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Masacoのうたのせかい

Masacoのうたのせかい

第四回 秋のお彼岸とむこう岸

JH1CBX Masaco

2024年9月17日掲載

「一年で一回」のペースで会う人とは、あと何回会えるんだろう。十年でたったの十回・・・。数年ぶりに・・・ なんてことはよくあることで。そんなことを考えたら胸がキュッてなりました。つい先延ばしにして「今度でもいいか・・・」って思ってしまうこともよくあるけど、次がある保証なんてない・・・。だから会いたいなぁ、こんなことがしたいなぁと思った時に会いに行こうと・・・。そして特にステージに立った時に湧いてくる感情・・・「この瞬間や景色は二度とない」と思うと今を共有できる時間と一期一会のありがたさ、出会う人、出会う人が、愛おしくなっていきます。太陽のエネルギーを燦燦浴びて動き回った真夏から少しずつ秋が深まっていく季節の変わり目が心寂しい気持ちを誘うのでしょうか・・・?

社長の思いを歌詞にのせて

この時期になると、私を芸能の道へ導いてくださった社長の言葉を思い出します。お元気な頃に「この歳になったら突然の別れがやってくることが多くて悲しい。こんな話がしたかったと後悔している。Masacoはこの人に会いたいと思ったらすぐに行動に移す生き方をせなアカンで!」という思いを聞きました。

帰ってすぐに、社長の気持ちを代弁するかのように歌詞が出来上がり、見ていただいたら、「これは良い! 曲をつけて次回作にしよう! この冬は楽しみやなぁ! 忙しくなるで!」って。

ところが、さあ! これから! という時に、突然の病に倒れ天国へ逝ってしまったのです・・・。そのあとお別れ会があり、歌を・・・ というお話をいただきました。それならこの曲を完成させて聞いてもらいたいという思いで出来上がったのが「むこう岸」です。社長への追悼の思いだけで、その日のためだけに完成した歌でしたが、あの場で聞いてくださった方々から、「もう一度聞きたい」「CDにしたら」というお声を頂き、たくさんの思いを受けて、数年かかって形にしました。

社長が信頼をおいていたミュージシャンが心を寄せてくれ、紡ぐ心音も呼吸も「せーの!」でのレコーディング♪ 決して悲しみだけではなく、大事な人が命をもって教えてくれたことを心に刻んで、一歩ずつでも前を向いて進もうという思いを込めています。まさか社長自身、この曲を自分が天国で聞いているなんて想像すらしていなかったでしょう・・・。一緒にプロモーションで全国を走り回っていることしか描いていなかったですから・・・。

いつも見守ってくれる心の中に生き続ける人

一生大事に歌い続ける、届け続けたい歌になりました。同じ思いにいる人、誰もが経験する大切な人との別れ、だからこそ今、傍にいてくれる人のありがたさ、家族、親友、仕事仲間・・・ 支えてくれるあなたのあたたかさで生かされて今日があるということ。コンサートやイベントでは思いを重ねながら聞いてくださる方の涙に私自身が浄化されたり、心の声が聞こえるときがあります。悲しみから生まれる感情の置き場所、それが少しでも穏やかな所へ連れて行ってくれる歌になれば・・・。と思いを寄せています。いろいろな場面で歌う機会が増え、より多くの方に身近に届けたいと、昨年、ミュージックビデオも作りました。心の中に生き続けているあなたを浮かべながら・・・。

栃木県那須での撮影でした。山の空は何とも幻想的な瞬間があり、神様が下りてきそうな光の道が現れたり・・・ 晴れ間が見えるのに、涙雨が降ってきたり・・・ 自然の力と天から見守ってくれている現象に何度も心動かされ想像以上の映像が撮れました。ロケは普通、描く空模様になるまで、「天気待ち」という時間があって、丸一日かかることもあります。気象条件に9割以上左右されるのですが、そんな不安も飛び越えて、歌詞の世界に合わせてくれるように見事にお天気が七変化してくれました。

ぜひそんなところも感じながら見て聞いてくださいね♪ YouTubeにアップしています♪ そしてYouTubeがきっかけで、ふと目にしてくださったお寺関係の方から、「お彼岸法要で流しました」という嬉しいメッセージや「むこう岸のCDをお寺へ届けたい」というあたたかいお気持ちをあちらこちらからいただいています。

また第一興商DAMのカラオケに入っているのですが、各地のアマチュア無線家さんが、歌ってくれているようです! しかも平均得点がすごく高くてびっくりなんです!(笑) 覚えやすい曲なので、ぜひチャレンジしてくださいね♪

あなたの手から手へ、お寺からお寺へ一人でも多くの方へ届きますように♪


なにも感じずに過ぎた日々とこれから刻む時間

小さい頃、父が仕事で遅かったので、休みの日の家族そろっての晩御飯はすごく嬉しくてあの風景とお料理の匂いは今でも覚えています。思いだすだけで、なんだか胸があったかくなります・・・。両親との時間なんて、ほんとあっという間で、中学生になると、部活や友達との時間が中心になり、社会人になると仕事に追われ、自分自身の生活でいっぱい。今では仕事で関東と関西を行ったり来たりし、実家がホテル代わりのような生活だけど、ほぼ寝に帰るだけ・・・。

母の味はあと何回食べられるんだろう・・・。まだまだいつまでたっても心配させてばかリで安心してね♪ という言葉さえ贈ることができていない・・・。限られた人生の中で、なにも感じずに過ぎた日々とこれから刻む時間を考えたら、急に寂しいような切ないような・・・。だからこそ、限りある時間が大切で、心通う人にたくさん会いたいと思いを馳せながらちょっとセンチメンタルな9月、秋のお彼岸です。むこう岸に立つあなたのもとへこの連載は届いていますか・・・?


♪「むこう岸」YouTube
https://youtu.be/ITimFASemqs?si=QoDbt8txumGxvpqz

★★★Masacoホームページ★★★
https://masacocbx.com/

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