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KANHAM2024、開催される

2024年8月1日掲載

関西最大のアマチュア無線イベント「関西アマチュア無線フェスティバル2024(KANHAM2024)」が7月13日(土)、14日(日)の2日間、池田市民文化会館と池田市立カルチャープラザで開催された。

今年のテーマは“無線しようぜ社会とつながるアマチュア無線 A.R.E.もええけど H.A.M.もね”と題し、出展では“「あっ! 見つけた!」が堪能できる2日間”、イベントでは“KANHAMが贈る「これいい!」が堪能できる2日間”とサブタイトルが付けられた。

来場者数は、13日5,000人、14日3,000人の合計8,000人(主催者発表)となり、多くの来場者でにぎわった。


KANHAM2024のメイン会場、池田市民文化会館


開会式の様子。JA5SUD森田JARL会長による挨拶
この後、テープカットが行われ開場した


開場直後から会場内は大賑わいとなった

開会式やイベントの一部は、YouTubeのライブ配信が行われた。ライブ配信の視聴により会場の空気をリアルタイムに感じた方も多かったのではないだろうか。なお一部のYouTube動画は現在もアーカイブとしてKANHAM公式サイトで見ることができる。

池田市民文化会館とカルチャープラザでそれぞれのイベントなどを紹介していく。

池田市民文化会館

市民文化会館では小ホール、会議室などで両日色々なイベントが開かれたのでいくつかを紹介する。どのイベントもたくさんの参加者があった。

●小ホール
・アイコム株式会社 技術講演

 (13日13:00~14:00)
アイコム株式会社 高岡氏による技術講演は、「SHF Project ~SHF帯への挑戦~」をテーマにSHF帯で特に重要となる「ケーブル損失」や「周波数の安定度」についてIC-905の開発で乗り越えてきたことや、ネットワーク機器などで培ってきた技術をアマチュア無線に結び付けた開発のストーリー、IC-905の発売により運用者が増えてきたSHF帯の楽しさが紹介された。


高岡氏による講演

・KANHAM講演
 (13日14:30~15:30)
今年の春まで第64次南極地域観測隊越冬隊として、LAN、インテルサット担当として昭和基地に赴任された中村氏による「夢はかなう昭和基地」と題して、あこがれの地であった南極昭和基地での周囲環境、生活環境。そしてアマチュア無線家が気になる8J1RLの様子などたくさんの画像とともに講演された。


中村氏による講演

・JARLそこまで言って委員会 第13弾
 (14日10:30~12:30)
KANHAM恒例の注目イベントで、今回のタイトルは“~JARLが向かう新時代とは~”と題し、喫緊の課題となっている財政健全化、会員減少対策、QSLカード問題、そして会員の皆さんが気になっている、6月23日の第13回定時社員総会などについて、JARL森田会長(JA5SUD)をはじめ、理事、社員が議論し、観覧者との意見交換や、質疑応答が行われた。


司会は関ハム実行委員長のJL3JRY屋田氏

・Masacoさんのライブステージと我楽さんのおもしろ噺
 (14日13:30~15:30)
Masacoさんとてんご堂我楽さんによる掛け合いのあと、我楽さんによるアマチュア無線おもしろ噺、そしてMasacoさんによるライブステージがあり、KANHAMの締めを飾った。


Masacoさんと我楽さんの掛け合いでは、小さなスペシャルゲストも


Masacoさんのライブステージ

このほか1日目は野田サオリLiveコンサート、2日目はKANHAMコンテストの表彰などがあった。

●会議室
会議室(中、小)では、各種講演が開催された。内容はFT8関係やHAMLOGでのhQSL、DX、モールス通信や衛星通信の入門、最近はやりのPOTAやSOTA、そして釣り竿とATUを使用したお手軽運用の講演であった。そのうちのいくつかを紹介する。

・HAMLOG「hQSL」の活用
 (13日13:00~14:30 中会議室)
HAMLOG作者であるJG1MOU浜田氏によって2020年4月から新機能として追加された機能の電子QSLシステム「HAMLOG E-Mail QSL(hQSL)」のシステム登録からQSOデータの照合方法、そして簡単なカードのデザイン方法などが紹介された。また聴講者からの質問などにもわかりやすく答えていた。


浜田氏による講演

・POTA(Parks On The Air)を楽しもう
 (14日11:00~12:00 小会議室2)
JP3HIW飯澤氏、JP3AYQ眞田氏によって近年流行しているPOTAの楽しみ方について、新規登録の手順から最近の動向やルール説明などを交え魅力が紹介された。


飯澤氏による講演

●出展関係
池田市民文化会館の1階から3階と屋外では、メーカー展示、販売店、クラブや個人での出展があった。メーカーブースでは新製品や既存の製品を直接触って試す来場者や、販売店で購入する来場者、クラブや個人の出展するブースでは、キットやジャンク品の品定めをする来場者が多く見られた。


3階のメーカーブースと販売店ブース

各社の展示ブースがあったが、新製品の展示があった2社を紹介する。

アイコム株式会社のブースでは、KANHAM開催前日にプレス発表されたID-52PLUSの2機種の展示や、5月にアメリカのHamvention2024と6月にドイツのHAM RADIO 2024で展示された60周年記念モデル「X60」の基板の国内初展示が行われた。ID-52PLUSは開場時より見えるように展示されていたが、X60の基板は開場後しばらくしてから掛けられていた幕が外され、たくさんの来場者が興味深くのぞき込んでいた。


KANHAM開催前日にプレス発表されたID-52PLUS


60周年記念モデル「X60」基板展示その1


60周年記念モデル「X60」基板展示その2

アルインコ株式会社のブースでは、参考出品として、Communications Receiver DJ-X82が展示された。DJ-X82は、108~470MHz(一部除く)でAM/FMが受信でき、76~108MHzでFMラジオ放送が受信できる。

急遽、参考出品展示が決まったことで、パンフレット配布ではなくモニタに新製品ニュースを表示させていた。


参考出品展示されたDJ-X82


表示されていた新製品ニュースによると8月中旬発売予定


2階コンベンションルーム


1階大ホール前ホワイエ

2階と1階は、クラブや個人出展のブース


屋外展示スペース

月刊FB NEWSブース
月刊FB NEWSはいつもの1階小ホール出入口前にブースを構え、ノベルティの配布やSNS新規フォローキャンペーン、特定小電力無線機を使った交信体験など行い大盛況となった。またMasacoさんの物販コーナーでは、できあがったばかりの新曲CDやアクリルスタンドが販売され、多くのファンが訪れた。


楽曲CDやアクリルスタンドを販売

●KANHAM記念局 8N3XXV3I(移動しない局)、8J328A(移動する局)
1階記念局ブースには両日とも多数の運用者が訪れ8N3XXV3Iの運用が行われ、1日目の夕方には、JA5SUD森田JARL会長が21MHz SSBでオーストラリアの局と交信した。


8N3XXV3I記念局ブース


森田会長による運用


また8J328Aは池田市立カルチャープラザに設置され、体験運用で使用された。その隣では縦振り電鍵でモールスを体験するコーナーも設けられていた。


8J328A体験運用ブース


モールス体験コーナー


池田市立カルチャープラザ

池田市立カルチャープラザでは、夏休み親子特別企画として「こども科学体験ひろば」など様々なイベントが開催された。

・満天の星空が池田にやってくる!
 (13日10:30~、12:00~、13:30~、15:00~ 各30分 1F多目的ホール)
直径5mの移動プラネタリウムドームをホール内に設置し、池田市では見ることができない満天の星空を親子で楽しんでいた。


各回ともたくさんの親子連れで満員であった

・ジャスパー瀧口 マジック&サイエンスショー
 (14日11:30~12:30、13:30~14:30 1F多目的ホール)
関西地区で子供向けに体験型のマジックショーを行っているジャスパー瀧口さんによるショー。満員の観覧の子供たちからの歓声や笑い声が絶えなかった。


マジック&サイエンスショー

・南極のふしぎ、南極ライブ中継
 (14日10:30~11:30、14:30~15:30 1F多目的ホール)
1日目に行われた第64次南極地域観測隊越冬隊 中村氏による子供向けの南極の講演が行われ、アザラシと一緒に写した写真などを交えて南極の環境やオーロラの紹介があり子供たちからの質問にも答えていた。また14:30からの回では南極昭和基地からのライブ中継があり、現在の南極の様子などに歓声が上がっていた。


中村氏の講演


アザラシと写した隊員の写真


・こども科学体験ひろば「すもうロボットで対戦しよう」
 (13日、14日 2F研修室)
紙コップ、モータなどで「すもうロボット」を工作し、完成させた後は土俵で対戦し、子ども達や工作などのサポートを行っていた高校生たちの歓声や笑い声で2日間とも盛り上がっていた。


高校生による工作サポートで作り上げていた


完成したら土俵で勝負!


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