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日本最南端JR6YI石垣島レピータが復活

2024年8月1日掲載

石垣島にある沖縄県最高峰の於茂登岳(おもとだけ)山頂(526m)に設置されている、日本最南端のアマチュア無線用レピータJR6YI(439.88MHz)がこのほど復活した。このレピータは1985年に免許、設置されたものだが、予算の制限や関係者の高齢化、部品の製造中止やメーカーの修理対応終了などの理由により、長らく装置のメンテナンスができず故障した状態にあった。


JR6YI局舎とアンテナ

この状況を受け、2024年1月に島内に住むアマチュア無線家たちが於茂登岳に登ってレピータ装置を回収した。古い装置のために修理は難航したものの、回路の変更など工夫を重ねて修理を完了させ、同年7月に遂にレピータの復活を果たした。


局舎内の様子

於茂登岳から見通しは素晴らしく、JR6YIは石垣島全島のみならず、周辺の島々、さらにコンディション次第では宮古島や沖縄本島との交信も可能になった。これにより地元局同士での交信はもちろん、観光などで来島した局による活用も可能となった。


於茂登岳からの眺め

石垣島は地域柄来襲の多い台風や、地震などの自然災害発生時、アマチュア無線は社会インフラに依存せずに通信を確保できることから、太陽電池を電源として活用するこのレピータは、万一の緊急事態発生時にも通信に使用できることに意味をもつ。


麓から於茂登岳を見る

なお、今回のメンテナンスでは、ライセンスフリー無線である特定小電力のレピータも同時に設置された。メーカー別のチャンネル情報は「アイコム: RPT19-08」、「アルインコ: L10-08」、「ケンウッド: CHh1-08」となっている。すでにこのレピータを使い、石垣市白保と波照間漁港との間(約60km)で交信ができたことも確認されている。


アンテナメンテナンスの様子

このレピータの使用はアマチュア無線の免許を必要とせず、さらに通信事項もアマチュア業務の縛りが無いことから、観光での身近な連絡、マリンレジャーや登山など各種アクティビティでの活用から災害支援に至るまで、幅広い活用が見込まれている。

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