ラジオ少年
2023年6月1日掲載
完成した4桁のアップカウンタ
ラジオ少年第1回~第3回までは、0~99までの2桁アップカウンタの説明と製作を行いました。第4回は、その製作した2桁のカウンタを使った応用として腕立て伏せカウンタを製作しました。そして今回は、当初の目的であった4桁のアップカウンタへのグレードアップを図ります。
図1に4桁のアップカウンタの全回路図を示します。たくさんのロジックICとそれぞれのICの結線を見るだけで熱が出そうです。よく見ると1桁目から4桁目まですべて同じ結線です。4桁を一度に製作しようとするとたいへんですが、時間のある時に1桁ずつ製作して、図1に示すピンク色で示した各々の桁の繰り上げの結線を一本追加するだけで4桁のアップカウンタができます。
製作したアップカウンタの内部を図2に示します。PCB(Printed Circuit Board)の大きさは、90×70mmです。1枚のPCBには2桁分の回路を搭載しています。4桁とするために2段重ねとしました。
アップカウンタの外形寸法は、100(W)×150(D)×70(H)mmです。
図3 完成した4桁アップカウンタの外観
配線を確認したのちに電源を挿入します。入力電圧は、東芝TA78005のスペックを見ると最大値は35Vとなっています。入力電圧をあまり高くすると入力電圧と出力電圧の差に消費電流を掛けた値が熱となって消費されます。手持ちのACアダプタの関係から入力電圧は12Vとしました。消費電流を測定すると0.3Aでしたので、このアップカウンタの消費電力はP=12×0.3=3.6Wとなります。
図3のフロントパネルの写真でも分かりますように、家の中ではLEDが少し明るすぎるようです。LEDに印加する電圧の5Vに対して電流制限抵抗を330Ωとしましたが、これを560Ωにすると今回使用したLEDでは適度な明るさとなりました。電流制限抵抗を330Ωから560Ωにすることで1セグメント当たりの電流が約13mAから7.6mAとなり消費電力も抑えられます。LEDの明るさは、使用する7セグメントLEDの仕様にもよるため、最初の設計で電流制限電流を何Ωにするか試しに点灯させてから製作に移った方が無難です。
アップカウンタの製作シリーズは今回で終了ですが、このアップカウンタを使った応用実験は繰り返し行うつもりです。また、実験結果は誌面にてご紹介したいと思います。
CU
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