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新・エレクトロニクス工作室

第48回 令和のKCS VXO基板(逓倍用)を使った簡易SG

JE1UCI 冨川寿夫

2026年4月15日掲載

製作

この基板もKiCadで図面を書き、発注しました。写真2が届いた基板になります。ハンダ面が写真3になります。


写真2 届いた基板の部品面


写真3 ハンダ面

これまでと同様ですが、抵抗は1/6W、コンデンサは2.5mm間隔を使っています。コンデンサはそのまま、抵抗は足を90度曲げるとそのまま基板に入ります。曲げる位置を確認するような必要はありません。部品を全てハンダ付けしたところが写真4になります。そのハンダ面が写真5になります。


写真4 全てハンダ付けしたところ


写真5 そのハンダ面

私的にはSi5351Aを使って作りますので、前述のようにトランシーバ用としてVXOを使うつもりはありません。そこで50.300MHz表示のオーバートーン用水晶を基本波で発振させ、3逓倍しました。そして図2のように追加回路で出力レベルを下げて、SGとして使えるようにしてみました。51Ωを並べて、僅かに結合した信号を出力しようとするものです。51Ωを使いましたが、47Ωでも56Ωでも同じです。50Ωが理想ですが、それ程シビアな使い方ではありません。これで受信調整用の簡易SGになります。


図2 SGにする時の追加回路

この51Ωの部分は基板外になります。写真6のように抵抗を少々無理に2つ付けています。コネクタ端子に終端する51Ωを付け、その横に出力を取り出す51Ωを配線しました。コネクタは使えないため、極細の同軸0.8D-QEVを直接ハンダ付けしています。写真では隠れていますが、同軸のシールド線側は基板裏でアースにハンダ付けしています。


写真6 51Ωを2個使って出力を減衰させる

まとめるために、写真7のようにアルミLアングルをカットし生基板をネジ止めしました。ここに基板を固定する事になります。一応SGにしましたのでポリバリコンは付けていません。その端子には20pF程度を付けています。VXOにする場合はポリバリコンとツマミを用意する必要があります。もちろん、それなりのスペースも必要になります。


写真7 ケースの代わりにアルミLアングルと生基板を組み合わせた

一応ですが、電源の切り忘れ防止のためにLEDを点灯させています。基板外なので図1にはありませんが、10kΩをLEDに直列に入れています。写真8のようにエポキシ系の接着剤でLEDを固定し、電源コネクタから配線しました。電源スイッチを入れるほどでもないので、省略しました。


写真8 LEDの配線

測定

最初にSGではなく、出力を直結してスペアナで測ったのが測定結果1になります。このように、一番問題となりそうな2倍波と4倍波は見えません。本来は6倍波になる100MHzで-60dBcですので問題ないでしょう。出力レベルとしては+14.7dBmでした。接続先はトランスバータ基板のDBMですので、3dBのアッテネータを入れても十分なレベルです。出力は39MHzではありませんが、同じような結果になるはずです。


測定結果1 出力のスペクトラム

次に出力に51Ωを介して簡易SGにしてみました。この時のレベルを測ったのが測定結果2になります。


測定結果2 SGとしては-35.71dBm

このように出力は-35.71dBmとなりましたので、受信機の調整等に簡易SGとして使用する事ができそうです。SGとしては、もう少しレベルが低い方が使いやすいと思います。周波数と共にレベルを四捨五入して、写真9のようにメモを貼っておきました。この出力は調整の状態や、少しの位置関係によって変わります。必ずこの値になるという事ではありません。ですから作業の時に変化しても良いようにメモをしました。


写真9 現状の出力周波数とレベルをメモ

使用感

SGとしては少しレベルが高いのですが、問題なく使えています。アッテネータと組み合わせれば良いのは最初から承知の上ですが、そこまでは予定にありません。元はVXO基板ですが、SG以外にも高周波の信号源に使えそうです。何しろ周波数の調整も可能です。これからトランシーバ以外にも何台か使うかもしれません。私はSGにしましたが、いろいろな応用ができるかと思います。DSBトランシーバに使っても良さそうです。

実はトランスバータ基板の実験をしていて気が付いたのですが、第14回第15回で作った「AD9959を使ったSG」に第32回の「SG用30dBアンプ」を組み合わせてLOの代わりに使っていました。この途中で、受信時の信号源として「AD9959を使ったSG」が使えない事に気が付きました。これは困りました。このような困った状態になってから気が付く場合もあります。そこで、このように簡易SGを作りましたが、もちろん反対にLO用のVXOにすれば、出力部分の妙な工作をしなくて済みますし、「AD9959を使ったSG」を信号源に使えます。今回は簡易SGにしましたが、両方を作っておくのが一番なのでしょう。そのような意味でも便利な基板だと思います。

この基板ですが若干数が残っています。ご希望の方は私まで(私のコールサイン@kha.biglobe.ne.jp)メールして下さい。SASEの送り先を返信します。また、基板一枚につき110円切手1枚を同封願います。

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