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新・エレクトロニクス工作室

第50回 令和のKCS基板テストボード

JE1UCI 冨川寿夫(ふかわ としお)

2026年6月15日掲載

Sメータには写真9のような小型のラジケータを使いました。基板上にカラーを使ってネジ止めしています。リグにして使うのではありませんので、スペース的にも小さい方が有利です。大型のメータではオーバースペックですし、固定するのに金具等の工作が必要になります。


写真9 Sメータには小型のラジケータをカラーでネジ止め

基板にJSTのEHコネクタを使っているため、ボードと基板間にもEHコネクタを使っています。基板間も同様です。電源はもちろんですが、高周波にも強引に使っています。これはメーカ想定外の使い方と思われますので、自己責任になります。写真10のように極細同軸の0.8D-QEVの芯線側とアース側もコネクタにしています。QRPの200mW程度であれば何とかなりそうです。まあ誤魔化しですので、高周波用のコネクタを使った方が良いのは間違いありません。0.8D-QEVは、黄赤青灰を使っています。この色に意味はありません。昔々には緑もありました。カラフルに使い分けられたのですが、今では灰色だけになってしまいました。しかも値段も相当に高くなりました。こんな愚痴を、秋葉原のオヤイデ電気でこぼしたのは数年前です。今では更に高くなっているように思います。


写真10 高周波の入出力には0.8D-QEVをEHコネクタで強引に接続した

0.8D-QEVを使う場合、基板側がEHコネクタでもピンヘッダでも使えるのが「分割ロングピンソケット」です。写真11のようにすれば安定して接続できます。良くあるのは黒ですが、同軸と同じ色にしてみました。この方がEHコネクタよりも良いかもしれません。ハンダ部分はエポキシ系の接着剤で処理をしています。


写真11 「分割ロングピンソケット」を使って、このように工作する方法もある

完成後には写真12のようにテプラで表示をしています。トランシーバと異なりますので電源スイッチは省略しています。


写真12 このようにテプラで表示

使用方法

最初はSSBジェネレータ基板だけでテストを行います。トランスバータ基板があっても、この時点では接続しません。写真13のように接続して送受信の動作チェックを行いました。トラブルがある場合は、この時点でクリアしておきます。もちろん基板を外して、電圧の確認やハンダの修正も必要になります。先にSSBジェネレータの動作確認を完全に行い、それから次のステップに進みます。


写真13 SSBジェネレータ基板のテストの接続

トランスバータ基板を含めてテストしている様子が写真14になります。外部よりLO出力を加えて送受信の動作チェックを行います。もちろんトラブルの対処は同様です。写真13と見比べて解るように、パネル面のRIからのケーブルを長くしてSSBジェネレータ基板のI/Oに届くようにしました。TOでもLOでも同様に共用にできますが、BNCコネクタの端を選んだだけです。


写真14 SSBジェネレータ基板とトランスバータ基板のテストの接続

使用感

基板間は全てコネクタを使っていますので、簡単に基板の交換ができます。既に5台のSSBジェネレータ基板を試験調整しました。5台中3台にはトラブルがあり、一部に修正が必要でした。このようなトラブルは、この時点でクリアしておくのが良いと思います。次にトランスバータ基板を接続し、合わせた動作確認を行います。このようにペアとなるSSBジェネレータ基板と同時に試験が済んでいれば、その先の実験を早く確実に進める事ができるはずです。

このように、何らかのテスト環境を作っておく事は大切です。何枚もSSBジェネレータを作るわけでもないし・・・ と思われる方も多いと思います。もちろんそれで正しいと思いますが、1枚であってもテストができるような体制を作っておくと一歩先へ進みやすいのでしょう。いずれにしても、このような工夫は千差万別です。もっと簡単なマイナーチェンジ版でも良いので、他の基板も含めてテストできるようにする環境があると便利です。KCSのSSBジェネレータは簡単な基板ではありません。かなり手強いと思います。それに立ち向かう準備も必要です。

VXO基板程度であればまだしも、SSBジェネレータ基板になると部品を図面から拾い出すのも大仕事です。遅きに失したのですが、KCS SSBジェネレータ基板とトランスバータ基板の部品表を追加で載せておきます。以下からダウンロードして参考にして下さい。

SSBジェネレータ基板の部品表
トランスバータ基板の部品表

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