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アパマンハムのムセンと車

第13回 モービル&アパマン運用に役立つヒント

JF1KKT 横田勝彦

2023年10月16日掲載

連載13回目となります。このところ本業が忙しくなってしまい、無線をする時間が取れなくなることがあります。まあ、こんなご時世ですので、ヒマよりは忙しいほうが有り難いですが、私の関係する業界でも、半導体不足は深刻です。

これをお読みの皆さんの中にも、半導体不足の影響を公私ともに受けている方が多いと思います。とはいえ、いくぶんマシになったような感じもしております。そのせいで忙しくなったのかも知れません。

無線は一生楽しめる趣味だと思います。何らかの理由で一時的にアクティビティが下がったとしても、末永く楽しめると思うことで、無線を楽しむモチベーションを保てるのではないかと思います。

私は自分で商売をしているので、定年などとは無縁ですが、趣味を楽しむことを考えたら、定年のあるサラリーマンもいいなぁ、って思ったりしますが、きっと「隣の芝生は青い」なんでしょうねhi


半導体不足で車が作れない!

ヤフオク! で竹の釣り竿をゲット!

前回でも書きましたが、カーボン製でない釣り竿の入手が難しくなってきています。そこでリサイクルショップ巡りを始めたのですが、先日、ヤフオク! で釣り竿を探してみました。すると昔ながらの竹の釣り竿が沢山出品されています。その中で私が落札したのはコチラ。


竹の釣り竿をゲットしました!

落札価格はなんと110円! 値段は安かったのですが、送料が1000円以上かかってしまいました。ちなみに全長は約5mでした。それでも竿代入れて2000円以下で収まったので、よかったのではないかと思っています。しかし竹製なので、イマドキの竿みたいに振り出し式ではありません。1本ずつ上につないでいくような感じです。

この方法だと設営、撤収には時間がかかりますが、ラフな扱いをして何本も竿を折っている私にすれば、ある意味丈夫で有り難いです。一番太いところで最大径約32mmでしたので、私の手持ちの資材で、移動先でアンテナは建てられます。自宅のアンテナに使ってもよいのですが、自宅はもう少し長さがほしいところです。現在使っているのは、グラスファイバー製の6.4mです。

このように考えると、出番は移動時なのかなぁ~って思ってきます。今後はこの竿も使って移動運用を試していきたいと思います。


車にセットしてみました

7MHzの逆Vアンテナを作りました

7MHzのダイポールが21MHzでも使えることは良く知られています。しかし実際に使ってみると21MHzはアンテナチューナーがないとうまく使えないケースが多いと思います。

たいていは21MHzのアマチュアバンドよりも上で同調していることが多いようです。そこで7MHzダイポールの先端から3.5mのところに、直径35mmで4巻きのコイル(タイラップで縛ってコイルの形状を維持しているだけ)を入れます。エレメントをクルクルと巻くだけです。直径も先端からの距離もアバウトで大丈夫です。


指2本に軽く4回巻き付けるような感じでOKです

すると全長が短くなるので7MHzの同調点が上に行きます。そこで両端を数十センチ延長し、同調点を下げます。これにつられて21MHzの同調点も下がってきます。感じとしては21MHzの同調点はコイルの巻き数や位置で、7MHzの同調点はエレメント長で決まるようです。

うまく調整ができれば、7/21MHzの2バンドダイポールが完成します。しかもアンテナチューナー無しで使えるアンテナです。トラップコイルもないので、FT8などの連続送信でも問題ありません。材料を工夫して、作ってみては如何でしょうか?

なお、今回は給電部にバランは入れず、3D-2Vの同軸ケーブルを直付けして軽量化しています。


コイル部分


アンテナの全体図 今回はバラン無しの同軸ケーブル直付けです

移動用アンテナとしてデルタループはいかが?

デルタループアンテナをご存じでしょうか? 水平偏波だと逆三角形の形をしています。下の部分から給電します。シングルループでも2エレHB9CV程度のゲインがあると言われています。2エレデルタループですと、4~5エレ八木程度のゲインと言われています。

私もアマチュア無線を再開し、移動運用のアンテナをどうするか悩んでいたときに、たまたまネットで見かけて購入してみました。昔は50MHzで6エレ八木を持って移動していましたが、もっと手軽に移動したかったのでこのスタイルになりました。

現在、移動運用ではJA1CP入谷OMが販売されている2エレデルタループを愛用しています。


移動に使っている50MHz 2エレデルタループ

自宅のベランダにはHF用として21MHzシングルデルタループ(28MHz用にも組み替えて使用可能)と50MHzの2エレデルタループを使っています。こちらはJA6RGB宮崎OMが販売されている物です。他にも18MHzのシングルと、50MHzの4エレも所有していますが、ベランダでは大きすぎるので、必要な時だけ上げる、若しくは移動用としています。



ベランダに上げた21MHz 2エレデルタループ(左・手前)と50MHz 2エレデルタループ(右)

実際に使ってみてシンプルな割には飛ぶな、という感想です。また私のところはノイズが多いのですが、ダイポール(V型)や釣り竿を使ったロングワイヤーと比較して、ノイズレベルが下がるように感じます。また、7MHzでシングルのデルタループを使っている方に話を聞きますと、かなり飛んでいるように感じました。

ワイヤーで作ればお金もかかりませんし、三角形の形でインピーダンスが変わります。これをうまく利用すれば同軸ケーブル直付けも出来るかも知れません。私も今後ほかのバンドでも試してみたいと思っています。

次期移動用車両の選定問題

前回、移動専用車を手放したと書きました。実は次の移動車について、まだ悩んでいます。

暫定的に写真の日産デイズで作りかけたのですが、予定変更のため中断してしまいました。
移動専用車の条件として、自分なりに考えをあげますと、
(1) 移動に使用する機材を容易に取り出せて収納できる(短時間で移動運用をするため)
(2) 居住性が良い(車中泊に近いことをするから・・・)
(3) イニシャル、ランニングとも安いこと(お金かかりすぎると移動に行けない・・・)
(4) 車内で楽な姿勢で運用出来る(コンテストも考慮すれば当然)
(5) カッコイイこと(やっぱり車はかっこよくないとねhi)

このような条件で検討すると、ほんとないんですよね。お金をかければいい車はあるのですが、ローコストで楽しむことを条件にしているので、高い車は選択肢から外れます(キャンピング仕様の車両が最高ですけど高いです)。カッコイイのと居住性が良いのもなかなか両立しないですね。

車高が高い車は居住性や運用面ではプラスですが、かっこよさとアンテナを屋根に建てることを考えると、車高は低いほうがいいことになります。さんざん悩んだあげく、知人から譲ってもらったホンダ エリシオンを暫定的に使うことにしました。

この車は、ランニングコスト以外は条件を満足するので、少し贅沢(排気量2400ccです)ですが、イニシャルが安かったので、いいことにしましたhi 今までの軽自動車ベースではやれなかったこと(楽な姿勢でのオペレーションや、仮眠環境など)をやってみようと思っています。

その後、いろいろ調べてみたら、どうやらルーフレールがオプション設定であったようなので、中古品でも探してみたいと思ってます(これがないとアンテナ付けるところがない!)。また続きは書いていきます。



移動用車両にしかけた日産デイズ(左)と、どノーマルのホンダエリシオン(右)

なおご意見、ご感想、ご質問等については、筆者である私宛(jf1kktアットマークgmail.com)へご連絡頂けますと幸いです。

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