Monthly FB NEWS 月刊FBニュース 月刊FBニュースはアマチュア無線の電子WEBマガジン。ベテランから入門まで、楽しく役立つ情報が満載です。

アパマンハムのムセンと車

第42回 モービル&アパマン運用に役立つヒント

JF1KKT 横田勝彦

2026年3月16日掲載

連載42回目となります。3月も半ばになり、寒さもだいぶ和らいできているようです。とはいえ、北国ではまだまだ寒い日が続いていますし、私の住んでいる東京周辺でも、移動地など標高の高いところでは寒さがまだまだ残っています。また、最近では風の強い日が続いています。アンテナの心配はもちろんですが、車やバイクの運転、自転車の運転にも十分注意してください。強風でハンドルが取られた経験、皆さんにもお有りかと思います。では、今回もお話を進めていきたいと思います。

春の嵐に備える 強風時のドライビング・サバイバル術

季節の変わり目や台風シーズンなど、私たちの日常はたびたび「強風」に見舞われます。私たちアマチュア無線家にとって、自然の驚異は非常に面倒なものとなります。普段の運転では、雨や雪に比べて油断しがちな風ですが、実はドライバーにとって非常に厄介で危険な自然現象です。

今回は、風の強い日に安全にハンドルを握るためのポイントをおさらいしましょう。教習所でも習っていることですが、もうウン十年も前の話で忘れてしまっている人も多いでしょうから、ぜひ思い出してみてくださいねhi


強風・・・ ってちょっと気が早いですがhi

●自動車: 見えない力「横風」の恐怖
風の日の運転で最も恐ろしいのは、車体を横から押す「横風」です。特に車高が高く側面が広いミニバンや軽トールワゴン、トラックなどは、ヨットの帆のように風を受け止めてしまい、車体が大きく流される危険があります。強風時のドライブでは、以下の3つのポイントを意識してください。

・「スピードダウン」が最大の防御

車速が上がるほど、横風を受けたときのふらつきは大きくなります。制限速度以内であっても、「風が強い」と感じたら意識的にアクセルを戻し、いつもよりスピードを抑えて走行しましょう。

・「魔のスポット」を警戒する

橋の上や海岸沿いはもちろんですが、トンネルの出口や防音壁の切れ目、山の切り通しを抜けた瞬間は要注意です。それまで遮られていた風が突然吹き付け、一気に車道外側や対向車線へ押し出されることがあります。これらのポイントに近づいたら、ハンドルを両手でしっかりと握り直し、いつでも進路を修正できるよう備えましょう。


高速のトンネル出口に注意

・降車時の「ドアパンチ」に要注意

運転中だけでなく、車を降りる時にも罠が潜んでいます。ドアを開けた瞬間に突風が吹き、ドアが勢いよく開いてしまって隣の車にぶつける「ドアパンチ」の事故が強風時には多発します。ドアを開ける際は、必ず片手でドアノブを、もう片方の手でドアのフチやアームレストをしっかり押さえ、少しずつ開けるように習慣づけましょう。


他の車にこんなキズを付けないように注意しましょう

●都会の死角: 「ビル風」のメカニズムと危険性
自然の地形だけでなく、都市部ならではの強風スポットが「ビル風」です。全体的にはそれほど風が強くない日でも、高層ビル群の周辺では局地的に暴風が吹き荒れることがあります。これは単なる偶然ではなく、明確なメカニズムによって引き起こされる現象です。


ビルの谷間を強風が吹き荒れる

ビル風は以下のような原理で、ビル風は発生・加速します。

・谷間風(吹き抜け)

ビルとビルの間の狭い空間に風が流れ込むと、空気の通り道が絞られるため、風速が急激に増します(ベンチュリ効果)。ホースの先端を指で潰すと、水が勢いよく遠くまで飛ぶのと同じ原理です。

・吹き下ろし

上空の障害物がない場所を吹く強い風が、高層ビルにぶつかり、行き場を失って壁面に沿って地上へと一気に吹き下ろしてくる現象です。

・剥離流(はくりりゅう)

ビルに正面からぶつかった風が、建物の角(コーナー)を回り込む際にギュッと圧縮され、加速する現象です。ビルの角を曲がった瞬間に突風に煽られるのは、この剥離流が原因です。

・市街地での対策は「予測」

市街地を運転中、特に交差点への進入時や大きなビルの隙間を通過する際は警戒が必要です。建物で遮られていた風が、交差点などの開けた場所で突然「谷間風」や「剥離流」となって横から吹き付けてきます。

周囲の街路樹の揺れ方や、歩行者の様子(服や傘が煽られていないかなど)を観察し、「このビルの隙間を抜けたら突風が来るかもしれない」という予測を立てて、いつでもハンドル操作に対応できるよう構えておくことが重要です。

●二輪車(バイク・自転車): 風との戦いは避けるが勝ち
自動車以上に風の脅威をダイレクトに受けるのが、バイクや自転車といった二輪車です。二輪車は常にバランスを取りながら走る乗り物であるため、強風下での運転は文字通り「命がけ」になることがあります。

・バイクの運転

突風で車体が煽られると、簡単に車線変更を強いられたり、最悪の場合は転倒につながります。どうしても乗る必要がある場合は、ニーグリップ(両膝でタンクを挟むこと)を普段より強く意識し、車体との一体感を高めてください。しかし、少しでも危険を感じたら、安全な場所に停車して風が収まるのを待つ勇気が必要です。

・自転車の運転

自転車は車体が軽い分、ビル風やトラックのすれ違いざまの風圧だけでも簡単にバランスを崩します。車道側に煽られて後続車と接触する重大事故の危険性が高まるため、強風時は「乗らずに押して歩く」のが正解です。

●安全第一の選択を
「これくらいの風なら大丈夫」という過信は禁物です。風の強い日は、心と時間に余裕を持ち、スピードを落とすこと。そして、あまりにも風が強い場合は、車やバイクでの外出を控え、公共交通機関を利用する、あるいは予定を延期するという「運転しない選択」も、立派な安全運転のひとつです。せっかくの移動運用も交通事故を起こしたら台無しです。注意しましょうね。

次ページは「花粉症でも「お花見」を諦めないサバイバル術」から

アパマンハムのムセンと車 バックナンバー

2026年3月号トップへ戻る

サイトのご利用について

©2026 月刊FBニュース編集部 All Rights Reserved.