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PHONEで楽しむQRP通信

第14回 ハムフェア2024会場での移動運用準備

JE1ECF 斎藤毅

2024年8月15日掲載

1. どの周波数・モードで運用するか

いよいよ、8月はハムフェア2024です。筆者は昨年、会場屋内クラブブースにてクラブ局のコールサインでQRP運用を行いましたが、430MHz・FMでは多くの方がQRVしており、空き周波数もほとんどなく、CQに応答する場合もバンドが飽和状態(混変調? 高調波? コドモが出ている?)となっていたので、相手が本当にQRVしている周波数かもわからない状態でした。仲間同士の連絡用のQSOでは相手が特定するので、あまり困らないとは思いますが、移動運用はのんびりやりたいと思う筆者は今回、屋外での50MHz~430MHzのSSBでの運用を計画しています。

7月に開催されたKANHAM2024ではせっかくの3エリアということもあり、開催2日目に1時間程度QRVしました。東京のハムフェアとは逆に430MHz・FMが重宝し、10局程度の方にお相手を頂きました(SSBは各バンドともノイズレベルが高く感じました)。運用スタイルはIC-705を首からぶら下げての阿倍野スタイルで運用しました。

2. ポケットダイポールPAN-62の再生

筆者の日ごろの移動運用は50MHz~430MHzでの小規模なもので行っております。144/430MHzではダイヤモンドのRH770が重宝していますが50MHzの運用ではコンパクトで効率の良いアンテナが思いつかず、物足りなさを感じています。今回は駅前QRVとは異なり、比較的広い場所を見つけての運用を考えていることからこれまでのホイップアンテナではなく、違ったものを使ってみたいと考えています。そんなことでミズホ通信のポケットダイポールPAN-62はどうだろうということになりました。

このアンテナはかつて、ミズホ通信から発売されていた50MHz&144MHz用のロッドアンテナダイポールです。筆者は10数年前にどこかの県のハムの集いにて給電部のみ入手しており、これまでジャンク箱に放置していました。今年に入り何気なくロッドアンテナを探すためネットサーフィンをしていたおりに、安価な50MHz用(1.4m・4本セット)を発見しました。商品説明をみるとM4ビス(メス)「PAN-62ポケットダイポールに対応」の文字を見つけ、即、購入しました。ロッドアンテナを発見したときは4本セットだったため、50MHz用AWXアンテナに使用しようとも考えていましたがポケットダイポールの給電部が転がっていることを思い出し、PAN-62の再生をすることにしました。

PAN-62の給電部はM型コネクタメスから直接左右のエレメント用の配線がM4ビスに振り分けてありモールドされています。バランを介していないと聞いていますが、時々、この給電部をバランと称する方がいるようです、違和感があるのは筆者だけでしょうか。今回は移動先で運用するにあたり、PAN-62は三脚+一脚のベースに仮設しようと思います。通常、三脚と一脚のカメラネジがオス同士になるので間にメス—メスの変換を介します。

というわけで今回の移動運用では、昔懐かしいPAN-62を活用したいと思います。ハムフェア2024が楽しみです。また、ハムフェアに限らず、機会があればいずれはピコトランシーバーと一緒に使用したいものです。


ジャンク箱にあった給電部


M4ビスのエレメント



三脚に取り付けたカメラビス変換


一脚側カメラビス(オス)



三脚+一脚(合体?)


50MHzのPAN-62


3. 仮設設置でV.SWRを見てみる

筆者宅の屋上に三脚+一脚を置いて、PAN-62を仮設して50MHzと144MHzのSSBバンドでV.SWRを測りました。周囲に干渉するものもあり、正確なものではありませんが結果は以下の通りでした。


本来、QSOまで行えばよかったのですが、暑さに負けてしまい測定のみとなりました。


50MHz帯V.SWR


144MHz帯V.SWR


★★★QRPプチ情報その1★★★

第4回IC-705ユーザーQSOパーティ提出状況

以下の方々のログ等が到着しました。
JH4PHW/1 JH1TEB JJ4MEA JI1PVV JA1BJT
JM1PJX JG0HRA JI2TTM JK1LPW JK1TCV
JE1RID JL1SOX JR2ANC JE1BPO/1 JH1RDI
JR4TAG JK1MGC JF3DCH JO1FRI JK1NKB
JR2QLO JA0BEJ JA1TAZ/1 JL1AMB JN1KMI
7K1CPT/1 JN4PMO/4 JJ1VUU JN1FAO JM1ABC
JF1KUR JL1LOF JE1NGI JK1MDT JA1RRA
JI3WWB JO1PZR JK1JXP JE7CWH/4 JF1VJN
JH1EAF JF3NDW JS3CJB JJ1IAF JR1IGD
JN1CCF JI1AKO JE1ECF(チェックログ)

今後、とりまとめを行っていきます。

★★★QRPプチ情報その2★★★

第2回JR武蔵野線コンテストを
2024年10月6日(日) 13:00:00~14:59:59
に開催します。今回からCWを追加しました。

このコンテストは東日本旅客鉄道株式会社とは関係はございません。

詳細は規約をご覧ください。

QRPで楽しむJR武蔵野線コンテスト 規約
※東日本旅客鉄道株式会社とは関係はございません。

【主催】東京QRPers

【日時】2024年10月6日(日) 13:00:00~14:59:59

【資格】QRP(出力5W以下)で運用する国内のアマチュア局

【バンド】50MHz帯
    CW: 50.050-50.090 AM/SSB/DSB: 50.350~51.000
    FM: 51.000~52.000
    144MHz帯
    CW: 144.050-144.090 AM/SSB/DSB: 144.250-144.500
    FM: 144.750-145.600
    430MHz帯
    CW: 430.050-430.090 AM/SSB/DSB: 430.250-430.700
    FM: 432.100-434.000

【部門】沿線地域50MHz(コードナンバー: M6)

  •    沿線地域144MHz(コードナンバー: M2)
  •    沿線地域430MHz(コードナンバー: M7)
  •    沿線地域外50MHz(コードナンバー: X6)
  •    沿線地域外144MHz(コードナンバー: X2)
  •    沿線地域外430MHz(コードナンバー: X2)
  • 注1: マルチバンド部門の設定はございません。バンド毎にエントリーをお願いします。
  • 注2: 個人局と社団局の区別は行わない。個人局による参加はゲストOP禁止。社団局による参加はシングルオペレータによるもののみとする。
  • 注3: 沿線地域: JR武蔵野線および武蔵野南線の旅客扱いのある駅、信号所貨物ターミナル駅等が所在する市区。沿線地域外: 沿線地域以外の地域
  • 注4: クロスバンド、クロスモードによる交信を禁止。

【コンテストNR】RS(T)+市区等略号
※例: 府中市で運用の場合、
PHONEは「59 FC」、CWは「599 FC」。

【市区等略号】府中市: FC
      国分寺市: KB
      小平市: KD
      東村山市: HM
      所沢市: TZ
      新座市: NZ
      朝霞市: AK
      さいたま市桜区: SK
      さいたま市南区: MN
      さいたま市緑区: MD
      川口市: KW
      越谷市: KG
      吉川市: YK
      三郷市: MS
      流山市: NY
      松戸市: MT
      市川市: IK
      船橋市: FB
      横浜市鶴見区: TR
      川崎市幸区: SW
      川崎市宮前区: MM
      沿線地域以外: X

【呼出し】PHONE: CQ 武蔵野線コンテスト
    CW: CQ MS TEST

【得点】1交信1点

  • 注1: 同一の呼出符号の局とは同一バンドにおいて、全てのモードを通じて最初の交信のみを得点とする。ある局と最初にSSBで交信し、その局と後刻FMで交信した場合には、SSBの交信を得点計上し、FMでの交信は重複交信とする。バンドが異なれば、同一の呼出符号の局との交信は有効である。
  • 注2: 沿線地域外同士の交信も得点計上できる。ただし、バンドごとに必ず全体で1局は沿線地域の局との交信を含むこと。

【マルチ】異なる沿線地域内の市区町およびそれ以外の地域の1マルチ
    (最大22マルチ)

【総得点】(得点)×(マルチ)

【締切】2024年10月20日

【書類提出】JARL 形式のものを下記へe-mailで提出(JARL電子ログ提出要項に準ずる。
     ※サマリシートはVERSION=R1.0)。
     ※メール本文にテキスト貼り付けでお願いします(添付不可)。

【提出先】e-mail: mail_je1ecf(アットマーク)ymail.ne.jp
    ※(アットマーク)は@に置き換える。

【その他】各部門優勝者に賞状を贈呈(予定)します。
    問い合わせは提出先にe-mailにて。
    結果発表はe-mailにて返信します。

★★★秋葉原の同軸コネクタ★★★

筆者の開局した1980年代は秋葉原での同軸コネクタ(MP-5)は1個が120円程度。ハムショップの特売では10個1,000円で販売されていました。しかし、先日(2024年8月)に同軸コネクタを購入しようと秋葉原に出向いたところ、価格はほぼ倍になっていました。

以下、MP-5(Ni)の1個の価格、【 】はAgの価格になります。
ハムショップF: 350円【440円】、ハムショップR: 330円
パーツショップM: 260円【350円】
パーツショップS: 284円

M型同軸コネクタは需要が減り、アマチュア無線でしか使用しなくなったからでしょうか。高価なパーツとなってしまったと感じるのは筆者だけでしょうか。そもそも、同軸コネクタをはんだ付けする人はどれだけいるのでしょうか。

今回はこれでおしまいです。

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