2015年8月号
連載記事
気を取り直して、エリーは「ハムらしい買い物」を再開することにしました。次は2F大ホール前の販売ブースです。
エ 「せっかく関ハムに来たんだし、無線機に使えそうなものも欲しいなぁ」
とあるブース前で足が止まりました。そのブースでは、無線機の部品や周辺機器を取り扱っていました。
エ 「このケーブルのようなものは何ですか?」
エリーが手にしたのは18MHz帯のツエップライクアンテナでした。
エ 「おじさんが自作なさったんですか?!それはすごい。尊敬します!」
エリーの目標は宇宙飛行士と交信することです。そのためには、今よりもっとたくさん無線の知識を得なければいけません。
エ 「私も自分で作れるくらいにならなきゃダメだな。おじさん、これ頂きます。私、これを使ってさらに勉強します!」
エリーは無線への思いを新たに、そのアンテナを購入することにしました。
会場内をじっくり探索したエリーは、心から満足して買い物を終えることができました。自分ではたくさん買ったつもりでしたが、2千円の予算は少し余る結果となりました。
~ あーちゃんのターン ~
あーちゃんは会場外にある豊島野公園のフリーマーケット会場に向かいました。そこはいわゆる「ジャンク市」と呼ばれるもので、屋内で売られているものとは少し毛色が違います。
あ 「おお!これはまさに山!!」
あーちゃんが発見したのは、アウトドアに使用するランタンです。
あ 「山でキャンプする時の必需品だよね。これならMasaco先輩もきっと気に入ってくれるはず。これで私の優勝は間違いなし!おじさん、これもらいまーっす!」
幸先よく1品目を購入したあーちゃん。買い物をしている間に暑くなってきたので、涼しさを求めて屋内に戻る事にしました。
あ 「このUSB扇風機とか欲しいな~。今使いたいわ~」
あまりの暑さで朦朧としてきたあーちゃんは、販売ブースの扇風機を手に取っていました。
ふと、その隣にお手頃価格のヘッドホンが置いてあるのを発見しました。
あ 「お、このヘッドホン超欲しい!山でも使えそうだし♪音楽聞きたくなった時とか」
ですが、このヘッドホンを購入すると予算の2千円を超えてしまいます。あーちゃんは少し悩みました。
あ 「しょうがない、エリーの余ったお金を使わせてもらおう!」
あーちゃんはエリーから預かっていた残りのお金をポケットから取り出しました。その頃エリーは、第3級アマチュア無線技士の国家試験の申込をするため、別会場に向かっていました。
サ 「それってちょっとマズいんじゃないの?(・_・;)」
あ 「ちょびっとだし、大丈夫大丈夫!たぶん・・・」
あーちゃんはエリーの了承を得ずに、ヘッドホンを買ってしまいました。
あーちゃんは自信満々、これで優勝を狙います!
そしてとうとう、Masaco先輩によるジャッジの時間がやってきました―――!
↑ サミーはラジコンのお店のおじさんから、後からさらに木のお面もおまけでもらいました。
M 「う~ん、どれにしようかな~」
3人はドキドキしながらMasaco先輩の判定を待ちます。Masaco先輩には、誰がどれを買ったのかは秘密です。
M 「自作のアンテナもナイスだけど、このランタンはまさに『山』って感じでいいわね」
サ 「Wait!! それを買った人、合計で2千円オーバーしてますよ!」
なんと、正義感あふれるサミーは、あーちゃんのズルを暴露してしまったのです。あーちゃんは声が出そうになりましたが、ぐっと堪えました。そんなことをすれば、自分がズルをしたことがバレてしまいます。
M 「決まりました!!一番は、コレです!」
Masaco先輩が指差したのは、サミーが後からタダでもらったお面でした。
サ 「Yeah!!! それ私がもらったやつです☆私の勝ちだね!」
エ 「ど、どうしてコレなんですか?!決めては?」
M 「なんか面白かったから♪」
あ 「もう少しで優勝できそうだったのに・・・」
勝利したサミーには、Masaco先輩から賞状が授与されました。おめでとう、サミー!
関ハム1日目はこれにて終了です。
2日目は、あーちゃんがエントリーした「KANHAMコンテスト」の表彰式が行われました。(コンテストのエピソードは第4話をご覧ください)
実は、事前にインターネットサイト上でコンテストの結果が発表されていました。
ドキドキしながら結果発表のページをチェックすると、なんと!
あーちゃんはハンディ機部門で優勝していたのです!!
あ 「頑張ってよかった~!!(^O^)」
あーちゃんは心から優勝を喜びました。
表彰式に出席するため、会場である小ホールに向かいます。入口では、係の人の指示に従い、自分のコールサインを紙に記入しました。表彰式と一緒に、KANHAMコンテストにエントリーした人を対象とした、無線機が当たる抽選会が行われていたのです。
会場に着席して式の開始を待ちます。午前11時30分を少しすぎたころ、待ちに待った表彰式が始まりました。
司会者によって、それぞれの部門の優勝者のコールサインが発表されます。自分のコールサインが呼ばれ、あーちゃんは少し緊張しながらステージ上にあがりました。
全員がステージにあがると、代表者1名だけがこの場で表彰され、賞状を受け取ることになりました。ここはぜひコンテストのニューフェイスに、ということで、あーちゃんが指名されました!
あ (緊張する~~~! でも嬉しい!)
あーちゃんは心の中でガッツポーズをしました。
その後、副賞の贈呈がありました。ジャンケンで買った人から順に好きなものを選ぶことができます。あーちゃんは和歌山県産のみかんジュースをもらうことができました。
表彰式が終わると、会場の外で記念の写真撮影をしました。
あ 「またいつかコンテストにチャレンジするぞー!!!」
再チャレンジを誓ったあーちゃん。よかったね!!!
↑関西アマチュア無線フェスティバルで出会った皆様、ありがとうございました!
次回・・・
あーちゃんが世界中の人々と交流?!
お知らせ
今回3人娘が購入した物品はすべて読者プレゼントとさせていただきます。
応募要項は次号9月号(9/1公開予定)をご覧ください。