まで」「④1月2日09時から7日21時まで」「⑤その他」という選択肢を示してJARL会員に意見募集を行った。

その結果163件の意見が寄せられ、「①1月2日から4日:28件」「②1月2日から5日:13件」「③1月2日から6日:0件」「④1月2日から7日:38件」「⑤その他:84件(変更不要32件、1月1日から3日が12件など)」となり、最も多かった④の1月2日09時から7日21時までが採択され、2020年9月の第52回理事会で承認を受け、2021年からの実施が決まったものだ。

「2021年(第74回)QSOパーティ」の規約はすでにJARL Webなどで告知が始まっている。ここでは概略を抜粋する。


★開催日時: 2021年1月2日09時00分から7日21時00分(JST)

★参加資格: アマチュア局およびSWL

★使用周波数帯:
 全アマチュアバンド(総務省告示「アマチュア業務に使用する電波の型式および周波数の使用区別」によるものとする)

★交信方法等:
(1) 呼び出し:
 電話…CQ NEW YEAR PARTY
 電信…CQ NYP
 ※データ、画像、ATV等は、電話や電信に準じる。
(2) 交換する通報:
 RST符号による相手局のシグナルレポート+オペレータの名前
(3)交信(受信)相手局:
 国内局の交信(受信)相手局は、日本国内および国外のアマチュア局。
 国外局の交信(受信)の相手局は、日本国内のアマチュア局に限る。

★交信上の禁止事項:
(1) 総務省告示「アマチュア業務に使用する電波の型式及び周波数の使用区別」の逸脱
(2) レピータの使用

★書類の提出:
(1) 完全な交信局数が20局以上のアマチュア局または完全な受信局数が20局以上のSWLは、JARL制定の「サマリーシート」および「ログシート」(またはA4判で同形式のもの)を使用し、必要事項を記入して提出すること(電子ログでの提出はできません)。
 ※記念ステッカー希望者は、郵便番号、住所、氏名を記入して84円切手を貼った返信用封筒を同封。
(2) 提出締切日 2021年1月31日
(3) 提出先 〒170-8073 東京都豊島区南大塚3-43-1 JARL QSOパーティ係


JARLでは“規約を読んだだけではわからない”という初心者向けの参加案内も掲載しているので、確認しておくとよいだろう。


JARL Webに掲載されている、ビギナー向けのQSOパーティ参加ガイド(https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-1_Contest/qp/nyp.htm)

なお今回は、1月2日~7日の6日間連続して参加したJARL会員に抽選で記念品をプレゼントする「お年玉特別企画」が行われる。JARLは「連続で参加した局は、忘れずにサマリーシートの意見欄に“連続日交信”と記入して提出してください」と呼び掛けている。

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次号は 12月 1日(木) に公開予定

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