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ハムフェア2024 直前情報

2024年8月15日掲載

日本最大のアマチュア無線イベント「ハムフェア2024(第46回アマチュア無線フェスティバル)」が8月24日(土)と25日(日)の2日間、東京都江東区の有明GYM-EX(ありあけジメックス)で開催される。参加を計画している皆さんに直前情報をお届けしよう。


「ハムフェア2024」の公式ポスター。今年のテーマは「アマチュア無線de新たな体験 in 有明」

アマチュア無線フェスティバルはJARLが1977(昭和52)年から開催しているアマチュア無線イベントだ。近年は8月下旬の土日に東京都江東区有明3丁目の「東京ビッグサイト(東京国際展示場)」を会場に行われ、毎回約4万人の来場者で賑わってきた(2020年と2021年はコロナ禍のため開催中止)。

しかし今年は、会場が東京ビッグサイトから約1.8km北にある「有明GYM-EX」(江東区有明1丁目)に変更された。ここは「東京2020オリンピック・パラリンピック」で体操やトランポリンなどの競技が行われた施設を東京都が改装し、2023年5月にオープンしたばかりの展示場だ。運営は東京ビッグサイトと同じ東京都の外郭団体が行っている。


2023年5月にオープンした展示施設「有明GYM-EX」


有明GYM-EXの内部。展示場は1つのみで、面積は東京ビッグサイトの南3・4ホールとほぼ同じ

内部の面積はこれまでハムフェアで使っていた東京ビッグサイトの南3・4ホールとほぼ同じだが、最寄り駅が変わるとともに、会場周辺の飲食施設や駐車場の状況には大きな変化がある。さらに建物や敷地内にアンテナタワーが設置できないため、特別記念局(8J1HAM)の運用形態も変わる予定だ。まず開催概要と交通アクセスを紹介する。

「ハムフェア2024」開催概要

・名称: 第46回アマチュア無線フェスティバル(愛称「ハムフェア2024」)
・主催: 一般社団法人 日本アマチュア無線連盟(JARL)
・後援: 総務省、文部科学省、東京都、NHK、公益財団法人 日本無線協会、一般財団法人 日本アマチュア無線振興協会、日本アマチュア無線機器工業会、公益財団法人 東京観光財団
・会期: 2024年8月24日(土)10時~17時、8月25日(日)10時~15時30分
・会場: 有明GYM-EX(東京都江東区有明1-10-1)
・入場整理費(会期中有効):
 一般 2,000円
 JARL会員(会員証提示)・女性・障害者手帳提示 1,000円
 大学生(22歳未満)まで 無料
・ブース出展数: 185(クラブコーナー 159、ビジネスコーナー 19、JAIAコーナー 7)


JARL Webの「ハムフェア2024インフォメーションページ」。ハムフェアに関する最新情報のほか、会場案内図や出展者リストもダウンロードできる
(https://www.jarl.org/Japanese/1_Tanoshimo/1-3_Ham-Fair/2024/Ham-Fair-info.htm)

交通アクセス

・新交通ゆりかもめ: 「有明テニスの森」下車 徒歩5分
・りんかい線: 「国際展示場」下車 徒歩17分
・BRT: (幹線ルート B05/B06系統)「有明テニスの森」下車 徒歩5分
・自動車の場合: 首都高速「台場」「豊洲」「有明」出入口


有明GYM-EXと東京ビッグサイトの周辺マップ(東京ビッグサイト作成)。最寄り駅は新交通ゆりかもめの「有明テニスの森」駅だ

新橋・豊洲方面からの最寄り駅は新交通ゆりかもめの「有明テニスの森」駅になる(従来会場の最寄り駅「東京ビッグサイト」からは豊洲方面に2駅先)。同駅の階段を降りて地上に出ると、駐車場の先に有明GYM-EXの建物が見えている。入口まで徒歩約5分だ。


新橋駅と豊洲駅を結ぶ新交通ゆりかもめ。日中は約5分間隔で運行している

新木場・大井町方面から「りんかい線」を利用する場合は、東京ビッグサイトと同様「国際展示場」駅が最寄りになるが、有明GYM-EXまでは約1.2km(徒歩17分)離れているので、同駅の近くにある新交通ゆりかもめの「有明」駅から、1駅先の「有明テニスの森」駅まで乗車したほうが無難だろう。


「有明テニスの森」駅前。写真右側に見える地上出口の右手が有明GYM-EXになる

なお有明GYM-EXには今回、一般来場者用の駐車スペースが用意されていない(出展者・関係者用のみ)という。周辺の駐車場で最も大きいのは約500m離れた商業施設「有明ガーデン」内の駐車場だが、駐車料金は30分につき400円(最大料金制: 24時間で3,200円)とやや割高だ。

昨年までのハムフェアとの相違点

改めて「ハムフェア2024」が、昨年までのハムフェアと大きく異なる点を紹介しておこう。

★会場が変更になる
繰り返しになるが、会場は東京都江東区有明1丁目の「有明GYM-EX」に変わる。会場の変更は2002年以来22年ぶり。今年参加する予定の知人やローカル各局にもぜひ周知をお願いしたい。

★2日目の終了時間が繰り上がる
これまでは2日目の終了時間は16時だったが、今回から30分繰り上がって15時30分に変更された。

★女性の入場料が有料に
ハムフェア2018から続いていた「入場料(会場整理費)の女性無料」が、有料(1,000円)に変更された。

★会場内に飲食施設やコンビニがない
有明GYM-EX内にはカフェやレストランといった飲食施設がなく、飲料の自動販売機も数が大変限られている。アイボールを兼ねてゆっくり食事を・・・ ということなら、徒歩約10分の商業施設「有明ガーデン」を利用することになる。

また最寄りのコンビニエンスストアまでは徒歩約8分(有明ガーデン近くにあるローソン)と、こちらも離れている(「有明テニスの森」駅周辺にもコンビニエンスストアはない)。ハムフェア2024の会場内にキッチンカーが数台設置されるようだが、提供できるメニューは限られているようだ。


最も近いコンビニエンスストア(ローソン)まで徒歩約8分。写真右手の建物は商業施設の「有明ガーデン」。有料駐車場もこの中にある

★クラブコーナーは全ブースが「販売可能」に
これまでクラブコーナーは、販売行為が可能な「一般展示」と、販売ができない「純粋展示」に分かれて出展費用にも違いがあったが、今回から全ブースで販売行為が可能になった。

★8J1HAMのHF/50MHz帯はリモート運用に
有明GYM-EXは建物の構造や管理の関係で、アンテナタワーの設置ができないため、ハムフェア特別記念局「8J1HAM」のHF/50MHz帯は、都内3か所に設置した無線設備を会場から遠隔操作する「リモート運用」で行われることになった。

★イベントコーナーのほかにサテライトステージを配置
これまでのハムフェアは「イベントコーナー」のみにステージを設け、ここでトークショーや技術講演、各種表彰式などを行ってきた。今回は初めての試みとして会場奥に「サテライトステージ」を開設し、事前に申し込みを行ったクラブや一般のアマチュア無線家が15分または30分の範囲内でさまざまな発表が行えるようになった。“ハムの終活”から“無線系YouTuber集合”まで、多彩な発表で盛り上がりそうだ(スケジュールは別記)。


ハムフェア会場案内図より。会場の左奥がイベントコーナー。右奥がサテライトステージだ

★「アイボールパーティ」は東京ビッグサイトのレストランで
ハムフェア初日の閉会後に開催されている「アイボールパーティ」(有料)だが、会場周辺に適当な施設がないため、昨年までと同様、東京ビッグサイト内(西展示棟1階正面)のレストラン「Eat iT」で行うことが発表されている(有明GYM-EXからレストランまで、貸切バスなどの運行は予定されていない)。会費: 6,000円(税込)、参加券はハムフェア会場内の「運営センター」で当日販売する予定だ。

★インフォメーションサイト「ハムフェア.jp」開設
ハムフェア参加者にきめ細かい情報を届けるため、ハムフェア実行委員会とJARL関東地方本部の協力によるインフォメーションサイト「ハムフェア.jp」(https://hamfair.jp/)が開設された。ハムフェア準備から開催中の画像をスマートフォンで撮影して自由に投稿できるギャラリーも設けられている。


新設のインフォメーションサイト「ハムフェア.jp」トップページ

主要イベントスケジュール

イベントコーナーとサテライトステージで開催される予定の講演、トークショーなどを日時順にまとめたのが下表だ(8月13日現在)。


イベントコーナーは1時間単位でさまざまなプログラムが行われる。24日(土)の11時から森田JARL会長(JA5SUD)の基調講演が行われるほか、14時からはJAIA技術委員会による「良い音で気持ちまで届けよう!マイクロホン大研究」と題した技術講演(担当: アツデン株式会社)がある。さらに16時からは「アマチュア無線の魅力向上アイディアコンクール」の表彰式がある。今回は200件を超える応募があったので、どんなアイデアが優秀賞に輝いたのか注目される。

また25日(日)は元NHK解説委員でフリージャーナリストのJA7JJN 柳澤秀夫氏による特別講演「アマチュア無線de新たな体験-無線好きジャーナリストの素顔は?」があり、森田JARL会長と歌手のMasacoさん(JH1CBX)が聞き手となって進行する。マイクロ波の通信が大好きで日本における47GHz帯と77GHz帯の交信記録認定(F3E)のタイトルホルダーでもある柳澤氏の語る内容に注目が集まりそうだ。


サテライトステージは1コマ15分または30分で、24日(土)は14本、25日(日)は9本の発表が行われる。JAMSATによる衛星通信関連や、さまざまなハムの楽しみ方紹介もあれば、ハムの終活という切実なテーマも予定されている。注目は24日の14時からの「自作品コンテスト受賞者講演」と、25日14時からの「アマチュア無線の魅力向上アイディアコンクール入賞者発表講演」だ。受賞に至るまでの苦心や工夫点、アマチュア無線の今後についての真剣な考えを聞くことができそうだ。

JAIA加盟メーカーの新製品にも注目

ハムフェアの楽しみの1つが、各メーカーが展示する最新の無線機器や周辺機器などの展示・発表を見ることだろう。実際に操作を体験し、スタッフに質問ができるのはアマチュア無線イベントならではと言えるだろう。


「ハムフェア2023」のアイコムブース。今年はさらに賑わいそうだ

JAIA加盟メーカーでは、アイコムが米国のHamvention、ドイツのHam Radio、関西アマチュア無線フェスティバルで基板を展示し、多くのアマチュア無線家の注目を集めた「アイコム60周年記念コンセプトモデル X60」の“製品バージョン”を初めて公開するほか、7月に発表された新製品「ID-52PLUS」とそのアイコム60周年記念限定モデルの展示や、JAIA加盟メーカー加盟会員の各社(アツデン株式会社、アイコム株式会社、アルインコ株式会社、株式会社JVCケンウッド)の共同開発による「卓上型マイクロホン」の参考出品も予定されている。

またJVCケンウッドは、今年1月に発売したAPRS/D-STAR対応のハンディ機「TH-D75」や、HF/50MHz帯の高級機「TS-990」「TS-890」などを展示し、バーチャル社員のVTuber「波澄りお」が同機の特徴や機能を紹介する予定だ。さらに現在開発を進めているAPRS/D-STAR対応の新型アマチュア無線カートランシーバーの参考出品も予告している。

月刊FB NEWSは「C-15」にブース出展

最後になるが、月刊FB NEWSはクラブコーナーの「C-15」にブースを出展する。公式SNSのフォローキャンペーンやノベルティグッズの配布のほか、各種連載コーナーをお持ちの歌手、Masacoさん(JH1CBX)のCDやグッズ販売を行う予定だ。Masacoさんも時間の許す限り、ブースに常駐する予定で、「8月7日にリリースしたばかりの新アルバム“エネルギー”も用意しています! サインもOKですので、ぜひお気軽にお立ち寄りください♪」と呼び掛けている。


月刊FB NEWSのブースはクラブコーナーのC-15。ぜひお立ち寄りを!

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